思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2010/7/27 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第15回 遙々でもないが来たぜ:函館朝市
 勤務表を見たら、三連休になっていた。
 一日目に入っていた野暮用がその日のうちに片付いたお陰で、その日の夜と丸二日時間が出来たので、曖昧に立てていたプランを実行する事にした。

 函館旅行である。

 大学時代、冬の夜中。
 同じサークルの友人宅でグダグダとスーファミでスパロボかメガテンか何かやっている時に、先輩が尋ねて来た。
「函館に温泉入りに行こう」
 前からそんな話があったようななかったような、やっぱりなかったような気がしつつも、先輩の車に乗って出発した。途中(札幌市内)、スピンしかけるようなスリップがあったり、吹雪いて視界が見えなくなりかけたりしたが、長万部のドライブインで夜食とって(確かカニカレーを食べた気がする)、函館へ無事に到着した。
 五稜郭公園の脇で車中泊した後、海沿いのホテルの日帰り温泉に漬かって帰った。
 いかにも大学生らしいいい加減で無駄な感じがよく出た行動だったと思う。

 そんな訳で、函館は初めてではないが、観光らしい観光はほとんどしていないのだ。

 札幌から函館へは長距離バスか列車か飛行機で行ける。
 飛行機は早い(乗機時間40分)し空港結構近いし素敵なのだが、如何せん高い(片道13,500円)。スカイマークでも参入すれば違うのかも知れないが、ANAとJALが独占的にやっているから価格破壊は実現し難かろう。
 長距離バスは安い(片道4,680円)が、快適さ(車内環境、エンジンの音や振動、カーブや路面の状態による揺れ)やスピード(6時間前後)に問題がある。
 で、間を取って鉄道を使う事にした。
 割引のある切符を使えば、バスと比べてもそれほど見劣りがしない値段になる。
 選んだのは特割切符。往復券、列車指定の縛りはあるが、特急券指定券コミコミの往復で12,000円(片道6,000円相当、乗車時間4時間前後)の優れもの。ちなみに標準の運賃が8,590円、往復で17,180円だから、そのお得っぷりが知れるというもの。

 早速、琴似駅のみどりに窓口に行って、切符を購入する。
 使える列車は、早い時間と遅い時間に寄った北斗、スーパー北斗、はまなす。
 19時過ぎ発の列車を選び、帰りは翌日の17時過ぎ設定にする。
 宿泊場所は決めてないけれど、漫画喫茶の一つでもあれば泊まれるだろう、と、いう目論見。

 まず、いつもの居酒屋『どらちゃん』で列車の時刻を気にしつつ19時前ぐらいまで一杯ひっかけてから出発ー。
 ご飯物を食べないと落ち着かないので、マックスバリュでおにぎりと飲み物を買って行く。
 しかし、ここのおにぎりは70円台が普通にあるんだもんな。コンビニも苦戦する道理だ。
 つらつら歩いてJR琴似駅に到着、まずは札幌駅まで移動する。
 スーパー北斗は札幌発だが、切符は札幌市内発なので、琴似の改札を通る事が出来る。
 列車に揺られて札幌駅に到着、スーパー北斗に乗り換え。
 おー、車体が青い。
 中に乗り込んで席に座る。
 広々しているという程でもないが、他の乗客が少ないせいで圧迫感はない。
 発車時刻になって、列車が動き始めた。
 軽く酔っている状態のため、眠ったり起きたりおにぎりを食べたりぼんやりしたりを繰り返し過ごす。本を読む気にもならず、また、おにぎりも2つ余らせてしまった。
 んー、スピード出てるな。
 遠心力が身体を揺さぶる。
 平均速度で時速100キロぐらいらしいので、相当なものだ。
 苫小牧に着いて、室蘭を過ぎて、長万部を抜け、ようやく函館に到着した。

 あー、やれやれ。

 函館よ、私は帰って来た!
 しかし、ホームが弧を描いているな、この駅は。終点なんだから真っ直ぐにしときゃあ良いのに。どんな意図があったんだろう。土地の不売運動をしていた地主でもいたんだろうか。

 さて、まずは。

 漫画喫茶を探そう。

 漫画喫茶でなくとも、眠れる場所だ。
 何だか駅の待合い椅子で、夜行待ちで横になっている人々がいっぱいいるが、その手段はあまり取りたくないし。寝れないんだよねぇ、駅泊は。

