思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2015/12/27 『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第80回 市電は毎日ぐーるぐる:札幌市営交通ループ化

 自動車や地下鉄の普及によってその影が薄くなりつつある路面電車であるが、札幌においては未だに現役である。
 理由としては、冬の間、歩くのが非常に面倒という気象的状況が挙げられよう。
 単なる寒さだけでなく、その豪雪は市民の足を鈍らせる。
 この為、札幌の路面電車は未だに過去の遺物の軟着陸的な継続運用ではなく、新型の低床車両が導入されるなど、設備投資も続けられている。
 広告媒体としても利用されており、ラッピング車両がほとんどで、雪祭り近辺には初音ミクバージョンの車両も現れるのは、その筋の人にとってもはや常識である。
 そんな中、12月に路面電車のループ化が行われた。
 これは、すすきの駅と大通り駅(通称)を終端としていた路線を繋ぎ、ループの巡回路線としたものである。

 そもそも、なんで最初からそのように設計されていなかったのが結構謎ではある。
 アレか、地下鉄の列車はどこから、の理論で、ループにしたら車両が取り出せないからか(明らかに違う)。

 世界的な乗り鉄として有名な自分としては、このビックウェーブに乗らない道理がない(概ね嘘)。

 そして当日。
 丁度路面電車の駅の近くで用事があった為、少し足を伸ばして中央図書館に行く事にした。
 中央図書館から、新設された狸小路駅まで乗ろう。
 ――何故、一周しないのか?
 山手線のような入るも出るもノーチェックな列車ならともかく、バスと同じワンマン運用されている電車でそれをやるのは……ねぇ。

 中央図書館前駅で待つこと暫し。
 路面電車の駅はホームがやたらと狭くて(1メートルちょいぐらい?)、微妙に吹きさらしなので居心地はあまりよろしくない。
 でもテレビ画面に路線図が表示されていて、今どの辺に電車が来ているのかも分かるというシステムが導入されている為、待つ事のイライラ感は結構小さい。
 お、そろそろ角を曲がって来るところのようだ。
 どれ、写真の一枚も撮っておこう。
 来たきた、表示の通りにきっちりやって来た。

 後ろの入り口から乗り込み、座席に座る。
 一律170円なので、整理券やICカードの読み取りは乗車時には行わない。
 信号待ちした後、動き始める。
 のんびり速度の路面電車は、渋滞の影響も受けず、雪で滑る事もなく、安定した走りをする。
 路面電車は基本的に自動車と同じ信号を守るが、一つだけ、路面電車用の黄色い矢印信号というものがある。この説明は運転免許の教習の時にあったが、他の地域だとどんなものなのだろう。

 見飽きたというほど頻繁ではないが、幾度か来た道を路面電車は進む。
 図書館で借りた戦場飯のエッセイを読む。
 ずいぶんと車内は混雑してきた。
 年末、休みの昼前、混雑すると言えばそういう時間か。
 かつての終点、すすきの駅に到着した。
 お。
 すすきの駅がちょっと豪華になっている。
 なんというか、こう、壁壁しい。
 ループ化に合わせて改良してたんだな。
 客を降ろした後、一分ほど時間調整の停車をして出発した。

 ここから先は未知の領域。
 といっても交差点を左折してすぐ、狸小路駅に到着した。
 そそくさと下車する。
 んー、ドンキホーテ前の通りを路面電車が通っている。
 街の風景がまた変わった訳だなぁ。
 狸小路駅も壁壁しい作りをしている。
 歩道寄りに作られているので、島型ホームがメインの路面電車駅とは違って設計に余裕がある。
 壁は風よけの壁と、端に待合用の椅子が付いているが、特に扉が付いている訳ではないので、座っていたら足下が寒くてたまらんだけだと思う。座っている時は、立っている時より遙かに寒さを感じるものだからして。

 その後、どこかで食事をしようかと思いながら、特に思いつくものもなく、家に帰ってラーメン作って食べた。
 ニラは優秀。


<出費>
交通費:170円(路面電車) 計:170円


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