思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2010/9/17 『けいおん!! 雑感』
 他聞に洩れず、アニメ『けいおん!!』はチェックしていたのだけれど、最終回、つまりは卒業式への流れで何だか乗り切れない感触があった。

 「部活じゃなくなってもバンドは続ける」なら分かる。けれど、「みんなと別れたくないから同じ大学へ進学」という選択を主要キャラ4人(精神的弱さを強調されまくっていた澪はともかくとして)がしてしまう。
 しかも、後輩が部にたった一人しか残らないという状況に対して、何の責任意識もない。部活の卒業生は、もっと部活の存続に対して親身だと思うのだが。

 で、なんでかなぁ、と考え進めるうちに、この作品は日常系4コマではあるけれど、その日常のテンションのままで卒業式まで行かせようとしたからかもなぁ、と思い至った。
 日常と卒業って対極の概念に近いもんなぁ。
 正攻法は『あずまんが大王』が、これ以上ないぐらいきっちりやっちゃってるし。
 或いは、いつもいつも同じような方向でしか描写されない卒業に対するアンチテーゼとしての本作だったのかも知れない。

 だとしたら、彼女ら4人は意図的に留年して、たった一人残る予定だった後輩とも別れずに済ませて、無理矢理に日常を継続するというようなイカれた道を選ばせるとか、も少しムチャクチャやった方がしっくり来たのかもな、とか思ったりする。

 んー、いや、まあ、あんまり好きじゃなかったんだろうな、この話。つまるところ。
 お気に入りのキャラとか、浮かばないし。

 今期は、キルミン、夢パティ、ハートキャッチと、ドレッドノート級揃いだったし。



2010/9/17 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第17回 9月10日は下水道の日:札幌下水道科学館

 博物館、美術館の類が行きやすいというのは、以前にも言った話。
 そして、今回は下水道科学館である。
 下水道というと、東京の方のそれは、もの凄いとか聞いたような気もするが、札幌のはどうなのか。
 よくは分からないが行ってみよう、何はともあれ行ってみよう。

 入場無料だし。

 いやー、今月はちょっとまとまった出費があって、切り詰めておきたいのですよ。

 公式サイトを調べた結果、新琴似方面で、9時30分開館との事。丘珠空港の割と近くだな。
 ふむ。
 じゃあ、大体それぐらいの時間を狙って行って、近くで昼食など取りつつさっさか帰り、午後一杯はのんびりしよう。

 当日。
 やる事を色々済ませているうちに、11時30分をまわってようやく家を出た。
 少々予定とずれているが、さほど問題はなかろう。うん。取り合えず昼飯前だし。
 愛車ぽす太を走らせる。
 場所は創成川沿い。
 旅行者向けに言うなら、創成川は大通りのテレビ塔の東側にある川で、それを北の30条とか40条ぐらいまで北上した場所に下水道科学館がある。
 琴似からだと、ほぼまっすぐ道が通っているという単純さである。

 走る、走る、走る。
 この前、ふと思い立って丘珠空港に行ったお陰で、この辺りの道は何となく覚えがあるなー。
 距離感も掴めてるし。
 走るうちに、ブロック一つ隔てた向こうに、駅が見えて来た。
 うむ、新琴似駅だな。
 ここから更に道なりに進んで――よし、創成川と交差した。
 ちょっと折り返して、ああ、見えて来た。
 札幌下水道科学館にとうちゃーーく。

 到着したけど、なんか、設営しかけの白テントがあるな。
 「朝市」とかののぼりも立っている。
 奥にあるのは、迷路……。
 どうやら、明日からイベントをする予定らしい。
 下水道とお祭りはあんまりイメージが合致しないけれど、付近住人との交流は必要だわな。

 さて、ガラス張りのエントランスから中に入る。
 入場無料。
 ロボットっぽいオブジェが置いてあり、その奥に受付のコーナーがあり、案内のお姉さんが一人。
 「いらっしゃいませ」という感じで、ざっくりフロアの案内と、ムービーの上映時間の説明と、明日のイベントの説明をして、パンフレットを渡してくれた。
 ムービーが14時からか。
 一応それに合わせて動く事にしよう。

 1F、2Fの2フロア+地下の貯留管なので、順路らしい順路設定はされていないので、適当に近くにある展示から見てみる事にする。
 展示は、大体が映像と音声で、ボタンを押すと再生されるタイプ。
 小学生の低学年ぐらいだと良い感じに楽しくなっちゃうかも知れない。
 さて、まずは「トーキングサーモン」とやら。

 ポチッとな。

 お、モニタに映像が出始めた。
 なるほど、鮭2匹の一人称で語られる、下水道とは何ぞやみたいなイントロ説明か。
 わざわざ「トーキングサーモン」と名付けられているだけあって、モニタの両脇に設置された鮭型のロボットが、セリフに合わせて口をぱくぱくと動かす。
 まるで、鮭が喋っているみたい――じゃあないな。

 人間語を喋るにしちゃあ、リアル過ぎるよ鮭!
 更に、セリフと口の動きは微妙にずれてるよ!
 何より、口が動くときに「カパッ! カパッ!」って、プラスチックの関節が動く音がするよ!

