思い立ったが随筆
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2006/12/30 『遠くへ行きたい……って訳でもないんだが――今年はマイナス、大納会』
大納会と書いて、だいのーかい、株式投資をやっている人には割とお馴染みの、東京証券取引所の取引納めの会である。
いつだかの記事で、芸能人がゲストに来たりしていた記憶があったので、何となく「一般人の見物が出来ない訳がないだろう」と確信し、東証のホームページで大納会の検索をしてみた。
2006年の「大納会・大発会のお知らせ」あった。
> ゲストとしてシカゴ・ホワイトソックスで2年連続の大活躍をされている井口資仁さんをお迎えし、
とかはどーでも良い(そもそも顔も分からない)けど、参加方法は――9:30から先着80名、メイン会場への参加整理券を配布。式典は11:00から11:10まで実施か。ふむ、さしたる問題なし。思ったより短いなぁ。
他に注意事項は、
> 当日の午前7時までの間、メイン会場入場整理券の順番待ち及び場所取り等の行為は固くお断りいたします
……しちじ?
んー、どうなんだろう?
本当にそんな時間に80人来るの?
始発でも乗れば間に合うけど……翌日コミケでまた早起きになるし、出来れば無茶な早起きは避けたい。
まあ良いや、出来る範囲で。
東証は、日本橋が最寄りだから、海老名からだと――(駅すぱーと検索)――6時39分発の小田急線で、8時前に到着。
この辺なら、あんまり無茶がない程度か。
そして当日。
6:10起床。
……まあ、出来る範囲で。
身支度と朝食を済ませ、駅に到着すると、6:54発新宿行き急行が――目の前で出発したところでしたとさ。
7:01発の急行列車に乗り込み、一路代々木上原へ。
時期も時期、時刻も時刻で列車は割と空いており、座る事が出来たので座って本など読みつつ進む。
居眠りをして目を覚ましたところ、列車は代々木上原で停まって待ち合わせをしている最中だった。危ない、危ない。
結局、表参道で乗り換えて銀座線で日本橋へ到着したのは、8時20分頃だった。
東京証券取引所は、どこだったっけなー。
一度は来た事があるのだが、あの時も目印になる首都高速が二カ所見えて、(直角に曲がっているため、前と横に見えて方向感覚が狂う)迷った記憶がある。
ともかく、首都高速の高架に向けて歩くと、郵便局が見えて来た。
あー、ここは見覚えがあるな。
見覚えはあるけど、ここら辺で迷ってた気がする。
そして、今また、ピンと来ない。
歩道橋を昇ったり降りたりしているうちに、階段の脇の案内図を見つけた。
そうか、郵便局のとこから路地に入る形だったか。
少し歩くと、東京証券取引所が見えて来た。
結局、8時半過ぎぐらいになってしまった。
さて、整理券待ちの行列はどこかなー。
ぽつりぽつりとガードマンの姿はあり、関係者だか社員だかが表の入り口から入っていたりする。けど、整理券待ちの行列の姿はなし。んー、早すぎた?
