思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2009/2/27 『遠くへ行きたい……って訳でもないんだが 東京地口巡り』
 インフルエンザで一週間以上家にこもっていた事もあり、出かける事が可能な日が大幅に減った。
 そして、後で後でと伸ばしているうちに、月末間近になってしまった。
 さて、どこへ、と、Googleマップで東京を眺めていたところ、鬼子母神の名が。
 ああ、鬼子母神か。なんか行ってすぐにおしまいになりそうではあるけれど、悪くないな。
 詳細を調べるべく、ウィキペディアを参照する。
 いわゆる「おそれ入谷の鬼子母神」は、さっき地図で見た雑司ヶ谷鬼子母神堂とは違う、真源寺か。
 他に、地口の言い回しとして、「びっくり下谷の広徳寺」「情け有馬の水天宮」「なんだ神田の大明神」。

 ふむ。

 こちとら江戸っ子なので、「Oh! それ、ドロップやない、おはじきや!」とか「びっくりしたや、孟徳の計略には!」とか「なー、酒……ありません? 付いてんだろ、杉玉?」とか「なん? 兌換券? いつの時代だよ……」とかいうのは、呼吸と同じぐらい簡単に口から飛び出す定番の言い回しである(間違い探し:この文中には、間違いがいっぱいあります)。

 この四つの寺社、どれも山手線の近場にあるので、全部行ってみるのが面白げだ。
 一つ一つは地味だけど、四つも合わせればそれなりだろう!
 ――行き先が見事に決定した瞬間であった。

 当日。
 天気予報は、午後から雨。

 ……うわぁ。

 とはいえ、日を改める余裕なし。
 最低限の雨具だけ用意して、いざ出発!

 図書館で本を借り直して、10:30頃に海老名駅から小田急線に乗り込む。
 コピーライターの本を読んでみるが、冒頭の語りが鬱陶しい。
 まあ、小説書きとして対抗意識が湧くというのも理由だろうが、それはそれとして、恐らくは、娯楽と広告の違いなのだろう。
 娯楽は広義の意味でも感動を感覚に残さなければならない。
 広告は商品名を記憶に残さなければならない。
 等速運動で進まなければ、長い旅路に読者を案内する事は出来ない。加減速がしばしば加わっては、乗り物酔いしてしまう。逆もまた然りで、加減速のない平坦な文章は、路傍の花も風景として視界を通り過ぎさせてしまう。

 新宿に到着して、改札を一旦出てからJRのきっぷ売り場でお馴染みの都区内パスを買う。
 都区内のJR線乗り放題。
 改めて、山手線に乗り込んだ。
 まずは広徳寺。
 下谷とは上野の方の地名らしいが、オリジナルは関東大震災で燃えてしまったので、別院が練馬にあるという寸法。
 池袋から西武池袋線で練馬へ。
 到着ー。

 よーし、練馬に着いた。
 ねるねるねるね馬肉バージョンがあるという噂の(そんな噂はない)。
 しかし何でか知らないが、駅にやたらと制服の学生がいる。
 昼なのになんだ? 受験か? ちょっと調べてみたが、東京の公立高校入試は昨日だから違うなぁ。
 期末テストとかかしらん。
 ぐーぐるマップの印刷したヤツを片手に、広徳寺へ向かう。
 ん。
 レンタルサイクル屋だ。
 値段が4時間100円。
 えらい安いな。
 伊勢で借りた自転車なんか初乗り2時間で410円だったのに。
 恐らくあれかな、放置自転車をリユースしてるとか、そういうの。
 借りようかな、と少し思ったが、慣れていないシステムの商品を利用するのは案外敷居が高いので、気にせず先に進む事にした。
 大体道なり。
 ぐいと曲がって、中学と思しき学校の脇を通る。
 やはり帰る学生が一杯。期末試験で間違いないのかなぁ。
 へー、詰め襟学ランに、アレンジのないセーラー服。今時珍しい。
 学生達の歩く中を、犯罪者でない風を装いつつ進む。
 行く先に、グラウンドが見えて来た。
 かなり広いな。
 サッカー場3枚ぐらい? 道路に面してかなり背の高い銀杏らしき樹がずらりと並んでいる。
 グラウンド沿いに道なりに進んでいると、大きく道が逸れてしまった。
 明らかに街を二分してるな、このグラウンド。間に道ぐらい通しておけば良かったのに。
 仕方がないので、何とか道なりに進んでみる。
 脇から湯気をもうもうと上げているクリーニング屋や、営業しているかどうか分からない食堂などの前を通り過ぎた後、木々の生い茂った敷地の周りを通る道になった。
 大体地図の位置と合ってるな。ええと、あっちが門だな、さて、どう、か、と。