 函館駅から出て、駅前商店街方面へと歩いて行く。
 駅前ターミナルがあって、長距離バスの乗り場もある。分かりやすくまとまっているイメージがあるな、ここ。
 さて、商店街商店街――。
 もう22時過ぎているから閉まっている店ばかりだが、居酒屋関係はまだ営業中。
 とはいえ、酒は呑んだ後だし、おにぎりでお腹膨れているので、食指は動かない。
 歩いて、歩いて歩いて……。

 うむ……。
 ないな。

 漫画喫茶もないし、カラオケ屋も、つまりは簡易宿泊所として使える場所がない。
 マジですか?
 ホテルや旅館はいくつも見えるが……。
 ううむ……札幌基準は通用しないか。
 でも、北海道で3番目にでかい都市だぞ?
 ネットが使えれば探し出す事も出来そうだけれど、そのネットに接続出来るPCがどこにあるかてな話だ。
 まあ見当たらないものは仕方がないけれど。
 ちょっと街を散策した後に、どっか宿に泊まろう。

 ちょっと太めの通りを横切る。
 大通公園のミニチュアみたいな感じだ。
 うおっ、不審な人影!
 白い、武器を持っている、顔を隠している!
「憎むな 殺すな 赦しましょう」
 ――月光仮面さん、でしたか。
 アニメ版準拠のせいで、線が少なくてモジモジ君度合いが高くて気味が悪い。
 改めて調べてみたけれど、正義の味方を標榜し始めたのは、どうやら彼が最初のようだ。
 月光は悪も照らし、正義の味方は正義そのものではなく助っ人に過ぎない、なるほど。「マジンガーZのパイロットスーツの法則(※1)」がここにも。
※注1:定番描写や定番設定の矛盾は、初出時はきちんと解消されている事が多いという法則。人乗り型のロボットのアクションは激しすぎて、中に乗っている人間の身体が破壊されるという、ありがちなツッコミが存在するが、原典であるマジンガーZでは既に指摘され、解消する為にあの妙ちきりんなスーツ(衝撃吸収能力が尋常ではない)が存在している。また、ロボット三原則の矛盾を指摘する者がいるが、そもそもそれによって生じる葛藤や問題をアシモフ自身がアイデアとして物語作りをしている、等。

 さて宿はどこにすべぇかなぁ。
 でもどっかに漫画喫茶ないかな……。
 あ、弾き語りやってる。
 サラリーマンが一緒になって、サボテンの花とか歌ってるなぁ。
 ちょっと乱入したくなるが、まあ無理な話だな。
 ここで乱入出来るぐらいの図々し学校卒業生だと、また違った人生が送れるのかも知れん。

 宿はどこにするかな……。
 駅の向こう側は見てなかったな。
 そっちも歩いてみるか。
 東横インの看板が見えるな。
 東横イン……この辺かなぁ。保守的と言えばそうなんだが、泊まった事のあるホテルチェーンはやっぱり安心なんだよな。
 料金表は表に出てるし、フロントはマニュアル業務で安定してるし。
 さて、と、入るか。

 フロントへ。
「部屋ありますか」
「ご予約はされてますか?」
「してません」
 間。
「ただいまのお時間、夜間割引でこちらになります」
 お、割引とは有難い。5,750円が5,000円に。
 よく見ると、午前0時から1時までの間のチェックインだと安くなるとある。
 で、時間が丁度0時。
 ひょっとして今の間は、時間を気にしての事だったのだろうか。ありがたかこつある。
 宿帳を書いて、支払いを済ませて、軽く説明を聞いてからカギを受け取り部屋へ。
 えーと、部屋が暗い。
 確か、電源はカギを壁の穴に突っ込むタイプだった気が……ん、あれ? 反応がない。あれ、あれ? 違ったかな? 説明書きを読もうとしても暗いから分からない。ドアを開けて、廊下の明かりを使いつつ確認。ええと、電灯はカギのキーホルダーを突っ込め、と。間違ってないな。ええと、あ、こっちの手ごたえか。
 ついたー。

