思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2009/4/30 『遠くへ行きたい……って訳でもないんだが 邂逅、横浜ロリケット』
 今回は、横浜開国博Y150です!
 このイベントは、横浜の開港が今年で150周年になる事を記念して、主に開港の舞台となった横浜の港のあった辺り、つまりはみなとみらい地区の赤レンガ倉庫近辺で行われるイベントです!

 ……先月と行く場所一緒じゃん。

 まあ、そうとも言う。
 でも、折角大がかりなイベントの開会日(4月28日)を逃すのもどうかと思うし。

 さて、どんな形でやっているのかな、と、ぐぐってみる。
 ふむ、公式サイトが出て来た。
 会場はあちこちに散らばってるのか。赤レンガ倉庫近辺が中心っぽいけど、それに留まらない街を挙げてのお祭り騒ぎだな。
 それから、それから。
 ん?

 入場料?

 金取るのか?
 万博系?
 しかしこんなに広い範囲を料金で入場規制するのか?
 えー。
 金を取る事自体もだけど、それじゃあ、万博みたいにズルズルと行列が出来て、ヒエロンが配られたり、みたいな事になるんだろうか。
 嫌だな、困るな。この日、新宿で別の用事あんだよ。
 んー。
 あ、いや、待て待て。
 サイトはよく見ろ。
 別に全部が有料って訳じゃない。
 有料区域は一部らしい。
 無料の部分も結構ある。
 良かった。
 まあ、開会式みたいなものは見られないだろうけど、そもそもやるかどうか分からんし、混雑の渦中には行きたくないし。
 じゃあ、無料の部分だけ回ろう。
 勝手知ったる場所だし、地図は別に印刷する程の事もないな。

 そして当日。
 良い具合に晴れたので、さっさか出発。
 列車に揺られ、横浜へ。
 じゃ、例によって赤レンガ方面へ歩こう。
 道中、開国博に合わせて、この近辺は何かイベントはあるかな……。
 建設中のビル、更地、ビル、更地、ビル更地……。
 建設中のビルと更地ばかりだ。
 何もないまま、パシフィコ横浜まで来てしまった。
 臨港パークには何かあるんだろうか?
 とてもそうとは思えないひとけのなさだけど。
 臨港パークの中に入ると、芝生に座ったり寝そべったりしている人がぽつぽつ見える程度。
 ここも開国博関係ないらしい。
 でも、何かステージを作りかけているので、ひょっとすると何かやるのかも知れない。少なくとも、今日ではなさどうだけど。
 ここでちょいと腹ごしらえという事で、海辺に腰掛け、家から持ってきた賞味期限が土曜辺りに切れたマルセイバターサンドを食べる。レーズンサンド系は好きだけど、食後のデザートには重すぎる。やはりこういう、小腹落ち着かせる時に食べるのが適当だと思う。イギリス流ティータイム向きとでも言うのか。

 ひと休みしたので、赤レンガ倉庫方面に改めて出発。
 臨海パークをぐいっと横切ってから、国際橋を渡る。
 ああ、見えて来た、赤レンガ倉庫。
 む、右っかわに変な白いのが作られてる。有料地区の「はじまりの森」だ。蜂が出て開催が遅れたという、はじまりの森だ!
 考えてみると、これ、先月来た時もあったな。作りかけっぽい形で。
 左側には何やらシアターがあり。これも有料。
 万博のシアターって、行列出来る割りにはガッカリ感の高いイメージなんだけど、昨今はどうなんだろうなぁ。
 有料の場所を華麗にスルーして、ようやく赤レンガ倉庫に到着した。
 人はまあまあいるけれど、ごったがえしているという程でもない。
 コミケ比で0.2ぐらいか。
 赤レンガ倉庫の隣に、景観を何一つ合わせる意図のないテントが建っていたので、中に入ってみる。

 おおっ、これは!

 横浜に縁があると言い張っている地域のアンテナショップだ。
 ……別に驚くものでもない。
 壁には横浜とそれぞれの土地との関わりを示すエピソードの書かれたパネル展示がしてあった。
 こういうのはちょっと読むと面白いやね。
 奥の方は、ご当地メニューを食べさせるっぽいレストランになっている。
 開国博でもスタンプラリーをやっているらしく、台紙兼案内地図が「ご自由にお取り下さい」になっていた。大量にあるスタンプポイントのうち、7つだけ廻れば良いという親切設計だが、スタンプラリーは先月やったからパス。地図は役に立つので貰っておく事にした。
 隣のテントは――ふむ、土産物屋だ。
 開国博の公式キャラクタのグッズが色々並んでいる。
 周囲の子供らの発言を聞いていると「たねまる」というキャラである事が分かる。
 明らかにゆるキャラ狙いの線の太いデザインをしており、歴史の闇に埋もれる運命が見え隠れしているような。負けるなたねまる、目指せ、コスモ星丸(無理)。
 土産物の中には、たねまると目玉のおやじのコラボストラップとか、まりもっこりとのコラボとかある。
 ……まりもっこりはそもそも、北海道とか阿寒湖の土産物じゃないのか? 違うの?
 たねまるの絵の入ったプリントクッキーとかもあるな。随分くっきり綺麗な絵になるんだよな、このタイプのクッキー。秋葉原のメイドさんクッキーと同等の技術だ。インクジェットプリンタみたいなもので、後付けで描いてるんだろうか。
 色々見るうちに。

『横浜ロリケット』

 ……ん?

 目をこする。

『横浜ロリケット』

 ああ、男性向けイベントか。

横浜ロリケット

 いや、違う菓子だ!

