思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2013/11/24 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第55回 一千回の素通り:ターミナルプラザことにパトス

 自分の最寄り駅は、地下鉄琴似駅である。
 一年の三分の一が雪に覆われる札幌市内において、地下鉄は最も安定した移動手段である。別の言い方をするなら、地下鉄が通っているところはそれだけで、生活圏・通勤圏として認識されるようになる。
 地下鉄琴似駅は、そのうちの一本である東西線上にあり、1999年に同線が宮の沢まで延長されるまでは終着駅だった。
 ターミナルプラザことにパトスは、かくも重要な地点に位置する文化発信基地である。
 地下鉄に乗る時には、概ねスルーされるけど。
 琴似に住んでから1、2年ぐらい存在に気付かなかったけど。

 ことにパトスは、その存在を認識して以降、いつか覗いてみようと考えていたのだが、この度、札幌市のイベント情報を調べていたら、丁度休みの日に合ったイベントがあったので、行ってみることにした。
 イベント内容は「シアターHANABI コント1hour 作:三笠太郎」。
 十九時開演で、一時間の間に何本かのコントを行うもの。出入り自由で入場料300円。
 料金設定が間違いなくアマチュアのそれだな。
 でもそこはどうでも良い。
 ことにパトスに入る口実みたいなものだし。

 そして当日。
 18時30分過ぎぐらいに家を出る。
 徒歩で18時40分ぐらいに到着、できるのだが、あんまり早く行っても間が保たない気がするので、隣接しているダイエーの中をウロウロして過ごす。今日は牛乳と白菜があるからクリーム煮にするつもりだけど、鶏肉あんまり安くないな。マックスバリュの鶏胸肉が相変わらず底値だなぁ。
 そうこうするうちに良い頃合いになったので、ダイエーの食品売場から直結で地下鉄琴似駅に入る。
 そして、通常の導線から少し離れた位置に……あ、人が立ってチラシ持ってる。
 やっている事は間違いなさそうだ。
 薄ぼんやりと会釈っぽいものをしながら、チラシを持っている人の横を通り、ことにパトスに至る螺旋階段を降りる。古い階段は小洒落てるというか、アングラっぽい感じなんだよな、文字通りなのも含めて地下だし。
 壁には色々な公演のポスターが貼られている。
 ライブハウスとかと印象が近い。
 スタジオとしても使うんだから、まあむしろ劇場よちもそっち寄りか。
 念のため、ライブハウスの類は、知り合いのバンドだのDJだのが出演する時に行った事がある程度で、語れるほどの知識はない。
 さて、入り口から中に入る、と。
 ええと? ロビー?
 ん? 人があちこちにいる感じで?
 もう中なのか?
 右側に空の施設のカウンターがあり、左側にテーブルがあってこっちが受付か。
 やや戸惑っていると、
「えー、コント観に来られた方ですか」
 と、声をかけられる。
 間違ってはいない様子だ。
 入場料300円を支払い、コピーで刷った感じのB5一枚のパンフレット、アンケート、使い捨ての鉛筆を受け取る。その隣りで缶の飲み物が売られていたが、特にいらないのでそちらは買わず。
 それでホール入り口……という感じではないのか。すぐ向こうにイスが並んでいて、既に客が座っている。ロビーからシームレスな訳だ。イスはパイプイスではない、折りたためないけど重ねられる、区民センターとかでよく見かけるヤツだ。
 席数は左右3列で行数は4か5か。少ない。
 とりあえず空いている椅子に腰かける。
 結構席は埋まっている。隣の人は熟年か初老の夫婦だが、出演者の家族かな。
 開始までの間にパンフレットを見る。
 表紙にスタッフと演目、中は手書きでスタッフ各々のメッセージがある。
 メッセージのところは、年齢が併記されてる。
 21、20、20、19、22、19、19、20、20、21、33(座長)。
 若い――というより、この計ったような年齢のまとまりは、大学生か。
 ステージはかなり近く、段はなく客席とフラット。
 この狭さと手作り感、既視感あるな。
 QBOOKSでやった、1回目の朗読会が丁度こんな感じのとこだった。
 結局何に繋がるという事もなかったが、まああれはあれで良かった気がする。

 時間になり開演前諸注意があり、演目が始まった。
 1時間に7演目のため、非常に一本づつが短い。
 コントなので、上手いオチが付かない事もある。
 無論、本職のそれとは比べるべくもないが、それなりに笑う事もできて、良い感じであった。
 一番笑えたのは、ザリガニの王様の話。側近の配慮のせいで自分をジャンケン強者だと誤認し子供に負かされる話で、モチーフは裸の王様と思われるが、本作はポイントである「王がザリガニである理由」が何一つ説明されておらず、その馬鹿馬鹿しさを一層強調し笑いに繋げる事に成功している。
 演目は45分程で終了し、スタッフ挨拶となった。
 母体である劇団の次ステージの宣伝を行い、アンケートを書いて欲しいとの一言あって終了となった。
 あっさりした作りのアンケート用紙に、ザリガニが面白かった事だけ書いて、ことにパトスを後にした。

 その後、琴似本通りをぶらりと歩いてから、ゆゆ式と豚肉とおからを買って帰った。
 おからを使ったポテトサラダ風、定番化進行中。皮むきも何もないから、楽なのが良い。酢を増やすか、牛乳を入れるかしてパサパサ感は解消可能。


<出費>
入場料:300円
計:300円


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