「広徳禅寺」

 あった、これだ!
 練馬駅から距離があるといえばあるけれど、それ程遠いという事もないな。
 門を通り、由来書と境内図を見る。
 ふーん、結構広いみたいだ。
 門から中に入って――。

「拝観謝絶」

 ……その言葉初めて聞いたなぁ。
 いや、人があんまりいないとは思ってたけどさ。
 まあ禅寺は一般公開って感じじゃないのは、何となく分かるよ。
 最初から歓迎ムードではなかったしなぁ。
 納得して、コソコソと広徳寺を後にした。

 練馬駅に戻った次点で、12時を回っており、何だか腹が減って来た。
 おかしいな、普段、このタイミングでこんなに腹は減らんのだけど。
 朝食が食い足りなかったかしらん。
 とはいえ、若干早い事には違いないので、次へ移動する事にした。
 池袋に戻り、山手線に乗り込む。
 次は、入谷の鬼子母神、とすると上野、かな?
 上野に到着し、改札を出る。
 んー、なんか本格的に腹が減って来たなぁ。
 出来れば全部回った後に食事とビールの一杯でも、と行きたかったが、二箇所目に着く前にこの時間では無理な話だ。どこか入ろう。
 上野駅のアメ横側の出口から出て、ぶらぶらと商店街を物色する。
 なんか回転寿司がやたらとあるな。
 これだけあると逆に入る気がしなくなるというか、微妙に懐具合も気になるとか。
 一回りした結果、立ち食い蕎麦屋に決めた。
 安くて腹に溜まるのは、悪いことじゃあない。それに、蕎麦は東京っぽいんでないかね?
 店外の券売機でかけそば+大盛りの食券を買って中へ。
 うわ、誰も人いない。
 まだ13時過ぎなのに。
 平日だからか?
 でも、結構人通りあったぞ。
 店員さんに食券を渡し、暫し待つ。
 早くも遅くもないタイミングで、かけそばが出来上がった。
 立ち食い用のテーブルに持って行き、食べる。
 あくまで食べる。鮨屋で「親方、むらさきちょうだい」とか言うのと同じような半可通臭を覚えるので、敢えて「たぐる」とか言わない。
 麺の他は、葱がパラリの、蒲鉾がヒラリ。いかにもかけそば。
 一口すする。
 うん、普通。
 立ち食い蕎麦だ。
 食べる、食べる、食べる。
 大盛りを頼んだのに、量がそれ程でもない。
 奥多摩で食べた山菜蕎麦は、山歩き後でも腹に重い程たっぷりあったもんだが。大盛りの基準は様々だなぁ。
 麺を食べ終え、汁を飲み干す。寒い時期なので丁度良い。

