思い立ったが随筆
日々思う由無事を書き連ねています。
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2007/6/22 『雨の決断 完結編』
雨になり、雨合羽を着ていると、ふと、妙な白いカケラのようなものが床に落ちている事に気付いた。
なんだろう――と、調べる程の事でもなく。
雨合羽の裏地の素材にヒビが入って、ボロボロと落ちているのだった。
で、取り敢えず騙し騙し使っていたが、この度ついにガマンならなくなり、丁度ベスト・ショートショートの賞金も入ったし、という事で、買いに行く事にした。
うむ、レインコートを。
ゴアテクスの防水仕様の代物を。
駅前のサティの向かいのスポーツ用品店にあったよなー、と、行ってみると。
うむ、あったあった。
モンベルのレインジャケット&パンツ、素材は憧れのゴアテクス。
ええと、値段は――19,800円。
高い、高いよ!
うーむ、分かっちゃいたけど、高いなぁ。
しかし、既に割と切羽詰まっている状態であるし、買ったものかなぁ。
――いや、待て。
近くにダイクマがある。
安かろう悪かろうのイメージが強い店だが、メーカーとか技術とかが明示された部分はごまかす事も出来ない筈。
行ってみよう!
ヤマダデンキの地下のダイクマへ行き、売り場へ。
3,000円とかで売られているいわゆる普通のレインジャケットに心動きそうになりつつも、先へ先へ。
――と。
スポーツ用品店にあったのと同じものが。
で、値段はお幾ら? ダイナミックなところを見せて欲しいな、大熊さん。
「19,800円」
同じかよ!
ちっ、値段を合わせたか、さもなきゃ、メーカー希望小売価格か。
他はないのかなぁ、もう少し安く――ん?
横の方に、ほとんど同じ仕様のレインジャケットがある。
けれど、値段は15,800円。
よくよく見ると、型落ち品なので処分価格だ、と。
渡りに船!
雨具は雨が防げれば良いのだ。あんまり格好悪いのも嫌だが、最新デザインを狙う必要まではない。
当然、現品限りと思われるので、引っかかっている分だけ。4着しかない。
えーとMサイズはどうだ、あるか?
――よし、あった!
早速試着してみる。
……ん?
なんか妙に窮屈な。
ひょっとして、服を脱いで着るとかじゃあるまいな。
まあ、別のを確かめてみよう。
えーと、でもこっちはXLで、上のは……手が届かないけど、サイズはどうだ?
でも、Mでこの窮屈さなら、XLで丁度とかか?
そもそも本当にMなのか――ん?
あ。
MはMでも、レディースサイズだった。
ややこしいな、おい。
だとすると、男性XLサイズなんてブカブカに決まってるぞ。
Mサイズはないのか、Lでもいい。
上に見えるのは――あー、よく見るとあれ、Mサイズだ。オレンジ色で、普段着には絶対に使えないタイプだけど、まあ仕方がない。
でも、届かないな。
えーと、店員さんに頼もう。
「大きなお姉さん、手の届かない所の商品を見せていただきたいのだけれどね?」
「どれですか?」
と、脚立に上って取ってくれた。
「試着してみてくださいね」
「元よりそのつもりですぞ」
再び試着。
……うん、そう、これぐらいでないと。
ズボン部分が、何だか長さが足りない気がするが、許容範囲か。
「どうでした?」
「頂こう。キャッシュで」
晴れて購入した。15,800円也。
その後、雨の日に使ってみると。
雨を粒にして弾き、全く染みて来ないのは、新しいからと言えなくもないが。
なんか、快適だ。
ほとんど汗が出ない。
通気性がかなり高いのが、体感出来る。
大体雨合羽なんてのは、夏に着ると雨で濡れなくても汗で濡れるものだ。だが、それがほとんどない。そりゃあ激しく自転車を漕いだりすると、汗ばむが、普通に走らせている分には何ともない。
すごい、すごいぞゴアテクス!
高いだけある。
高井田ケアル。
高井田さんはケアルを使えますか?
とりあえず今のところは、良い買いものをしたような気がするが、皆さんはどう思うか。
『臨時出費をどう埋める?』
雨合羽を買ったは良いが、やはりこの出費はこたえる。
あんまり出費を切り詰めたところで、物書きとしての引き出しが狭くなる一方だし、そもそも長期で使うものだし……ということで、通常のルールからはみ出して、貯金を2万円ばかし下ろす事にした。これでお財布事情は元通り。
だと思ったのだが。
――数日後。
役所から封書が届いた。
中には、健康保険料の納付書。
6万円超。
ぐはっ!