 ……作成当初は、もう少し滑らかだったのかしらん。

 まあ鮭のギミックはともかくとして。
 下水道が治水と水質保持に対して大変重要な役割を果たし、実際に下水道の整備のお陰で近現代に垂れ流し続けて溜まりに溜まった膿のような水質汚濁を払拭出来ているという点は、賞賛に値すると思う。豊平川に鮭が戻って来た、てな話もその一つでね。
 こういう部分は、「昔が良かった」は、全然当てはまらない。

 1階はこの他にはシアターと図書スペースが大半を占めていて、展示らしい展示はない。
 ああ、顔出しパネルはあるな。
 キャラクタ化された水とかバクテリアとか汚泥に囲まれている絵に「会えるよね、きれいになって、もう一度」。
 タイムリーだなぁ(注:これを書いている日、マーシーがまたパクられました)。
 
 さて、まだ上映時間までそこそこ間があるので、2階に行く事にする。
 最初に見えるのが「サブマリンドライブゲーム」という、ゲーセンにありそうなゲームの筐体――は、調整中で、と。
 札幌市内の下水道図だな。
 ボタンを押すとルートがランプで表示される。これだけだと、あの駅前にある案内表示と一緒だけど、説明音声も流れるとこがちょっと金かけてる感じだ。
 ふむふむ下水道と言っても、排水路だけじゃなくて、融雪溝も対象になってるんだな。確かに下水道である事は間違いないし。
 札幌はそれなりに都会だから、下水道は概ね普及しているんだなー。って、、改めて下水道協会のページなんかで調べてみたら、下水道普及率が99.7パーセントだ。
 まっすぐに区画整理されているし、家も密集しがちだし、下水道を作るには向いている都市設計だったのかも。あと、冬に汲み取りやってたら、路地に入れないとか、凍って吸い上がらないとかありそうだし。

 色々展示されてるな。
 これは、下水道の地下構造のミニチュアか。各部に上に一つ一つモニタが付いてる。
 全部見るのは結構時間がかかりそうだな。
 とはいえ、説明ボタンを押す。
 下水道の水がどのように再生されるかの説明が始まる。
 あれ?
 次の行程、次の行程で、どんどん隣のモニタに移って行くのか。
 バラバラかと思ったら、マルチディスプレイだ。
 これならさっくり見られる。
 ふむふむ、汚水は汚泥を沈殿させて、残った水をバクテリア分解させる、と。更に、汚泥は脱水して肥料にしたり資材にしたり、処理をしている。
 バクテリア分解は、バクテリアの入った汚泥(活性汚泥)を水に入れ、酸素を与える事で進められる。で、水の汚れを食べて沈んだバクテリアは、活性汚泥としてまた再利用される。
 なんか、手作りヨーグルトみたいだな。
 って、本質的に全く違わないところが何とも愉快だ。

 ぼちぼち14時に近づいて来たので、1階に降りて、トイレに寄った後、シアターに行く。この流したものも云々、と、やはり考えたくなるな。

 ドアが開けられていたシアターの中に入る。
 壁に何というか、機械っぽい装飾がされている。
 他に客は一人だけ。
 少々気まずい感じもするが、気にしても仕方がないので、適当な所に座って待っていると、受付にいたお姉さんが入って来た。
 ムービーが始まる旨と、本来3D映像なのだけど故障中である旨、それからムービーのストーリーの都合でシアターが『潜水艇内』という設定になっている旨、なんかを説明して出て行った。
 照明が落とされ、ムービー開始。
 博士と助手のロボットに案内されて、極小の潜水艇で台所から下水道を通って川へ至るという――簡単に言えば、『ミクロの決死圏』みたいなヤツだ。
 入り口が台所のシンクなのは、ある種の配慮か。
 内容は、既に展示で知ったもので、ラスト近くで、水圧に潰されそうになるというクライマックスがあるのが、若干の味付けか。
 その辺はまあ流すけれど、潜水艇内の設定なのに、しばしば外観の描写が現れるのは如何なものだろうか。

 シアターを見終えた後、2階の展示をもう少し見てから、地下4階へ降りる。
 エレベーターから降りると、狭い部屋になっていた。
 壁がガラス張りになっていて、雨水貯留管が見える。
 こいつは、雨水が規定外に降ったときに一時的に貯めておいたり、冬場に融雪用の下水を入れておいたりする場所だとか。
 コケが生えたような床や壁の先に、ぽっかりとまっ暗い直径5メートルの横穴が、2.5キロだか続くという。
 何一つ逃げ道のない、真っ暗な穴。どこまで行っても出口がなく、暗い、暗い、暗い……。
 仮に入ってきたエレベーターと非常階段が塞がれば、頭の上には何メートルもの土。掘ったってとても地上には辿り着けない。
 うわぁ……ぞわぞわする。
 チリの落盤で閉じこめられている人たちは、これよりももっと狭い場所にいるのかと思うと、ぞっとするなぁ。

 すっかり見終わって、地上に戻り、下水道科学館を後にした。

 その後、少し遠回りしてすしおんどに行き、回転寿司を食べて帰った。
 ほぼ全皿105円で、色々な種類のネタが流れていたので、勢い付いて食べてしまった。
 赤マンボウは初めてだったな。ラー油味付けだったけど、そういう手を加えなきゃいけないような味なのかな? 調べたところ、マンボウとは関係ない種類らしい。
 いやー、しかし寿司うまい。
 多分、札幌市内の店の中では下の方なんだろうけど、それはそれとしてうまい。値段を気にせずどの皿も取れるのは良い。
 そしてこれが一番大きいのだが、最近、耳鼻科で薬貰ったお陰で嗅覚戻ったから、ぐっとうまい。
 これで、札幌市内の回転寿司屋は、平禄寿司、とっぴー、鬼ヶ島、スシロー、くるくる寿司、なごみ亭、和楽、すしおんどまで行った事になる。この中で良いな、と思ったのはとっぴーかな。値段は安めで原則2段階しかなくて分かりやすいし、ネタもまあまあ良い感じ。
 回転寿司屋は明朗会計でナンボでしょう。4種類も5種類も皿があると面倒でいけない。
 この先の目標は、根室花まる。札幌駅のそれは行列出来すぎなので、西区に新しく出来る店舗を狙って。

<出費>
昼食:1,680円(すしおんど)
合計:1,680円



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