 一応腹が落ち着いたので、改めて出発。
 地図を見ながら、上野公園沿いの道を進む。
 科学博物館の裏を抜け――この寺は――違うか。
 更に進む。
 お。
 墓地があって、傍らには東京大空襲の無縁仏の慰霊碑だ。東京はこんなの多いだろうな。
 あ。
「日本鳩レース協会」
 あるのか、そういうのが。
 なきゃおかしいと言えばおかしいけれど、そうか……あるのか。
 結構歩くなぁ。
 地図だとこの辺りだから……あれ?
 線路の向こう側だな。
 上野公園と反対側方向に出る必要があったかも知れん。
 でもまあこのまま真っ直ぐ行けない事も、ないかな。
 もう暫く歩く。
 ……うわー、JRの駅あるよ。鶯谷駅。こっちで降りれば良かったんだ。
 よく見れば印刷した地図にも載ってるけど、上野があんまり目立つんで見落としてた。
 坂を下ったところで、地図の中の位置と合致したので、安心して進む。
 んむ、マッサージ屋だ。
 色々宣伝文句を書くのは良いが。
「女性大歓迎」
 はないだろ……。
 更に歩くうちに、いかにも骨が収まっていそうな建物が見えて来た。
 そして手前の門には「入谷鬼子母神」。
 よっしゃ!
 境内はかなり狭い。門から入って、20歩も歩けば賽銭箱に着いてしまいそう。
 さて。
 賽銭箱があるからと脊椎反射的に賽銭を入れる趣味はないが、今回は取材をさせて貰うので20円ほど入れさせて貰う。きしゃきしゃ。
 御利益は子宝とか水子供養だから、今のところ全然関係ないけどもな!
 水子関連の奉納物もあるが、賑わっている印象はあまりない。
 ふむ、子を抱いた地蔵があるな……地蔵だよな。
 しかし地蔵って格好良いよなぁ。
「本当は如来になって極楽で暮らせるだけの功徳は積んでいるけど、敢えて菩薩のままで現世に残り弱い衆生を救って回っている」
 なんかそういうヒーロー、少年漫画とか絶対いそうだし。主人公でなくても、かなりおいしい役どころで。
 少なくとも、地蔵と「不良がたまに良いことをすると過大評価」法則で神扱いになった鬼子母神とでは、ウィリアム・S・クラーク先生とヤンキー先生ぐらいの違いはあるような気がする。

 来た道を引き返し、鶯谷駅から山手線に乗車する。
 秋葉原では少しのんびりしたいから、水天宮を先に行くべく、東京駅へ。
 案内図では地下鉄を利用するルートが書いてあったりするのだが、地下鉄の駅間隔は狭いので2、3駅ぐらいなら歩けばよろしい。運賃もかかっちゃうし。
 東京駅八重洲口から出て、日本橋方向へ歩いて、茅場町の辺りを曲がって行くというルート。
 地下鉄の駅は、地上から見えにくいから、若干迷いそうになりつつも進む。
 あら、こんなところにさくら水産。
 あ、東証はここか。位置関係が微妙に把握し切れてないな。
 地下鉄と首都高がなければ、随分地図が分かり易くなるんではないかなぁ。少なくとも、真っ直ぐであれば良いのに。
 ええと、ここを右に……分かり難いな。地図は水天宮の公式サイトからプリントアウトしたものだけれど、道路が色覚検査みたいな薄い色で描かれているものだから、白黒印刷するとほとんど見えない。
 とはいえ、大体方向も間違いなく進むことが出来た。
 あ、神社っぽいのが見えた!
 よっしゃよっしゃ。
 ……あれ?
 神主さんが洋服着てるなぁ。
 そうか、神社も文明開化の波に呑まれたのだな。
 ピストルも持ってるぞ。うん、分かる分かる。水天宮は子供関連の利益があるから、モンスターペアレントのPOP地点に等しいもんな。武装しなければやって行けないに違いない。
 なかなかコンパクトでまとまってて良い――交番だよ。
 交番に併設されているのが、間違いなく水天宮だった。
 階段を上がって、境内へ。
 少し気になるのだけど、水辺に近い歴史のある神社というのは水没しない標高に作られているという。
 とすると……ここら一体、隅田川が氾濫したら床上浸水か。
 境内は、そこそこ広々している。
 まあ、ざっと見渡せる程度の広さでしかないと言えばないが、街中の神社としては大きい方だろう。
 本殿と、子宝の授かる犬の像と、お守り売るところと、一揃い揃っている。参拝客もカップルが2、3いる。奉納品の酒樽や米俵に付いている奉納者名がマタニティの会社で、神社の性格を分かり易く伝えている。
 鬼子母神が水子供養で水天宮が子宝祈願というのは、近そうで微妙に遠い。
 境内を眺めていると、放送で「お待たせしました、ご祈祷のお客様ー」というような呼び出しがかかった。
 本当にちゃんと活用されているって感じだな。