うー、うー、でかい、でかいな、出費。
しかし健康保険の方はあまり文句はないので、出すしかない。
7万円下ろして支払い完了。
で、通帳を改めて見ると……。
20万円切ってる。
うわー、マジですか。
そんなに使ってますか。
んー、確かに通帳を見ると、収支でマイナスだな。20万ぐらい。
この前、督促が来た年金をまとめて払ったのと、九州行った旅費、デジカメ、と、臨時出費が多過ぎた。
……いや、まあそれはバイト以外の収入がないこの口座だけの話で、執筆収入の入るもう一つの通帳は丸々手つかずだったり、証券会社の口座には証券と現金があったりはするんだけどもね?
でもまあ、こういうのは、「足りなくなったから下ろそう」とか思っていると際限なくなるから、ここらで少し引き締めねば。
ということで、今月は25日の給料日までは、締めて行く事に決定した。
飲みに行くとかの交際費関係は削れないとして、どうにかなるのは、「何の脈絡もない外食」と「取材」と「ゲーム」。
脈絡ない外食については、休みの日にちょっと買いものに行ったついでに昼食を、というヤツなので、ガマンする事で対処。チューハイとかビール関係も買わない。ゲームも、一応エンディングまで行った程度のソフトの、別のエンディングを試すとかでどうにかこうにか。
問題は取材だ。
「遠くへ行きたい……って訳でもないんだが」の写真を後付けで集めている(掲載は「和田知見公式サイト」)のだが、新宿周辺がまだ撮れていない。これを松屋フーズの株主総会と同じ日にして、交通費を浮かせよう。
食事は恐らくはお土産で食事券が貰えるとは思うが、目論見が外れると出費がかさむなぁ、と思っていると。
父親が、何の脈絡もなく。
「貰ったから、あげる」
おお、これは、コンビニやレストランなどで使えるクオカード!
2,500円分。
助かるよ、パパー!
で、松屋フーズ株主総会当日。
会場の新宿京王プラザホテルに行き、受付を済ませると――その場で白い封筒が。
開けると、果たして、お馴染みの松屋食事券が2枚(有効期限9月30日)。
よし、ほぼ予想通り。コマ劇場の写真を撮りついでに、歌舞伎町松屋で豚テキ定食を食べる。
それから、六本木ヒルズの撮影を済ませ、再び新宿に。乃木坂まで行って、代々木上原経由で帰るという手もなくはないが、せめて新宿でひと息付きたい気分もあった。
ヨドバシカメラでゲームを覗いたりした後に、そろそろ帰ろうかなぁ、しかし喉が渇いたなぁ、クオカード使ってローソンで何か買うかなぁ、等と思っていたところ。
道路で人に声をかけている大きなお姉さんたちがいた。
で、案の定、というか、呼び止められた。
キャッチセールスならば、完全無視なのだが、これはちょっと様子が違う。
かつてTBSのラジオ番組『バツラジ』で言っていたが、若い男や若い女は危険だが、こういう大きなお姉さんが声をかけている場合は、売り込みや勧誘ではなく、いわゆる「本物の」調査である、と。
100パーセントの確信があった訳ではないが、何となくそれに該当しているような気がしたので、応対してみる。
「ビールや発泡酒は好きか」「この後車を運転する予定はあるか」「年齢はどの年齢層か」という質問の後、「新製品のアンケートを無記名で回答する調査である、謝礼として図書カードが出る」という旨を教えられ、名札の裏の調査会社名を見せられ、すぐそこのビルの貸し会議室に案内された。
逃げられない場所というのは、何となく嫌だなぁと思いつつ、開いたドアから中を覗いてみると、何人かが机で回答用紙に記入している。
あー、これは、大丈夫そうだ。
何となく。
椅子に座ると、回答用紙と鉛筆が渡され、無地のコースターに透明のガラスのコップに注がれたビールらしき飲料が置かれる。
ぐいっとひと息――は、まずいので、半分ぐらい飲んでから、比較的真面目に回答をした。新製品というから、発泡酒かと思ったのだが、後味の良さからするとひょっとしてビールだったのかも知れない。回答をしながら、全部飲み干すと、すぐさまお代わりを持って来てくれた。なるほど、その辺は遠慮せずに必要なだけ飲んで構わん、と。
……まあ、この時とばかりがぶ飲みするのは、人としてどうかと思うので、アンケートに答え終わった後に二杯目を飲み干し、回答用紙を渡して、謝礼の図書カード500円分を受け取り、良い心持ちで調査会場を後にした。
なんつーか。
妙なところで運が良い。まあ、松屋フーズは、因果の因は自分で仕込んだものではあるが。
図らずも、通常の収入と異なるルートで、約4000円ぐらいの金銭価値のあるものが入手出来てしまった訳だ。他に、ゲオのポイントが株主優待で1000ポイント超、デジカメ買った時のヨドバシのポイントが4000点ぐらい、改めて到着した松屋フーズの優待食事券が10枚、配当が1000円ぐらい。
