思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2008/12/25 『ポロリ未遂』
 当方、体調管理の為に市民プールで泳いでいる。
 市民プールは、夏休みに行くと人でうじゃうじゃしているが、シーズンオフの平日なら10人もいない状態になる。
 例によって、そういうガラガラのプールで泳いでいた時の事。
 ノルマの7割方泳ぎ、一つターンをしたと思いねぇ。

 ばり。

 ……ばり?

 そのまま停まってふと確認すると。
 水泳パンツの前部分が真っ直ぐ縦に破れて、サポーター部分が露出していた。

 ……どんなサービスシーンだよ。

 押さえて歩くのも逆に目立ちそうだったので、平静を装いつつ小股で歩き、そそくさと退場した。少数いた他の人は気づいていなかったのか、気づいて見ぬふりをしていたのかは分からないが、まあ実を出した訳でもないので心理的ダメージさほどなし。

 考えてみると、この水泳パンツ、毎週1、2回のペースで2年か3年ぐらい使っている筈なので、劣化は無理もない。
 色もかなり落ちて、布もペラペラになってはいた。
 しかし、こうも大きく破れるとは思わなかった。
 みんなも気を付けよう! 
 ……色があそこまで落ちる前に、普通の人は買い換えるのでは?

 繕ってどうこうというレベルではないので、新しく水泳パンツを買い直した。
 一番安物を選んで、3000円也。履き心地は微妙に悪い。
 今月はどうも、予定外の出費が重なる。
 所持品の耐久限界って、結構まとまって来るんだよなぁ。



2008/12/12 『ペルソナ・フォーー(HG風に)』
 いたな、レイザーラモンHG。
 もうすっかり消費し尽くされたんだろうか。
 野球選手は30歳までに生涯収入を稼ぎ出すというが、今のお笑い芸人の賞味期限×ピーク時の収入は、生涯収入になるんだろうか。
 と、別に心配していない事を心配するフリをするのはやめて、と。

 PS2版『ペルソナ4』を買った。
 ちなみに3は買ってない。なんか、フェスの評判があんまりだったから。

 基本、買おうとしているソフトの中身に関する情報は見ないようにしているのだが、3のような地雷というか、鬱なオチの回避の為、やむなくネット上の情報を確認した。時間的、金銭的に冒険をする余裕がなかったというのが実際のところではあるが。
 で、まあ内容は良さそうだったので、厚木のゲーム屋を二、三軒回って、3800円ぐらいで売っていたのを見付けて買った。

 さて、プレイ開始。
 ギャルゲーギャルゲー言われていたけれど、朝起きて、学校行って、帰るの1ターンが繰り返し。なるほど、らしい作り。
 田舎町へ引っ越してくる来る主人公、居候先の家族、新しい学校、知り合うクラスメイト、そして奇妙な「マヨナカテレビ」の噂。発生する有名人の殺人事件。興味を持ち始める主人公とクラスメイト、しかし続いて身近な人間が殺される。そして「向こう側」の世界に行ける事に気づいた主人公、向こう側の世界で起こる戦い。見えて来る殺人の法則性。続いて発生するクラスメイトの行方不明事件。状況は、前二回の殺人事件被害者と酷似していた。主人公はクラスメイトを救う事が出来るのか!
 ――という辺りまでが、いわゆるオープニング。

 長えよ!

 ゲームらしい操作が出来るようになるまで二時間とかかかっとんのかい。
 ドラクエ7じゃないんだから。

 で、実際に本編が始まると。
 うむ、面白い。
 現在50時間ぐらい? プレイしているところ。ダンジョンにして四つ目かな。実に死亡フラグが立ってそうな人のダンジョン。

 恐らく3作目からの引き継ぎだろうとは思うけれど、システム面が良くできている。  ペルソナ(と、言ってピンと来ない人は、流石に疎すぎると思うので、置いてけぼりという事で)は、戦ってレベルを上げる事も出来るけれど、各々ペルソナの持っているアルカナ(まあ、メガテンシリーズの種族ぐらいに思っておけば良い)に対応した人間と仲良なっておく事で、最初からレベルの上がった状態で召喚出来る。
 つまり、必ずしも戦い続けるばかりが強くなる手段ではない。というか、「自分のレベルに応じて敵からの経験値が減る方式」なので、戦闘経験値だけでペルソナを成長させるのは非常に困難が伴う。
 戦場に相当する「テレビの中」の世界には、行って帰ると一日消費するクセに、回復が自由自在とは行かないし、買い物も(少なくとも今のところは)出来ない。従って、無限の経験値を稼ぐプレイはし難い。
 人と仲良くする為には、自分の戦闘によっては上がらないパラメータを鍛えておく必要が出る場合がある。
 そして、ある種の人の場合は、仲良くなる行動=パラメータを鍛える行動になる場合もある。
 更に、相手に応じたペルソナを持っていると、仲良くなるのが早いらしい。
 学校のイベントで好成績を得る事で、人と仲良くなりやすいらしい。
 武具屋の品揃えは、敵の落とす素材を売らない限り増えない。
 クエストで品物を頼まれて持って帰ると報酬が貰えるが、一度クエストを終わらせないと該当する敵の落とすアイテムが目標のキーアイテムに固定されて儲けが著しく減る。
 ――というような、複数のプラスマイナス入り交じった事物を、限られた日数の中で取捨選択していく必要がある。そういう葛藤が面白味だやね。