 水天宮からまた歩いて東京駅に戻り、最後の目的地神田明神へ!
 結構時間かかるなぁ。
 さほど遠い訳でもないので、自転車で回った方が楽な気がする。何となく。
 さて、秋葉原で下車。
 お茶の水からの方が近いらしいが、乗り換えが面倒だし、誤差の範囲なので却下。
 この辺りで、雨が本格的に降り出す。
 覚悟の上なので、ジャンパーのフードを引っ張り出して頭を守る程度で進む。
 勝手知ったる秋葉原、という程でもないか。メインの通り以外は、あんまり通らないし。
 万世橋と逆方向に進んで、左折。
 ボクシングジムがあるな。
 秋葉原だけに、漫画タッチで看板が描かれているが、劇画方面ではない絵柄でムキムキの人間の絵を付けられても違和感ばかりがある。
 向かいに黄色い看板で「COCOなんたら」と書いてある店があったので、COCO壱番館かな、と思ったら、ココスとかいうファミリーレストランだった。売り上げ規模は同じぐらいみたいだけど、似てるな。どっちかがどっちかをパクッたんだろうか。
 道なりに進んで行くと、右手に土産物屋現る。
 おお、参道に門。
 神田明神発見。
 広々とした境内に、大黒像と、お守り売り場と、本殿。更に、銭形平次の顔出しパネルまで(それはどーでもいい)。
 これは広々としている。雨だというのに参拝客もぽつぽついるし、巫女の人もいる。
 場所的に一番行きやすい場所だし、時期が時期だと賑わうのだろうなぁ。
 やあこれで4箇所巡り終えた。
 賽銭入れて、無事に回れた礼だけ伝え、神田明神を後にした。

 その後、秋葉原をぶらつこうかと思ったけれど、何だかんだで歩き疲れていたのと、雨足がかなり強くなっていたのとで、諦めてさっさか帰った。

<出費>
交通費:小田急線960円
交通費:都区内パス730円(使用しない場合750円:新宿―150―池袋―160―上野―150―東京―130―秋葉原―160―新宿)
交通費:西武池袋線340円(池袋―170―練馬―170―池袋)
昼食:かけそば大盛り380円(かけそば280+大盛り100)
駐輪場:100円
計:2,510円

※ちなみに、写真付きのヴァージョンはここにあるんだZE。



2009/2/15 『ルカ・ハリキッテンネン』
 巡音ルカは、どうやらタコに落ち着きそうだ。
 オフィシャル設定が「クール」であっただけに、滑稽なキャラクタへのデフォルメ化は必然とも言えるが、その中で人間形態をもかなぐり捨ててタコにしてしまった思い切りの良さは見習うべきところである。そして、あれを実際に滑らかに動かして見せた3D動画のインパクト。
 寸の詰まった小動物系は、ちょこまか動く様が愛らしいものだが、たこルカもその論法にしっかり乗っている。
 しかし、トゥーンシェード(今は呼び方が変わっているかも知れないが)技術の発展のお陰で、いわゆるセルアニメ風の3D画像も一般人が作れるようになったのだなぁ。
 あの手の表現を初めて見たのは、ロスト・ユニバースの宇宙船のシーンだったが、相当驚いたものだった。
 そもそも、ヴォーカロイドという技術そのものも、コンピュータが今のレベルになってようやく実現出来ているとも言えるし。10年前のマシンだったら、多分遅さに投げ出していた事だろう。

 ヴォーカロイドそのものの性能としても、ルカは何となく鏡音リン・レンよりも上手く行きそうな気がする。
 英語対応は「ちょっと聞いてみたい」「歌わせてみたい」と自然に思わせる要因であるし、また、ミク→リン・レンよりもかなり間が開いて、競合する同種商品も出ていないし。
 次を出すなら、今度こそ男の声を使った男ヴァージョンだと思うが、さてさて。その冒険が出来るだろうか。
 しかしこのタイプの商品は、クリプトンしかやってないのかな。
 競合他社も色々出して、一音源のジャンルとして市場を築いてくれないものかなぁ。



