思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2009/11/30 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第7回 捕食者との対峙:サンピアザ水族館
 前企画も含めて、自分は結構水族館に行っている。
 日本人にとって、水族館は動物園より身近なんだろうな、と、思う。
 あの魚のメタリックな感じとか、文字通り流線型のフォルムとか、良い。
 しかしながら、大学時代には金がなかった(正確にはケチケチ使っていた)為、北海道で行った水族館はおたる水族館だけだった。

 今月も終わりに差し掛かり、どこかに行こうと場所を物色していたのだが、パソコンが不調でぐーぐる先生に色々尋ねることが難しくなっていた(何かの加減で勝手に再起動する。エラー時に再起動しないという設定にしてあっても)。
 で、ざっくりと行き先を決めようと、札幌の名所を調べていたところ、『渡辺純一文学館』なる資料館が目に付いた。
 悪くないなー、中島公園近辺だから、自転車で30分ぐらいか。
 その後、大通り周辺をウロウロするのも手だやね。

 そして当日。

 雪だ。
 雨が夜更け過ぎに雪へと変わりやがりましたよ!
 まだ雪も融けているから、そんなに滑る心配はないけれど、日影部分の雪が残っている可能性もあるし、仕方ない。
 地下鉄を使おう。丁度土曜だから、ドニチカ切符も使えるし。
 で、どうせ地下鉄に乗るなら、もっと遠くの新札幌まで行こう。新札幌の、サンピアザ水族館へ!

 不調のPCを騙し騙し、割引券を印刷し、いざ出発。
 地下鉄一本新札幌へ到着ー。
 何度か来た事がある駅だな。
 そもそも、新千歳空港から来る場合、札幌まで行かずに新札幌で降りて地下鉄に乗るというルートがあり、たまに使う。

 案内図を確認して、水族館方面の出口から地上へ出る。
 地下からのルートもあるんだろうけど、よく分からなかった。
 出口から出てちょいと右を向くと、サンピアザ水族館が見えた。

 うわぁ……。

 古びてる。

 ボロボロという事もないが、かなり古い水族館だ。
 センス的に昭和だね。
 改装中と思しきネットがかかっているから、そろそろ新しくしようと考えているのかも知れないけれど。
 んで、入館しよう。
 さびしーい感じの券売所で、割引券を出してチケットを買う。900円のところ、810円也。
 これをもぎりの人に……人に……いない。
 なんだ、券売所の人が見ている以外は、ノーチェックか。
 これだと、ダンボールフェチの彼なら楽勝で侵入出来てしまうのではなかろうか。
 建物の中に一歩踏み入れると。
 タカアシガニがお出迎えしてくれた。
 入ってそうそうタカアシガニって、どっか別の水族館でも見た事があるな。
 いやー、食べでのありそうなカニだわい。
 それから、ウツボやらイセエビやらコバンザメやら、色々と魚を見る。
 土曜だが、行楽シーズンでも何でもないので、親子連れが少々いるぐらいで空いている。
 或いは、元々あまり人気がないのか。
 見物しつつ、何枚か写真を撮るが、子供がフレームに入って来がちで、あまり気楽に撮れない。世知辛いというか何というか。人間は、インターネットの如き道具を使う程には、品性が伴っておらんのかねぇ。

 つづいて、丸い小さな水槽が。
 おおっ、クリオネだ!
 思ったよりちっちゃくてがっかりされやすいクリオネだ!
 捕食の形態が怖いと言われるクリオネだ!
 実際小さいな。
 撮影できたかしらん。
 不要に持ち上げる気はないけれど、確かに珍しくて可愛らしい感じの生き物だな。
 クラゲに通じるものがある。

