思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2012/1/30 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第33回 鉄鉄、鉄の館:小樽市総合博物館

 小樽に行った事は幾度かあるが、全部を見たという訳ではない。
 目には付いていたけれど、他を優先してスルーしていたのがここ、小樽市総合博物館である。
 総合と名乗っているからには、手足の打撃に寝技ぐらいは備えている事であろう。

 当日、朝イチで行こうとしていたが、何だかんだで少し遅れて8:30頃に出発、8:48の小樽行きに乗る。
 ――3分ばかり遅延していたが。
 さほど急ぐ旅でなし、ダラダラと列車は進み、9:30に小樽駅に到着。
 んじゃ。
 歩くか。
 バス代が勿体ないのと、さほどの距離でもないのとで、歩ける筈、そう決めた。

 運河まで海方向へ進んでから、運河沿いの道をつらつらと歩く。
 雪の量は多めだが、除雪がまあまあされているので新雪を踏み締めるような場所はない。
 小樽の観光用に残している石造りの建物が目に付きやすい道を進んで行く。
 この辺の建物は、何となくみんな一緒に見えるな。
 あ、総合博物館の別館だ。
 確か、共通チケットを買えば安く入れる筈だが、まあ本館だけでいいような気もするんだよなー。
 歩くうちに、歩道の除雪が追い付かない場所に来て、更に進むと、煉瓦色の建物が見えて来た。
 ええと、これだった筈。
 前に回って――よし、これだ。
 小樽市総合博物館にとうちゃーく。

 傍らに列車の車両を使ったレストランが付いてる。
 オシャレとか言っておけば良いだろうか。
 本来、博物館の外にも色々展示がある筈なのだが、冬なのでほとんど表に見える形になっていない。
 さて、中に入ろう。寒いし。
 入り口の二重ドアが、片側閉鎖で互い違いになって直接冷気が入らないようにしてあるな。
 中にはいると、広々としたロビーにシームレスな土産物屋と休憩用のイスとか机とか――まあ、雑多にごちゃっとしている。
 入館の受付は……ああ、あっちだ。
 券売のお姉さんに共通券はどうかみたいな説明を受けるが、本館のみ購入。
 300円也。冬期だから100円安いのもあるが、基本的にかなり安い。
 パンフと入場チケットを渡される。
 おお、このチケット硬券の切符型をしている。
 改札口風の入り口を通ると、目の前に蒸気機関車しずか号が!
 ほー、これは本物かな。レプリカかな。少なくとも、原寸には違いないな。
 ひとまず順路を進んでいく。
 信号の模型と、こっちはポイント切り替えシミュレーター。適切なポイント切り替えをして目的地に列車を誘導しましょうという、昭和の頃に科学館系にあった感じのゲーム。当時の駅員や工事に当たった人たちの衣服。
 更に、しずか号の後ろに配置された客車の中を覗いて、機関車の運転席も見て、こっちの方は小樽から石炭などを積み出した手宮駅に関する、ミニチュアと音声、映像を使った展示がずらりと並ぶ。ボタンを押すと、Nゲージ(正確な区別は知らん)の列車が動いたり、転車台が動いたり、凝った作りになっている。
 ふむふむなるほど、この博物館の場所がそもそも旧手宮駅なんだな。

 って。
 えーと。
 これは、交通博物館じゃね?
 もう少し正確に言えば、鉄道博物館ではあるまいか。
 総合という言葉に騙されたのか!?
 いや、面白いんだけどさ。
 ミニチュアとか凝ってるし。
 えーと、二階にも展示スペースがあるのか。
 あ、ロケットの模型がある。しかしこれではやはり交通……。
 お?
 科学展示室とな。
 中にはいると、パラボラアンテナの集音機で離れた友達と話をしよう、とか、強力な磁石に何がくっつくか試してみよう、とか、触ると光が集まるガラス玉とか。
 あー、昔の青少年科学館とかそういうのにあったアレだ。
 懐かしい。
 他の部屋は、子供向けに科学実験企画をやれる理科室みたいな部屋と、小樽の写真家の特別展示をやっている部屋があった。
 そうか、これなら総合でも良い気がして来た。
 まあメインはあくまで交通博物館だけど。

 これで一通り見終わった。
 他の客を二人ぐらいしか見かけなかったが、観光シーズンを微妙に外した平日だし、こんなもんか。
 んじゃ、帰るか。
 今度は来た道と別の海沿いの道を歩く。
 あー、よく晴れて暖かいな、今日は。
 海の向こうに見える陸はどこだろ。石狩の方か。
 あ、観光船のターミナルが見えて来た。
 前に船に乗ったとこだな。今の時期はやってないけど。
 まあ冬にあの吹き曝しの船に乗るのはかなり辛いだろうし、万一水に落ちたりしたらもの凄い勢いで死ぬだろうし、賢明なんだろう。

 そうして、小樽駅方向へ歩いていると。
 あ、廃線だ。ここに廃線あるんだよなー。
 って、ああ、そうなのか。
 この廃線が、さっきの交通博物館のところと繋がってた貨物路線か。
 ふむふむ、理解したぞ。なるほど。

 こうして、13時前には琴似に帰り着いた。
 うむ、なかなか面白かった。雪のない時期にもう一回行くのも良いなぁ。


<出費>
 交通費:1,060円(琴似――小樽――琴似)
 入館料:300円(小樽市総合博物館)
 計:1,360円



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