 自分なりのプレイが出来るのがかなり良い感じ。
 ゲームらしいゲームだなぁ、という印象。
 今のところ、ダンジョンにもぐる日数はほぼ最低限(原則、1日でクリア)に削って、時間は自己鍛錬や人の和に割いている。主に、家庭教師のバイトをする為に、学童保育のバイトで寛容さを鍛え、雨の日の大盛り肉丼で総合的に鍛えている。
 部活は吹奏楽部とバスケ部の掛け持ちで、両方とも好感度最大にしたので、その辺のペルソナが頼れるヤツになってくれている。逆にパーティメンバーはあまり上がっていない。

 さて、後の問題は、鬱展開を防ぐ事だが、どうやれば防げるのかは調べていない。
 まあ良かれと思った事をやっていくしかないな。
 差し当たりは――セーブデータを余分に取っておくとか。



2008/12/9 『遠くへ行きたい……って訳でもないんだが 節子、それ本厚木やない、厚木やないか! 厚木郷土資料館』
 海老名には厚木駅がある。

 ここで「はぁ?」という顔をした方。

 あなたの感覚は割と正しい。
 そして、神奈川県の市に割と詳しいとも言える。
 ちなみに、厚木飛行場は綾瀬にあるが、これはまあ、より深い闇に触れてしまう事になるので、今回は触れない。

 今一度言う。

 海老名市には、厚木駅がある。

 海老名市なのに、厚木市の厚木の名を冠した厚木駅がある。
 じゃあ、厚木には綾瀬市みたいに駅がないのか――というと、そうでもなく、「本厚木」という、安永航一郎の表現するところの「ぽん酢(す)」並みの響きの駅がある。
 何故、本家の厚木に厚木駅がなく、むしろ偽物っぽい「本」なんて文字を付けているのか。これでは、ゼータとか0080とかが出たせいで「ファースト」と付けて呼ばれる羽目になった「機動戦士ガンダム」みたいではないか。
 ――というような疑問は、小田急沿線の住人なら常に抱いているところである。例えば、中二男子であれば、五秒に一回猥褻な空想をし、二〇秒に一回は海老名に厚木駅がある理由について空想しているのである。

 さて、そんな小田急沿線住人が「本厚木駅と厚木駅」てな企画展のしかも「何故海老名に厚木駅があるのか」というような煽りの付いた地方面の紹介記事を読めば、鰻の生け簀に練りエサを放り込むようなもの、食い付かない道理がない。
 場所は厚木郷土資料館。
 えーと、公園のあっち側、うん、自転車で行ける(高校生が通学する程度には常識的な範疇の)距離だ。
 出発!

 自転車で厚木駅の前を通る。あっ、中に「本厚木駅と厚木駅」展のポスターが貼られている。
 もっとも、ここから厚木郷土資料館へ行くには、ひと駅分あるけどな!
 ……罠?
 相模大橋を渡り、厚木市役所の前を通り、少し北上したところで厚木郷土資料館に辿り着いた。

 おお、コンクリートのそれなりに立派な建物だが、古びた感は拭い切れない。確かにいかにも郷土資料館だ。
 入り口のところに、厚木駅にあったのと同じポスターが貼られている。
 じゃ、中に入ろう。
 入場無料だから、特にチケットのようなものはない。
 でも、入場無料って実は微妙に入り辛い事あるんだよなー。
 具体的には、無料なのに受け付けのような場所が設定されていて、受け付けのような人がなんかいる場合とか。
 あれは門番なの?
 受け付けなの?
 あんまり積極的に挨拶する風でもなかったりするし、来館者名簿みたいなものがない場合もあるし。
 その点では、
「大人一枚」
 で通用する有料の施設の方が気楽だ。
 まあ、タダが有難い事自体は間違いないけれども。

 二重扉の内側に入ると。

 いきなりトリケラトプスが。

 何故に?
 厚木で出たの?
 違うよね?
 これは北米の生き物だよ?
 恐らくはレプリカ。
 ネームプレートには「トリケラトプス」の名前しかない。

 よし、分かった。

 ただのお洒落なオブジェだ!
 お洒落なオブジェの脇には、ビデオの貸し出しコーナーのようなものがあり、向かいに鉄道に関する展示がある。
 おお、これが企画展……いや、ちょっと違うな。
 奥かな?
 間仕切りも何もないロビーの奥は、展示スペースになっており、ケースの中に虫などの標本が並んでいる。
 市内の小学校の自由研究ノートみたいなものも展示されている。
 カマキリの分布ねぇ。
 カマキリの種類は確かに考えた事なかったな。