 その隣には、ドクターフィッシュの水槽があった。
 一応説明をしておくと、人間の古い角質をついばんで食べてくれる魚。皮膚病の治療に使われる事があるので、ドクターフィッシュと呼ばれる。
 手が入れられるようになっている。
 おお、面白い、やってみよ、やってみよ。
 寄って来た寄って来た、かなりの勢いで群がって来た。
 ぽつぽつついばまれている感じがある。
 痛いという程ではなく、かといって触れているだけでもなく、面白い感触だ。
 人間を恐れるような事は全くないんだな。
 手にびっしりとくっついて来る。
 でもこれ、古い角質だけを食べるという前知識があるから良いけれど、前知識なく初めてこれに取り付かれた人は、さぞかしゾッとしたろう。隙を見てはくっついてついばんで来るのだから。

 回遊水槽にはシマアジがいた。
 なかなかでかい。
 シマアジって、おいしいのかな。
 高級食材の類だったっけなぁ。

 1階は一通りみたので、2階へ。

『出口』

 階段を上がった目の前に出口とミュージアムショップが。

 ええっ!?
 もうかよ!
 と、一瞬思うわ、これは。
 左右に通路があんだけどもね。

 さて、と、水槽を見てみる。
 おお!
 鮭の卵と稚魚だ。
 卵の方はイクラ、筋子、そのもの。中に目が見える。稚魚の方はまだおなかに卵の残りをくっつけてる。いつだかにテレビで見たのと同じ形だ。
 こういう展示は初めて見たな。流石は北海道。
 時期的に、産卵期後だから、丁度タイミングも良かったのだろう。

 魚ばかりではなく、ペンギンやかわうそ、アザラシもいた。
 アザラシはなんだか、魚雷のように泳ぎ続けていた。
 一体何をしたいんだろうな、この生き物。

 こうして、すっかり展示を見終わり、ミュージアムショップで軽くぬいぐるみを見た後、水族館を後にした。
 雪の具合はというと……。

 根雪になるかな、こりゃ。

<出費>
交通費:500円(ドニチカ切符)
入館料:810円(割引券使用)



2009/11/5 『介護職ははつらついよ?』
 2ちゃんのまとめサイトとか見ていると、底辺労働のように言われている介護職なんだけども。
 別に自分の感覚から言えば、他の仕事より抽んでて辛いとは思わないんだよなー。
 通所と小規模多機能施設の二つしか務めてなくて、特養経験とかはないけどもね。

 そりゃ下の世話もあらぁね。
 認知症の相手に、物理的に叩かれる事もあらぁね。
 でも、それは別に辛くはない。
 だって、オムツが濡れてりゃ交換すれば良い。さっさと綺麗にすれば、綺麗になった爽快感があり、相手も何だかんだでさっぱり気分良くなる。叩かれたって、脳の状態のせいでなんかこっちが突然イヤな事をする相手に見えたってだけだし、所詮非力で怪我させられる程ではないし。転倒の危険がある歩行状態なのにウロウロ徘徊された時に、イライラする事もあるけれど、怒って直るものでもないし。客との対応で一番厄介なのは、クレーマーだったり話が分からなかったりする家族だったりするけど、まあ恐らく他の業務でも存在し得る辛さだし。

 辛いのは、不払い残業の横行の上に、基本給が安いとか、昇給がないとか、ボーナスがないとか、そういう、それこそ利用者対応とは全く次元の異なるレベルの話だと思うねぇ。
 そういうブラックやセミブラックの企業が集まりやすい業界という意味では、辛い業界なのかも知れないけれど。そんなんが集まりやすい理由としては、規制緩和されたのがバブル崩壊後で介護報酬や給与水準が低いところから始まっているから、とか、介護保険導入以前の措置制度の時のやり過ぎた介護のイメージが後を曳いているとか、介護保険後に一斉参入した山師的な企業がまだ淘汰されていないからとか。そもそもブルーカラーというのは、そういうものだとか。

 まあなんか、普通の仕事だよ?
 と、思うんだけどね。
 傍目からは、コンビニバイトの方が良い仕事に見えるんかなー。
 やった事ないけど。



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