取り敢えず今月は乗り切れ……るかな。明日の飲み会がどうなるか次第ではあるけれど。
しかし7月は7月で、同人誌の入稿もせにゃならんし、青春18きっぷを買って日帰り取材旅行しようと思っているし、いい加減ヤバくなって来たプリンタも買おうとしているし、もうしばらくは緊縮財政が続きそうな予感がしなくもない。
2007/6/5 『唐突にカクテル』
ペットボトルというのは、カクテルをこさえるのに向いている場合がある。
がぶ飲み出来る、口が大きいゲータレードのボトルは、小さい氷なら入れられるので、材料を入れて蓋を締めればガシガシ振る事が出来、簡易シェーカーにならない事もない。
他に、ペプシツイストのボトル缶で、キューバリバーやコークハイをこさえるのも良い。一口ばかし飲んで隙間を作り、ラムなりウイスキーなりを流し込む。蓋をして軽く回せばそこそこ混ざるし、混ぜずに少しづつ酒を足しながら飲むのもメリハリが効いて悪くない。尚、敢えてツイストペプシを選ぶのは、レモン風味で旨いから。さっぱりあっさり系とでも言うのかなぁ。
それと、偶然貰った紅茶花伝のロイヤルミルクティーに、その辺にあったバーボンをちょい入れてみたところ、良い感じのティーカクテルとなった。紅茶にはブランデーがセオリーだが、ミルクが入るとウイスキーに良く合う。ミルキーセピアというホットミルクとウイスキーのカクテルが昔読んだ少女漫画に載っていたが、あれの眷属と言えるかも知れない。
最近、部屋ではめっきり呑まなくなったのだが、以前はよくショットグラスを使っていた。
ワイルドターキーのおまけの、シングルのショットグラスである。
で、これ一杯で完結するカクテルというのも、お茶目で楽しい。ショットガン、というのは既出なので、スラッグショット、とでも銘打てばオリジナルっぽいだろうか。
氷を入れる余地はないが、冷たいのが好きな場合は、スピリッツの酒瓶とグラスを冷凍庫に放り込んでおけばよろしい。リキュール類は……まあ諦める。冷蔵庫に入れてもいいけど。
まずはマティーニ……は、無理なので(オリーブで溢れるし、レモンピールを用意するのがめんどい)、ジン&イット。まずはジンを九割かそこら注いで、上からベルモットをちょろり。ステアもシェークもしない(できない)から、通常の配合よりもベースが多くリキュールを極端に少なくするのがコツ。最初の口当たりが甘く、後はすっきりとジンで収まる。ちなみに、バーボンベースでやっても、それはそれでまとまる。
次にサイドカー――に、使うラムが専らないのでバーボンベースで。嘘名前を付けるなら、荷馬車、とか何とか。これも配合は一緒。バーボンを注ぎ、コアントローを香り付けぐらいにひとたらし。コアントローは糖分が高くどろりとしているので、最初に注ぐと底に溜まって切ない目に遭う。
ウイスキーベースと言えば、ゴッドファーザー。これも配合は同じ(ひでえ)、ウイスキーを注ぎ、アマレットをちょろり。甘みのある柔らかいウイスキーが楽しめる。正直なところ、3:1という標準レシピはどうかと思う。いくら何でも濃すぎるだろう、アマレット。
どれも、ほとんどストレートと変わらんじゃないか、てなところなのだが、ほんのひとたらしでガラリと口当たりが変わるのが面白い。また、どんなに失敗しても、所詮はショットグラス一杯なので、鼻でもつまんで一気に飲み干せば――スピリタスとか使ってない限り――大した被害は出なくて安全である。
2007/6/3 『遠くへ行きたい……って訳でもないんだが 見逃しギリギリ、横浜開港祭』
イベントごとの情報源として、意外と電車の中吊り広告は有効である。
何となれば、ネットは自分の欲しい情報しか見つからないし、テレビは情報の切り替わりが早過ぎる上に全国向けで情報が使いにくい。対して、のんびり眺める事の出来る電車の中吊りに祭の宣伝なんかが載ってたりすると、ゆっくり見て記憶に残しやすいものである。
ものであるが。
地元ではない祭との邂逅は、実に難しい。
祭はせいぜい2日しかやらないので、うっかりしていると終わっているからである。
そんな流れで。
毎年、気がつくと終わっていた横浜開港祭に、今年こそはと行ってみる事にした。
えーと、確か横浜で開港何たらを、6月にやるんだよなー。
という、実にいーかげんな認識でぐぐってみると、公式サイトが現れた。
ふむふむ開催は、6月1日(金)、2日(土)。やっぱりモタモタしていたら終わってるとこだった。
行くべし行くべし。
ええと、どこへ行けば良いのかな? 会場は?
