思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2019/11/29『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第127回 1000えん! :「明治・大正 政治家の書展」小原道城 書道美術館

 書道家の家に生まれ、幼少時から書道家として育ったごんぱちであるが、秘密主義の為その作品を発表はしていない。収蔵方法についても、夜神月もかくやという徹底した方法によって行われている為、流出の可能性はゼロと言って良い。本人にしてからが、幾度か解除方法を間違えてボヤを起こしたぐらいである(この文には嘘が含まれています)。

 遅く起きた休みの朝、まだベッドの中で半分眠りがちだったが、白い息を吐きながら通りを渡ってくるあなたとかはいないので、ぼちぼちと起きつつ、雪が降る前に小樽の天狗山にでも行こうかなぁと思っていたのだが。
 天狗山ロープウェイ、まさかの点検で営業休止中。
 今日の天気は雨から雪、つまりはスキーシーズン向けの切り替えだろう。来年に持ち越しだな。

 出かけるモチベーションが大幅にダウンした中、毎度おなじみの大通情報ステーションにアクセスし、イベント情報を確認していたところ、「明治・大正 政治家の書展」なる展覧会の記事があった。
 会場は「小原道城 書道美術館」。
 場所が大通と札幌駅の間の繁華街内だ。

 んー、確か見かけた覚えあるな。
 あれって本来的な意味の美術館だったのか。
 いや、そういう名前だけど、物を売るためのギャラリーとかありそうだし。

 書道の善し悪しなんてほとんど分かりゃしないが、政治家なら知っている名前があると興味が湧きそうだし、場所は手頃だし行ってみよう。

 地下鉄で一本、大通駅で下車。
 オーロラタウンのヴィ・ド・フランスで、カジキマグロカツサンドと、クロックフィーユ、セサミ&マロンに紅茶で朝食。モーニングの時間だったので、バナナを貰った。
 カジキはクセもなく大ぶりで良い感じ。クロックフューユは、クロックマダムの捻った呼び方らしい(若い娘の意味だそうで、要するに毒蝮節か)が、焼きたてサイン詐欺で特に温かくはなかった。セサミ&マロンはクロワッサン寄りのちくわ型生地にクリームが入っている感じだがクリームが落ちすぎ。コロネ(スライムつむり型)を見倣うべきだと思う。

 朝食を終えてから、書道美術館に向かう。
 勝手知ったる大通地下街、最寄りの場所に現れるなんて自由自在さ!
 あ、隣のブロックだ、コレ(自由という名の不自由)。
 確かこっちで、ええとこの辺り……あ、目の前だ。

 商業ビル兼オフィスビルなので、入ってエレベーターまでのところに愛想がない。
 エレベータにのり二階へ。
 降りてすぐに入り口があり、壁に今回の展示会のポスターやら何やらあって、一目瞭然だった。
 このオフィスビルの中にぽっかりある感じは、新宿の平和記念展示資料館と似通ったところがあるな。
 中に入り、受付カウンタ……は、無人だったので、柱の陰の職員さんに声をかける。
 入場料300円支払って潜入完了。
 今の時間は自分以外の観客はいない。

 さて展示をみよう。
 一番最初のこのややたどたどしい感じの作品は――。
 1000円!
 伊藤博文元首相ではないですか。
 おお、その、書。
 凄い。
 本物……だよな。
 仕切りもなく展示とは。
 最初の作品はやや拙い感じがあるが、他のものは書家の作品として通用しそうにバランスがよく取れている。

 その時に、職員さんから「解説音声流しますか」と、尋ねられたのでお願いをした。
 館長であるところの小原道城本人の録音音声が館内放送の形で流れ始める。
 展示会の意図なんかの前置きをしてから、作品一つ一つを解説し始めた。
 音声ガイドの貸し出しとかじゃなくて、かといって学芸員の説明とかでもなくて、随分アナログな方法だな。
 音声に従って移動しながら、書を観る。スピーカーが複数箇所にあるので、あんまり聞こえづらくはならない。
 田中角栄だかの書を観た時、政治家という部分を差し引いて、一人の書道家の作品として成り立っていると思い、注目し始めたとの事。
 その言葉通り、筆を使うのが一般的だった時代の書き付けを誰かがコレクションした、とかではなく、なんか普通に作品として作られ、落款や花押も付いてたりする。それぞれが歴史の教科書で見るような名前だから、さほど歴史好きでない身にも興味が湧く。東郷平八郎の筆で「皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ」とかあると、やっぱり身を乗り出すものだ。

 しかし政治家と書家つーのは何か繋がりがあるのだろうか。
 それとも、サラリーマンがゴルフをするみたいに、何かしら流行やコミュニケーションのツールとしてあるのだろうか。
 知識階級のよくある嗜みの一つだったのか。ああそうか、平安時代の短歌みたいな位置づけかも知れん。

 軽く仕切られた4つの区画を通り(うち一つは小原氏自作について)、小一時間で解説は終了した。解説はなかなか興味深かったが、流石に長かった。キャスター付きの椅子かなんかが欲しい。

 近代日本史好ききだと相当食いつきそうだなぁ、そういう知り合いがいたら教えたげたいなぁ、等と思いながら帰途についた。
 
<出費>
交通費:560円(琴似―260―大通 往復)
入場料:300円(小原道城 書道美術館)
計:


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