思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2010/3/26 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第11回 リンカちゃんと握手!:札幌市豊平川さけ科学館
 北海道と言えば鮭である。
 身も卵も食べられ、中骨も加工次第では食べられ、皮で工芸品を作る事も出来る。
 先住民であるアイヌの民にとって貴重な蛋白源であり、その後やって来た松前藩にとっても交易品の主たる産物の一つであった。
 この重要な鮭に対してより理解を深める事が、にわか道民の努力義務ではないだろうか。

 つことで。

 今回は札幌市豊平側さけ科学館である。
 実際の話をすると、行き先を博物館とか美術館関係でぐぐっていたら出て来たので、何となくキープしていた場所である。

 当日。
 前日に短編を仕上げようとして結局徹夜になり、一眠りしてグダグダするうちに14時になった。
 16時45分まで開館している筈なので、諦めずに出発する。
 割に距離があるのと、まだ微妙に雪が残っている道があるので、自転車は使わず。
 地下鉄琴似駅から地下鉄に乗る。
 東西線で大通り駅で乗り換え、南北線で終点の真駒内駅へ。
 片道310円。
 前にプリペイドカードを買っていたので、それで。
 土日祝日だったら、ドニチカキップ(500円)が使えたんだけど、そういう曜日に休みが入る事はほとんどない状況なので気にしない。ちなみに、ドニチカではない一日券は800円するので使っても得にならない。
 地下鉄地下鉄。
 タイヤで動く地下鉄――。
 !?
 地上に出てる!!!
 地下鉄じゃなくなってる!!

 ――りんかい線とかそーだったな。
 驚く程のものでもない。

 そして真駒内到着。
 30分ちょいぐらい。
 さて歩くべし歩くべし。
 さけ科学館まで1キロ前後あるようだが、道が単純なので多分大丈夫。
 終点駅だがベッドタウン的な町のようで、スーパーはあるが駅前繁華街といった賑わいには乏しい感じだ。
 歩くうちに、公園が見えて来た。
 確か、この中にある筈だ。
 しかしでかい公園だな。
 あ、でかい建物が見える。
 アイスアリーナ?
 スケート場か。
 案内図が所々あるので、確認しつつ進む。
 ええと……ここを曲がれば良いな。
 公園の入り口から入り、駐車場を横切り川を渡って――あ、平屋の建物が見えて来た。
 あれだあれだ。
 札幌豊平川さけ科学館に到着ー。

 外観は四角いコンクリート造りではなく、和風建築っぽい作りをしている。
 入り口前に小学生辺りが乗りそうな自転車が停まっていて、微妙に入りづらい感があるが気にしない。
 木のドアが――うわ、自動ドアだ。
 中に入ると、ワンフロアに売店兼用の事務所と、いくつかの展示がある。
 他の客は小学生の数名のグループが一つと、大人が一人。
 まあこんな感じだわな。
 まずは鮭の一生の展示。
 写真と説明文、なかなか綺麗に作られている。
 さらに、産卵風景が鮭の剥製で絵巻物風に作られている。鮭は剥製作れるんだなー。かなり綺麗なものに見えるけれど、剥製マニア的にはどうなんだろう。
 それから、鮭の重さを体感する展示。ふむ、結構重いな。鮭丸ごとって買ったり持ったりする事、確かにあんまりないわな。切り身ばっかりで。
 次にビデオ展示。
 豊平川の鮭遡上復活の事業についての説明というかプロパガンダというか、そういうヤツ。
 頑張って色々やってるんだなぁ。
 というより、そもそもがこの施設自体がその事業を行う為の施設のようだ。
 次に、地元の小学生の研究発表の展示。
 この辺りで取れる魚や、川の状態の観察などが書かれている。
 どぶ川みたいなのを調べたレポートもあるようで、「全然魚がいない、あぶない」みたいな書かれ方をしていてちょっと笑える。
 しかし昨今の子供でもPC使わずに手書きなのだなぁ。
 敢えて子供らしさを狙って手書きを要求されている可能性もなくはないが。
 他に、図書スペースもある。本棚4つぐらいの規模だが。

 このフロアは見終えたので、次の間へ。
 水槽がずらりと並び、鮭と鮭の仲間の稚魚が展示されている。
 いわゆる「鮭」のシロザケに始まりヒメマスやらキングサーモンやらイトウやら、色々いる。
 ちっちゃくてもきちんと模様があって面白いなぁ。
 鮭の仲間は珍しくはないけれど形が綺麗――つか、日本人が魚に対して抱くイメージの源流がこれだから、テンプレ通りに見えるんだよな。

 次は――下り階段?
 地下があるのか。
 階段を降りていく。
 水槽があるの、か、おおっ!
 魚だ!
 びっしりと鮭の稚魚だ。
 夜空の星よりも濃い密度で、鮭の稚魚が泳いでる!
 これは綺麗だ。
 ほわー。
 放流用に育てている稚魚だそうな。
 4月に放流するとの事。
 いや、これは圧巻だ。
 隣には鮭の仲間をまぜこぜにした水槽があり、さらに幻の大魚で有名なイトウの水槽もある。
 珍しいアルビノのイトウもいた。
 鮭に特化すると、普通の水族館で見られないものいるなぁ。

 順路を進み、上り階段から屋外へ。
 観察水槽というのがあるので眺める。うわ……イトウだ。背中から見るだけだが、錦鯉よりも二回りでかいのが分かる。餌もあげられるらしい。こうやって見ると、レッドリスト入りしている幻の大魚って感じではないな。

 さけ科学館の隣りに、もう一つ「さかな館」という建物があるので、こちらにも入ってみる。
 入るとすぐにブラックバス。
 みだりに放流しない事、という注意書きと共に。
 生態系保全系がテーマなのだな。
 中には道内の魚の水槽が並ぶ。
 それから、カメの水槽もある。魚ではないという無粋なツッコミはナシにしておくとして、と。
 おー、ミシシッピアカガメの育ったヤツだ。
 簡単に言うとミドリガメだ。
 このサイズは初めて見たような気がする。
 これも外来種だよなー。
 カエルもいるな。
 トノサマガエルは形が良いなぁ。
 よし、すっかり見た。
 カエルもいたので帰ろう(古典的駄洒落)。

 あー、雪降ってる。
 止んだと思ったら降るなぁ。
 この時期の雪は滑りにくいけど、濡れるんだよな。
 駐車場を横切り、橋を渡る。
 あ。
 橋に五輪のマークが。
 あー。
 この公園、札幌オリンピックの会場だったとこか(もの凄く疎い)。
 知らんかった。
 その後、地下鉄でつつがなく帰った。

<出費>
交通費:620円札幌市営地下鉄(琴似―310―真駒内―310―琴似)



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