思いつつ、東証の見学入り口であるところの、東証ALLOWSに来ると、貼り紙が。
「定員ぐらい人が来たんで、もうさっさと整理券配っちゃいましたー。どうしても見たいというのならばー、まあ、2階で邪魔になんないようにしていればー、入れてやらない事もないけどもー(意訳)」
――遅すぎでした。
大人気だな、大納会。
この感じからすると、7時時点で完売御礼だったのかも知れない。
うーむ、メジャーなイベントである事は分かるのだが、正直娯楽性が高いとも思えないのに。まさか蕎麦と卓上カレンダー目当てか(メイン会場に入れる80名には、お土産に手打ち蕎麦と卓上カレンダーがプレゼントされる)。
2階からでも見られるなら、と、中に入る。
前回同様に、金属探知機のゲートを通り、見学者章を付ける。
「大納会の受付は奥です」
見れば、通常の受付の奥に、テーブルが用意してある。
そこへ行くと、入場整理券のキャンセル待ち券を「まあ、多分その番号までキャンセル出る事はないとは思いますけど」と、大層親切な言葉を添えられながら渡された。
番号は13番。
1000人の13番ならともかく、80人の13番では確かに無理っぽい。
長いエスカレーターで2階へ上がる。
と、ホールの戸が開いていて「整理券を貰えた御方は、席に座ってのんびりなさっていて下さいませ。それから、キャンセル券を持っているノロマな貴様らはロビーやら何やらに設置されている椅子に座る事を許してやる、這いつくばって感謝しろ!(意訳)」との事。
取引所が見える場所まで進むと、ガードマンがやたらいて、「勝手に入って来るな」感を漂わせているが、別に立入禁止ではないらしい。
見学スペースでは、左手に特設された――手打ち蕎麦実演ブースが。
なんかこう、得体の知れない居たたまれなさがあるな。その場で振る舞う訳ではなく、あくまでお土産で持たせるだけの蕎麦なのに、打っている姿をわざわざ見せるというのは。
株価の見られるコンピュータや、解説ビデオのあるコーナーには、椅子と机が追加で用意され、座れるようになっていた。
取引を上から見られる形に通っている回廊は、一部分囲まれて予約スペースになっており、また奥の方は今日のイベントに使うので立入禁止区域になっていた。
回廊のガラス越しに見える中二階のオープンプラットフォームがメイン会場ってヤツで、赤い演壇と、観客用の段が用意され、報道陣の姿もちらほらとあった。
その後、2階の階段沿いの椅子で本を読んだり居眠りをしたりで過ごし、ようやく9:30になった。
ロビーへ降りると、既にロビー一杯に人が集まっていた。
「20〜30番の方ー」「30番から40番の方ー」
という感じに、整理券と引き替えに入場章の配布が行われていく。
途中、何人かこの場に居合わせていない人がいて、キャンセル扱いになっていく。
80人全員が終わり、今度はキャンセル待ち組の番だったが――キャンセルは結局6人止まりだった。
残念。
あぶれ組への救済ということで、東証ロゴ入りのゼブラのボールペンとシャープペン2本セットを貰った。嬉しいような、どーでも良いような。
それから、先程と同じ椅子に座って時間潰しを続ける。
10時を回った辺りから、人の数が増えて、騒がしくなって来た。
そんな中、小学校ぐらいの団体がやって来た。
あー、これが回廊の予約スペースを使う連中かな?
10時半を過ぎた辺りで、回廊へ向かう。
と、既に演壇が見える場所(手前付近に演壇があるので、回廊は奥へ行く方が見やすい)には、3列ぐらいになって人が貼り付いてしまってい、入りにくそうになってしまっていた。
仕方がないので奥に行く事は諦め、隅っこの辛うじて段の上に立っている人の横顔がエスカレーター越しに見えるぐらいの場所に立つ。
人はどんどん増えて来て、メイン会場に至ってはお弁当箱の中みたいに人でぎっしり、床も見えない状態になってしまった。報道のカメラもいくつも見える。
10時50分頃、回廊の立入禁止区域の辺りで、ゲストの山本有二金融担当大臣と野球選手の井口資仁が、何かをやっていたが、実況に相当するものが特になかったので、回廊にいる我らだけではなく、メイン会場にいた人も何だか分からなかったと思われる。
それから、件の大臣と野球選手とその他東証の役員っぽい人たちがメイン会場の演壇に上るが、まだ立ち合い終了の11時になっていないという事で、特に繋ぎのコントの一つもやる訳ではなく、待つ。
そして11時を回り――。
取引を表すグルグル回る電光掲示「チッカー」の文字が「2006年大納会」に代わり、大納会が始まった。
どうやら取引終了の鐘を鳴らしたらしいのだが、アナウンスも特にないので、聞こえたような聞こえていないような。
続いて、東証の社長の挨拶と、大臣、野球選手の挨拶が行われた。再認識するけれどスポーツ選手の喋りが一番下手だなぁ。「えー」がやたら多くて耳障りだし。本来喋りの仕事ではないから、当たり前だけども。
社長の挨拶の中で「我らは、迷惑施設呼ばわりされないように、地域愚民共を招待してゴマを摺っておるのだ(意訳)」というような事を言っていた。あー、謎の小学生集団はそのせいか。
その後、東証役員のかけ声で一本締め(実際には三本締め)で大納会終了。
うわ、もの凄いあっさり加減だ、海苔とワサビしか入ってないお茶漬けぐらいあっさりだ!