ステージイベント、マリンイベント、ランドイベント……などと書いてはあるのだが、アクセスマップが全然見当たらない。
なんじゃこりゃ。
どこだ、どこでやってんだ!
秘密なのか?
シークレットなのか!
シークレット横浜なのか!
と、よーーーーく見ると、ステージイベントのところに「臨海パーク メインステージ」の表記が。
臨海パーク、というと……。
改めてぐぐってみる。
あー、パシフィコ横浜の裏手にある公園か。
行った事あるわ。
ただ、懸念が一つ。
土曜日はバイトの出勤日である。
祭と言っても、戦前の村祭りじゃあるまいし、夜通し騒いで10月10日後には子供がいっぱい、みたいなのとは訳が違う。
17時ぐらいに締めちゃったりするタイプだと、行っても跡地しか残らないんだけど……どうだろう?
各イベントの時間を確認してみる。
んー? 20時までとか、19時までとか、割と遅くまでやってるな。
いや、そうか、なるほど。
花火やるんだ。
そして当日。
そう慌てもしないで、17時過ぎにバイトを終わらせ、元ダイエーことショッパーズプラザで、安売りしていたヱビスを一本買って、海老名駅へ。
相鉄線に乗り込み、横浜へと向かう。
横浜から、臨海パークへは――歩けばよろしい。桜木町と横浜の間ぐらいの場所だし。
JRの改札の前を素通りし、横浜駅アニメイト口(自分内通称)から出て、歩道橋でそごう側へ渡る。
それから、つらつらと桜木町方面へと歩く。
うん、やっぱり人通りが多い。
みんな祭目当てって感じだ。
左へ曲がって、臨海パーク方向へ。
とはいえ、もの凄い人出という程でもないな。
あ、ローソンの人が、出張して宣伝やってる。
祭時のコンビニは、店先で露店やるやね。大抵いっぱい売れ残って見えるんだけど、あれでも儲かるんだろうなぁ。
もう少し進むと、ローソン発見。サッカー場に併設なんだ。
みなとみらいは開発中だから、微妙に殺風景だけど、完全に出来上がったら、かなりの一等地になるのかも知れないなぁ。
やっとパシフィコ横浜が見えて来た。
パシフィコ横浜の脇の渡り廊下から、臨海パークへ――。
えーと。
突然人がいっぱいなんですが。
なんつーか、全てがこの公園に集中してる感じ。
入り口付近のケバブの店にやたら行列が出来ていたのを皮切りに、食べ物屋関連はどこも20人程度の行列が出来ており、トイレもまた同じ。
花火狙いで、芝生にゴザ広げて座っている人多数。
まだ若干座れそうな場所はあるが、花火が始まる頃にはほとんど動けないかも。
花火はまだだし、メインステージを探そう。
どこかな?