 シャワーを浴びてベッドでゴロゴロしていると、廊下で物音がする。
 その後のスタッフとのやり取りを聞くに、オートロックのドアが開けられなかったらしい。
 そういう説明はきちんとしろ、と、スタッフの人に随分文句を言っている。
 別にオートロックのドアが使えない事、スタッフに文句を言う事は良いとして、夜中のホテルの廊下で声のトーンも下げずに喋るのはアウトだろう。

 織り込み済みではあったが、あんまりスッキリと眠る事は出来ず、6時頃に起きた。
 シャワーを浴びて身だしなみを整え、朝食開始の7時を待ってロビーへ。
 ロビーには既に行列が出来上がっていた。
 ううむ、混んでるな。少し散歩でもして来た方が良いだろうか。
 思いつつ、ふと気付くと、ロビーにPCが置かれていた為、ちょいとウェブを眺める。
 10分程度ずらして、若干行列も短くなっていた為、朝食に参戦した。
 おにぎりが3種類と、ごはん、味噌汁、ウインナー、つけもの。偏っている感じだが、それしかないので仕方がない。そんなに大量に取った覚えがないのだが、お盆からは溢れそうになった。
 席はテーブル一つが空いているような事はなく、相席上等の状態だったので、手近なところの一辺を占有した。
 さて、おにぎり。
 天かすおにぎりという聞き慣れない、そしてうまそうとは遠い感じのものだったが、案外うまい。油気を足したおかか方面のものかな。
 ウインナーは、ボイルしたもの。よく考えると、獣肉のウインナーをちゃんと食べるのは久し振りかもしれない。魚肉ソーセージばっかりだし。まあ、ウインナーの代用として食べてる訳ではないけれど。
 全体的にまずい物もなく、当然分量もしっかりとあり、確かな満足な感じにお腹は落ち着いた。
 食事は終わったので、ぼちぼち出発をしよう。
 荷物をざっくりまとめて、ペットボトルに水道水を詰めて、いざ、チェックアウト。
 仮の宿ながら、なかなか居心地の良い宿であった。

 朝市は、目と鼻の先というか、隣の隣りとかそういうレベルで、観光市場の店舗が並んでいるのだ、賑やかでない訳がない。
 店の人が蟹の鮮度を説明していたり、実際に歩かせて見せたりしている。
「お土産どう?」みたいな声の行き交う中を、ざっと回る。
 メインの路地が中央を一つ通っていて、ここは余計に混み合っている。
 やっぱり北海道だけあって、蟹がやたらと売られていた。
 生け簀で生きた蟹が見られたりするが、生きているからと言って鮮度が高いとは限らないとは、山岡さんの言だ。
 土産を買う予定も、自分にご褒美を買う予定もないので、通行人Aのままで市場を通り過ぎた。