 ちょっと待て。
 その品名はどうかと思う。
 由緒正しいものなら仕方ないが、「新しいスイーツ」とか言ってるんだから、あれやらこれやらが世に知れた後に作られたものに相違ない。
 ツッコミ役がいないばかりに、こんな名前になってしまって……ツッコミの存在は大事だね!

 一通り赤レンガ地区は見たので、遊歩道を通って大桟橋方面へと歩く。
 昔の港の形の残っている、象の鼻地区は、まだ開業していないらしい。
 それから、階段を下って、大桟橋へ。
 大桟橋にも会場が用意してあるのだとか。
 先月も行ったから新鮮味は何もないよな。
 思いつつ歩いていると。
 細かな水飛沫が。
 ん?
 なんだ?
 エアコンの排水か何かか?
 見回すと、海から水柱が上がっていた。
 なんじゃありゃ!
 大桟橋の上に上って見ると、海上消火船が放水をしていた。
 うわ、凄ぇ。
 たった一隻であの水柱とは。
 でも、何故あんな事やっているんだろう。デモンストレーションか、それともメンテナンスの一環か、さもなきゃ、やって来た客をちょっと涼しくしようという意図か?

 開国博の案内地図によると、大桟橋の一番先端にあるホールが会場になっているようなので、行ってみる。
 会場を見る前に、先月見られなかった「3塔が同時に見えるぜポイント」も確認する。
 あー、見える見える、キング、クイーン、ジャック・オー・ランタン(違う)。
 終了。
 んでは、下に入り込んで、ホールへ、と。
 入り口でパンフを貰って中に入る。
 えーと、これは、廃棄段ボールで作った船の模型か。
 へー、色んな形があって、結構丁寧に作られている。
 実在の船をモデルにしつつ、大胆にデザインを換えているものもあり。
 置かれている台は滑りを良くするものが付いているようで、「ヒモを引っぱると動きます」というような説明があった。
 どれ、引っぱって、み、る、か。
 ああ、動いた動いた。
 でも結構思いぞ。小さい子供やお年寄りだと、動かせられないかも知れない程度の動きの重さだ。一つ撮影したい、なんて時には良いかも知れない。子供にしてみれば、ぶつけて遊んだりしたくなりそうだ。それはまあ、禁止だろうな。
 一つ一つの船には、スタンプが付いていて、スタンプラリーも出来るらしいけれど、100以上あるのでパス。
 えーと、これが氷川丸……注射器の形をしておりますが。
 病院船だから、という事らしい。
 原型の分かるヤツあるかなー。
 あー、これは千石船。一応は分かる。
 それと……ああ、やっぱりこれはかなり写実的だ。
 クイーンエリザベス2世号。
 大桟橋なら定番ですな。

 一通り見たので、今度は山下公園へ向かう。
 山下公園にも会場が設定されてた筈なんだけど。
 んー?
 特に何もない。
 そこなモザイク花壇みたいなのがここのイベントという事だろうか。
 何となくいつもの光景って気がするけど。
 山下公園をずいっと横切る。
 あ、マリンタワー、改装中だったけどぼちぼち全容が見えて来たな。下の階はそうか、ショッピングセンターみたいな形になるのか。

 山下公園を離れ、人形の家の前を通り過ぎ、港の見える丘公園へ。
 ここも会場という扱いだけど、別に何もやってはいない。
 結構急で段数の多い階段を上り、ちょいと歩いて辿り着く、パッと開いた展望台。
 あー、見晴らし良いなぁ。
 丘というより、小山ぐらいの高さはある気がするけど。
 丘と山の境って何だ? ぐぐってみたら、そもそも明確な区切りはないらしい。
 んじゃ、山だ、今決めた。

 港の見える丘公園の次は、数分歩いて外人墓地。
 これも会場扱いされているんだけど、なんかこの地図、普通の観光マップみたいになってない? 便利だから良いけど。
 外人墓地は入り口の門が開いていて、僅かなスペースが公開され、説明のプレートがある。
 あー、墓ある、墓。
 墓碑銘をちょいと見たら、日本人の奥さんのみたいで、ラブ云々と書いてあった。墓標の感覚が日本と違うよなぁ。まあ、この辺は信仰する宗教次第なとこもあるんだろうけれど。

 んでは、ぼちぼち横浜に戻ろう。
 最寄りの駅は元町・中華街駅だけど、みなとみらい線は運賃が高いので、石川町へ。
 地図を頼りにつらつらと歩く。
 あー、靴新しくしたから、歩くの楽だわ。
 結構変わるな、靴で。
 歩くうち、賑やかな商店街に合流した。ふむ、これが石川町の城下町的なものだな。
 じゃ、このまま真っ直ぐ行こう。
 ん、信号か。
 あれ?
 なんだろ、三脚立てて撮影してる人がいる。
 何を撮ろうとしてるのかな。
 車か何かか?
 信号が変わったので、道を渡ろうとすると。
 撮影スタッフその2の人が、つと進み出て、横断歩道の上に段ボールで作った変なのを置いて撮影していた。

 え?

 ぼくいぬ
 いや、違うか?
 ん?
 アレはぬいぐるみだったっけ?
 謎だ。

 その後、石川町に辿り着き、横浜に戻って、リオでポークカレー大盛り、サービス券でコロッケ付きを食べた後に、ヨドバシで買い物をして、新宿に行き「歩」のN君とのんだ。
 横浜から新宿に行く場合って、東横で渋谷まで行くのが安上がりなんだな。
 今までさっぱり使う事がなかったから、知らんかった。

<出費>
交通費:1,340円(海老名―300―横浜 石川町―150―横浜―260―渋谷―150―新宿―480―海老名)
昼食:750円(ポークカレー600 大盛り150)
計:2,090円


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