 続いて、階段で二階に上がる。
 あ、こっちか。
 企画展のスペースだ。
 厚木駅が何故厚木駅かなんてのは、みんなの抱いていた大疑問なんだから、さぞかし客が多く……ないね。
 自分の他は一人二人。
 そりゃあ、平日の昼間にこんなとこに来る人も少ないか……。
 展示スペースには、当然のように鉄道関係の展示品が並ぶ。
 並ぶが、書類やチラシのような紙ものが多くて、専ら目が向くのは解説。
 ふむふむ、神中鉄道が前身か。神奈中バスとは関係あるのかなぁ。
 そして。
 海老名の厚木駅が厚木駅と名付けられた経緯が遂に明らかに!

 書いてあった事を要約すると、
・元々は、鉄道会社は厚木市まで線路を延ばすつもりだった。
・でも、鉄道会社には相模川を渡る橋をかけるだけの企業体力がなかった(許可は下りていた)
・将軍「資金をかけずに、厚木まで鉄道を延ばしてみよ」
 一休「それでは、海老名にある駅を厚木駅と名乗らせましょう」
 将軍「おおっ、それならば橋をかけずに厚木を名乗れる、天晴れじゃ!」
 と。
 ………………最後のくだりに妙な違和感がある。
 今の時代にやったら、明らかにJARO辺りが出張って来そうな、詐欺めいたやり口である。
 もう少し分かり易い例えを使うなら、こんなだ。
・新発売の商品は売れる
・商品が発売されてから時間が経つと新発売とは言えない
・『ケンちゃんラーメン新発売』という名前でラーメンを売る

 最初の時点でツッコミが入らなかったのもどうかと思うが、その後にやっぱり問題になってしまった。
 理由は簡単。
 厚木にも駅が出来てしまったからだ(綾瀬駅にすれば良かったのに)
 資料には、厚木の駅が本当なんだから、その海老名の駅は厚木駅の名前を返上しろ、というような声明が載っている。
 確かに正論。
 しかし、ナチスが共産主義者を連行した時、私は声を上げなかった、てぇのと同じ、既に既成事実になってしまっている。
 そして結局、「本厚木とでも名乗れってのかよ!」と、ネタで言っていた筈の「本厚木」が正式名となってしまったという、小学校のいじめのような結末を迎えたのでありました。

 この歴史から学べる事は、
「ツッコミは的確なタイミングで確実に」
 であろう。

 さて、長年の謎が解けたので、常設展示を眺める。
 おお!
 農具と埴輪だ!
 これ以上ないぐらい、郷土資料館の展示だわい。
 特に面白いものというと、脱穀機かな。
 足踏み式の籾殻を稲から外す木造の機械だけど、こいつにちゃんとメーカーの商標が入っている。
 言われてみればもっともな話なんだけども、手動の農作業用機械が量産されて流通していたと思うと、ちょっと不思議な感じがする。村の衆が協力して手作りしてたイメージなんだよね。偏見だけど。

 すっかり見るものを見終えて、郷土資料館を後にした。

 少し昼より遅くなったけれど、本厚木駅前の厚木の一番街のテンヤ天丼てんやに入る。普段の昼時行くと、妙に年配の人が多くてで今まで入れなかったけど、今日はいい具合に空いていたお陰で入れた。初めてだな実はここ来たの。
 そして、グラス生ビールと、冬の幸天丼の大盛りを注文する。
 グラスビールが運ばれ、ぐいっと一口。
 んー、ちょっとひと息ぐらいの時は、これぐらいの量が丁度良い。のんびりと三口ほどで飲み干し、待つことしばし。
 ああ、来た来た、天丼。
 まずはエビを――。
 む? 何故エビに骨が?

 節子、それエビやない、カニや!

 あら豪華。
 でもたった一つ文句を付けるなら、食べた後のカニの殻は、一体どこに置けば良いのでしょう。
 盆も丼の蓋もはたまた味噌汁の蓋もない状況で。
 テーブルに直?
 丼に入れっぱなし?

 結局、味噌汁を早めに食べて空いた椀に入れましたとさ。

 で、味の方は。
 正直、葛西臨海公園で食べた天丼の方が旨かったなぁ。
 葛西臨海公園のは、衣に歯触りが良くなる混ぜ物とか入れてたんだろうか。
 分からんけど。

<出費>
昼食:1,140円(海の幸天丼820円 ごはん大盛り100円 グラス生ビール220円)
計:1,140円

参考資料:
厚木駅
本厚木駅



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