 市場を見終えたので、函館の街の散策をすることにする。
 するのだが、まだ午前8時にもなっていない。
 営業時間が関係ないところに行くべし、という事で、進路を五稜郭に取った。
 函館駅から五稜郭だと、良い具合に市電が通っているのだが、一日券の買い方が良く分からなかったのと、実際に歩いてみた方が感覚が掴めるのとで、歩いてみる事にする。いや、自力で動かしていない乗り物に乗ると、印象が点の連続になってしまうんだよねぇ。
 ホテルで貰っておいた観光地図と、市電の線路を頼りに、進む、進む、どんどん進む。
 函館の場合は、市電の駅が函館駅のすぐ近くにあるからアクセスが良いんだな。
 つか、札幌の接続の悪さの方が異常かも知れない。
 札幌駅じゃなくて、すすきのまで行かないと乗れやしないからなぁ。
 駅前の商店街を抜け、道道を歩く。
 住宅街だから別に見るものもない。
 あー、結構歩くなー。
 かと言って、途中から市電に乗るのも間抜けな感じだし、時間もあるし。
 そうこうしながら30分ぐらい歩いていると、コンビニが見えて来た。
 おっ、これは函館ご当地コンビニ、ハセガワストアさんではありませんか。
 確か、店の中で焼き鳥を焼くというイカレた業態であると、同僚から聞いた事がある。
 ちょっと覗いてみよう。
 入ってみる。
 なんかそれらしいコンロはあるが、火が入っている訳でもない。
 朝早いし、まだやってないとかだろうか。
 まあいいや、先へ進もう。
 歩いていると、徐々に店が多くなってきた。
 このポイントで街が賑わうのか。
 交通機関の主要なものは一体何なのだろうな、ここは。
 程なく、タワーが見えて来た。
 おっ、噂の五稜郭タワーだ。
 じゃあ五稜郭を覗くだけ覗くかな。
 そんな事を考えつつ、ふと見るとまたハセガワストアが。
 んー、もう一回入ってみるか。
 入ってみると、やはりコンロに火が入っている感じはない。
 躊躇いつつも、店員さんに声をかけてみる。
「あの、やきとり弁当を」
「注文書にお願いします」
 見れば、注文の用紙が置かれている。
 他に客もいないのだが、まあ、間違いがあると困るとか、色々あるのだろう。
 やきとり弁当の小サイズの、味付けはタレで。
「少々お待ち下さい、すぐ出来上がります」
 店員さんが電気コンロに火を入れた。
 電気コンロがたちまち赤くなり、そこに生の焼き鳥を並べ、霧吹きでなんかをかけている(後で調べたところ、香り付けのワインだったらしい)。
 うわー、確かに焼いてる、コンビニ店内で。
 もの凄い異様って訳でもないけれど、セブンイレブンやローソンでは見ない光景だな。
 店内で時間を潰すこと数分。
「やきとり弁当お待ちのお客様」
 値段は399円。無事購入完了。
 ハセガワストアから出て、五稜郭公園へようやくたどり着いた。
 途中のちょっとした寄り道を差っ引くと、大体丸一時間ぐらい掛かる勘定か。
 まずは五稜郭タワーの前を素通りして、五稜郭(五稜郭公園)の中へ。
 園内整備中のようで、作業をしている人がいるが、封鎖されている訳ではなく、問題なく進む。
 あー、掘の土手にタンポポがびっしり咲いてる。
 10時近くなって来たせいか、観光客の姿も多くなって来た。
 すれ違う団体行動をしている人たちの会話は――中国語かな? 何となく行動パターンが違う感じがして、分かるもんだな。
 しかし、大学時代に車中泊したのは、どの辺だったかな。形が形だけに、どの頂点だったか全然思い出せない。
 五稜郭の中は、城塞だけに石垣が多く、木が色々と植えられている。
 えーと、座れるところはないか、な、と。
 あった。
 芝生の中にベンチがある。
 丁度良い具合に人もいないので、座らせて貰う。
 さて。
 まずは昨日買って飲み損じていたビールを開けよう。アサヒのゴールド復刻版。
 激しく溢れそうな泡は慣れっこ、まずは一口。
 うむ、うまい。
 ちゃんとビールだ。
 細かい味の違いなんか分からんけど、発泡酒とビールの違いぐらいはね。
 ある程度飲んでから、焼き鳥弁当を開ける。
 作りたての温かさが伝わる。電子レンジで温め直したものとは、根本的に違う熱感。
 タレがあちこちにくっつかないように気にしながら、カニバリズムを思わせるほんわかしたイラストの付いた蓋を取る。
 切れ目を入れた海苔を敷いたご飯の上に、串付きのやきとりが三本、紅ショウガ。
 ……やきとりつか、ねぎまの豚串ですがね。
 一部地域では鳥ではないものをやきとりと呼ぶので、おかしいという程でもないけど。
 まず、つまみ代わりに一口。
 ふむ、脂身からじゅわりと脂が染み出し、パリッとまでは行かないまでも焼きたての感じが伝わる食感。標準的な味を知りたかったからタレにしたけど、やはりちょっと甘すぎるかな。
 値段や名物性を考えるなら、手放しで絶賛する程でもないけれど、食べる価値はある部類だろう。
 脂が強いので、しっかりお腹が空いている時の方が良いかも知れない(注:現在午前9時30分)。
 食べていると、カラスが飛んでいるのが目についた。
 これ、油断したらやきとり取られるな。
 急いで食べよう。