えーと。
えーと。
んー、あの遠くに見えるのがそうだな。
ステージだかなんだかさっぱり分からないけれど、アナウンスがあっちの方から聞こえるし。
照明とかガッチリ用意してあって、祭の舞台というより、ライブの特設ステージって趣。
まあ、そりゃあそうか。
横浜だし(説得力が中途半端)。
ステージ上では、司会が次の出演者がタケカワユキヒデである事を丁度説明しているところだった。
おお、ゴダイゴ。
しかし、見やすい場所が空いている訳もない。
仕方がないので、その辺をウロウロする事に。
海の見える方は、既に人がいっぱい。一応そこらに立っている事も出来そうな気配だが、まあ花火が始まったら、立ち止まり規制とかをされるに違いない。
……ん、上半身裸の人が、子供にサインを書いてるな。あれはなんだろう(特に解答やオチはない)。
食べ物屋はここでも凄い行列だな。点心屋とか。
トイレもどこもかしこも凄い行列が出来てる。ビールを飲むのなら、帰り際にしないと辛くなりそうだ。
あ、空にヘリコプターが。
さっきから何度も飛んでるけど、あれはそうか、観光用の遊覧ヘリコプターだ。
時間も無駄にあるし、ヘリコプターの写真でも撮ろう。
確かあっちの方から――。
歩いていくと、公園から出てすぐのところに、「横浜ヘリ・クルージング」の看板と、乗り場があった。
あー、こんなところにあったか。
あるのは知ってたけれど、どこから発着してたかは認識してなかった。
乗り場の側で、じっと待つ。
待つ。
待つ。
なんか、さっきまでよりも間隔が長い気がする。
さっきまでは、5分おきぐらいに来てたのに。
今乗ってるのは、高いコースなのかしらん。
でもまあ、いつかは帰って来るだろう。
そうこうする間に、上空に小さいヘリコプターが見え、ぐるりと迂回して降りて来た。
おお、ヘリコプターだ! ヘリコプターだ!
ゆっくりじわじわではなく、ぐああああああああ、すとっ、という感じに降りる。
やはり、大量のお客さんをさばく為なのか、きびきびした動きだぁね。
でも……正直、あんまり乗りたくないなぁ。
あれだけ頻繁に離着陸を繰り返していると思うと、何かの拍子に事故りそうで。
ヘリコプターの撮影も出来たので、メインステージの方に戻ってみると、タケカワユキヒデのステージは続いていた。
何しろトイレがあの状態では、花火が始まるまでここにいるのは苦痛っぽいので、ここらで一度引き上げて飯でも食おう。
と、その前に、折角買ったのでヱビスを開ける。
ごくりと一口。
んむ、良いビールというのは、後味が良い。嫌な雑味が残らず、すぅと消える。発泡酒は、どうしても混ぜ物の香料や糖類が舌に残っていけない。
あ、曲が銀河鉄道999になった。
年齢的にタイムリーではないけれど、大学時代とかにカラオケで耳にする機会が多かった、懐かしさ半分の良い曲だやね。
横浜駅に戻り、リオでポークカレーを食べる。
……値上げしてる。いつの間にか。
思い起こせば、松屋のメニューも「新型」とか「オリジナル」とかメニュー名を変えついでに、値上げしてるもんなぁ。
これは、景気が上向いてるって事なのかな。
食事を終えて、20時過ぎぐらいになったので、改めて臨海パークの方を目指して進む。
臨海パークまで行くとえらいことになるだろうから、遠目でも花火が見える場所が良いな。
再びサッカー場の前を通り、ビルが視界を遮らなくなった辺りに来たところで。
花火が上がり始めた。
おお、よく見えるじゃないか。
しかも道端に立っていられるぐらいの余裕はある。
割と穴場かも知れないなぁ。
どんどん上がる花火を写真に収める。
――んー、撮影すると、花火観れないな。
ここまで来て、画面越しでしか花火を観ないのはアホらしい事なので、何枚か取った後はカメラの電源を落とした。
最近の花火は手が込んでいるとは言うけれど本当だなぁ。
段重ねのロケットよろしく、何度か断続的に光を散らしながら上がってみたり、噴水のように右から左へ高さを変えた光の玉が上がってみたり、ただの丸い花火かと思ったら中に色とりどりの割り物が仕込んであって花束みたいだったり。
こうして、今年最初の花火をいい具合に楽しんだのであった。
言ってみりゃ何て事のない、花火付きの祭なんだけども、良いなぁ。
アレだな、やっぱり横浜が好きなんだな、自分。
<出費>
交通費:600円(海老名――横浜――海老名)
ビール:198円(ヱビス350ml)
夕食:580円(ポークカレー)
計:1378円
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