2009/2/8 『ペルソナ4クリア』
 この二週間ばかりインフルエンザにかかって、出歩けなかった。
 症状そのものはどうという事もなかったのだが(初日、目が痒くなったのが一番辛かった。一眠りしたら治った)、介護施設という勤務先の為、完治するまで絶対に出勤出来ない事が辛かった。
 よりによって、請求時期にねぇ。
 安心して頼める人がいれば良いのに。
 ――まあ、そういう人がいたら、自分がお払い箱になるのは確かだろうが。
 予防接種は症状を和らげるだけで感染を防げない、というのはよく聞く話だが、だとすると介護現場の人間が予防接種を行うのは感染予防という意味では全くの逆効果ではないだろうか。大丈夫、思っていたら、感染源。

 こじらせると大変というのと、気が落ち着かない事もあって、執筆にも身が入らなかった為、やりかけだったペルソナ4を進め、昨日ようやく二周して真のエンディングに到達した。
 しかし、一周目クリアした時。
 あー。
 ……ネタバレ情報最初に耳に入ってたよ。
 ミステリー仕立てなのに!
 まあ良いけどもさ。

 分岐があるような話を聞いていたのだが、初代のペルソナみたいな、もう別のゲームだろ、てな分岐とか、キャラが仲間になったりならなかったりとか、後戻り出来ないバッドエンドルートとか、そういうのはなくて、直前の選択肢の選び方で(セーブの機会もないうちに)結果が出るだけだった。
 ぬるいと言えばぬるいけれど、今当時のバランスのものを出されたら投げ出しそうな気もするので、これぐらいが丁度良いのかも知れない。
 内容そのものは大変面白い。
 限られた日数の中で、折り合い付けながら好感度を上げて行ったり、ダンジョン攻略したり。
 あんまりのんびりしていると、好感度上がり切らずにラストバトルに来てしまって、ペルソナが良いスキルを覚えてなくて苦戦したりとか。
 好感度を上げるイベントはほぼ一本道なので、一度見てしまえば飽きるが、二周して丁度良いぐらいのボリュームはある。ギャルゲー的ではあるが、恋人になっても特別なイベントがさほどある訳でもなく(ラストバトル前も、特にイベントないし)、キャラへの思い入れ補強の為のサブストーリーだと割り切る辺りで丁度良い。スターオーシャン2のプライベートアクションみたいなもんか。いや、あっちの方がもう少し凝ってるか。

 戦闘は弱点を突いてダウンさせるともう一回攻撃が出来る、プレスターンバトルの亜流。
 反射や吸収でターンを持って行かれないので、多少大味な全体攻撃でも結構いける。
 ラクカジャやタルカジャが魔法攻撃にも適用されるので、魔法選択であまり迷わなくなった。
 ダンジョンは広くも深くも細工が凝ってもいず、2、3時間もあれば1つ片付く程度。しかも、一度抜けてから再突入する時は、最終到達階から行けるという和やか設定。

 弛い一本道ギャルゲーと、弛いダンジョン探索RPGを掛け合わせただけだとつまらなくなりそうだが、ここにペルソナを絡めると、コレクター的な面白味が出て来て良い感じになる。
 ペルソナにどんなスキルを引き継がせるか、合体結果を見ながら考え込んだり、経験値ボーナスの入る日に合体させてコミュレベルの低い種類のペルソナの最終スキルを出せて喜んでみたり。
 一度作って登録してしまえば、比較的安価で再召喚出来るのも、下手に敷居を高くしていなくて良い。金をケチりたい場合は、ダンジョンにもぐって該当するペルソナが手に入るまで粘れば良いのだし。
 全ては「最強っぽいペルソナを作るぞ」に集約される感じで、そこがゲームっぽくて良い。

 ラストバトルで使ったペルソナは、というと、ランダマイザを継承させたヨシツネと、回復役にイシュタル。
 敵にランダマイザ(全能力低下)を入れて、更にラクカジャ(味方防御力向上)でもかけておけば、一撃で大量にHPを持って行かれる事もなく、ほぼ楽勝だった。
 一応、裏ボスもいるようだが、気が向いたら、ぐらいかなぁ。
 ルシファーとか見たい気はするけど。



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