 早過ぎる昼食を終え、五稜郭タワーへ向かうべく歩く。
 あー、近所の小学生かな、団体で来ている。
 近所の人にとっては、観光名所とか考える前に、ただの公園なんだろうな。
 思い返せば、自分だって大学時代は観光名所に通っていた訳だし。
 さて、五稜郭タワーに入る。
 大砲のレプリカが飾ってあったりするが、あまり気にせず展望台の入場チケットを買う。大人840円也。結構高いな。
 エレベーターに乗り上へ。
 窓のないタイプのエレベーターで、壁をブラックライトで照らし、維新時の絵をトレースしたものが浮かび上がらせる仕掛け。
 程なく展望台に到着した。
 おお。
 見晴らし良いな。
 壁一面がガラスになっているので、もの凄く開放感がある。
 当方、今まで数多の塔に上って来たが、見晴らしの良さはピカイチだ。
 五稜郭の全貌が眺められ、また、街並も見られる。
 他に、開国から箱館戦争ぐらいまでのパネルとミニチュアの展示があり、函館の歴史がちょこっと分かる。
 土産物屋にはやはり土方歳三にあやかった商品が多い。
 これはこれで人気なのだろうけれど、実際のところ竜馬マニアと新撰組マニアは、分かり合えているんだろうか。

 五稜郭タワーを後にし、次は市電に乗って函館の端っこまで行く事にする。
 そこから函館駅まで歩けば、全部片道分歩いた事になる訳だ。
 市電に揺られ、がたごとがたごと、函館どつく前駅に到着した。
 そこから港沿いを歩く。
 夏の晴天だが、北海道の良いところで、身を焼く程に暑くはない。
 歩くうちに、箱館丸のレプリカが見えて来た。
 日本初の洋式帆船で、観光マップにも載っている名所のようだが、入場料を取って中を見せるでもなく、ただ、陸に上がっている船が置いてあるだけだった。
 ひとけも商売気もない海沿いをもうしばらく歩いてから、赤レンガ倉庫が近づいて来たところで、海辺にちょいと腰掛け、昨日残したおにぎりを食べる。昼食とも何とも言えないタイミングである。
 傷んでいないか気になったが、特に腐るでも固まるでもなく、問題なく食べられた。それはそれで問題と考える向きもあろうが、そこは常習しなければ良いだけの話だと思う。

 昼食後半戦を終えてから、赤レンガ倉庫に到着した。
 横浜のイメージしかないけれど、ここでも保存されてるんだなー。
 土産物をちらと眺める。
 海産物ストラップとかちょっと欲しくなるが、何一つ必要のない物体なので買うには至らず。
 湾内の遊覧する船にも乗れるようだが、乗船料がイマイチ高いのでパス。
 それから、函館駅に向かう。
 一通り見るところは見終わり、疲れても来たので、この後は遠出をせずにぶらぶらと歩き回る。
 帰りの列車が17時ぐらいなので、軽く食事をしておこう、という事で、ヴィクトリアステーションで日替わりランチを食べる。ここは、ゼンショーの系列なので、株主優待券が使えるのだ。
 それから、列車の中で飲むべく、サッポロクラシックを買い、函館ローカルのハンバーガーショップ(と言ったらいいのか分からないけれど)、ラッキーピエロでチャイニーズチキンバーガーを買う(350円)。
 準備万端、帰りの列車に乗り込んだ。

 車内で一息ついた後、サッポロクラシックを一口。
 それから、チャイニーズチキンバーガーを。
 まずは包みから取り出して……。
 うわ。
 凄いパンが分厚い。
 ずしりと来る。
 マクドナルドとかのイメージと根本的に違う、自己主張してくるパンだ。
 さてかじってみると。
 要するに唐揚げサンドみたいなものだが、分厚いパンとチキンがバランスが取れていて、大層旨い。
 あー、これは良いな。
 今度、夜景を見に来る時には、他のメニューも食べてみようか。

<出費>
交通費:12,000円(琴似――函館――琴似 特割きっぷ)
食費:873円(おにぎり×6・508円 スポーツドリンク78円 烏龍茶29円 アサヒゴールド復刻版258円)
宿泊費:5,000円(東横イン朝市)
食費:399円(やきとり弁当小)
入場料:840円(五稜郭タワー)
交通費:240円(五稜郭公園――函館どっく前)
食費:976円(日替わりランチ・生ビール 優待券使用)
食費:510円(サッポロクラシック210円 チャイニーズチキンバーガー350円)
計:20,888円



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