……とすると、一体、朝の7時に並んだ人たちは、一体何が目的だったんだろう。
ただ見るだけなら、10時頃に来れば充分事足りる。なのに、3時間も余分に使って。
自分よりもう少し興味と元気のあった物書きか、それとも、地の利があった近所の人か、はたまた――卓上カレンダーと蕎麦だろうか。
その後残っていても何が始まるという感じはなかったので、そのまま退散した。
横浜に寄り道してリオでカレーでも食べようかなぁと思い東京駅まで歩いたが、横浜までの運賃が450円もすると分かり興が殺がれたので、行きと同じルートで帰る事にする。
じゃあ食事はどうしようか、と歩いていると、吉野家の前の商品写真にソースカツ丼が見えた。
カツ?
吉野家が?
いつの間にか品数が増えてるなぁ。
試してみましょう。
凹んだ形の角っこの席に座り、ビールとソースカツ丼を頼む。
「行って戻る」ぐらいのスピードでラガー中瓶がやって来た。早い。
ビールを一口、二口やるうちに、ソースカツ丼がやって来る。これも早い。
他の客を何となく気にしていても、同じぐらい早い。なるほど、賑やかな場所なので、高速仕様なんだろう。
ビールのつまみに、ソースカツを一切れ。
んー、揚げて半端に時間が経ってしまった感じのカツ。そして甘過ぎのタレ。
あんまりうまくないな。
値段とか商品の回転とか自分の腹の空き具合とかの要素もあるだろうけどイマイチ。
もっとも、万人向けのソースカツ丼にすると、あんまり自分好みの味にならないのかも知れない。甘い料理はあんまり好きじゃないしねぇ。ウスターソースぐらいの味の構成なら良いんだけど。
<出費>
交通費:1260(海老名――代々木上原――表参道――日本橋)
昼食:830(ビール400、ソースカツ丼430)
計:2090円
2006/12/10 『ふたりは』
何とはなしにウィキペディアを見ていたら、『ふたりはプリキュア Splash Star』の後番組が、『Yes! プリキュア5』になったそうな。
ついに、枕詞の「ふたりは」が外された。
タイトルからして、どう考えても5人編成だ。
2人でやれる部分を大分やり尽くしたという事なんだろうか。
それとも、みちるとかおるの戦闘コスチュームが作れない鬱積が爆発したのだろうか。
このシリーズの人気と、恐らくはスポンサーやら予算やらの強みから考えて、4クール続く事はほぼ確定的であろうから、がっちり引っぱって盛り上げる構成が出来そうで面白げである。3クールの最後ぐらいまでは、全員揃えずにおくと面白い気がする。で、寝返りそうな敵と、ミステリアス風味のクラスメイト辺りを仕込んでおいて、「最後の一人誰だよ!」みたいなジリジリ感を出す訳だ。
と、キャラクタ全入れ替えのイメージで考えてるけど、ひょっとしたらSSの続きにする気だろうか。まあ、それはないか。タイトル変わりすぎるし。
しかし、このシリーズは「ふたりはプリキュア」までが共通タイトルだと思っていたが、「プリキュア」のみだった事が図らずも判明した。
一単語かと思っていたものが、実は複合語だったというのはたまにある話ではある。シュークリームが、シュー・ア・ラ・クレームの略であるとか、プリンアラモードが、プリン・ア・ラ・モードであるとか、ジミヘンがジミー・ヘンドリックスであったりとか。
とするならば、普段気にせず使っている言葉が、複合語である可能性もある。というより、あるに決まっている。
つまり我々には、いつ「ときめきメモリアル」の続編に「ときめきトゥナイト」が始まっても、「デビルマン」の続編に「デビ・スカルノのズバリ言うわよ」が始まっても、驚かない心の備えが必要なのである。
……永井豪にデビ夫人を描かせると、仮面と錫丈が付いちゃう気がするけど。
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