思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2018/9/28『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第113回 ON戦でホームラン:ていね温泉ほのか

 当企画で採り上げたもののリピートしていないものは結構ある。
 そもそもが頻繁にリピートするようなものは、企画を待たずに既に行ったりやったりしている。

 リピートしているもの、と考えて当年を見た場合、場所だけで言うなら、白い恋人パーク、ユナイテッドシネマズ、北海道近代美術館となるが、各々、イベントや特別展として初出だから行き先になったとも言える。

 純粋なリピートだと、花ゆづき辺りだろうか。
 スーパー銭湯とか温泉施設というヤツ。
 これは何だかんだでよく行く。
 色々魅力はある訳だが、日常の延長にあるから利用しやすいのだろう。
 いつもよりちょっと良い米を買うとか、新発売の肌に優しい下着を買ってみるとかの流れで、今日はちょっとゆったりした風呂に入って電気風呂辺りでほぐしてもらおうという感じ。
 普通の銭湯は地元密着過ぎて、常連にならずにたまに行くようなサイクルだとちょっと敷居が高い。
 スーパー銭湯型の、自動発券機があってレンタルのタオルで完結するようなドライさありがたい。
 近場だと先述の花ゆづき、それから北のたまゆら桑園店、は行ったけれど、他にないものだろうか。ああ、極楽湯にも行ってたが、記事にはしてなかったな。
 更にぐーぐるマップで探してみると、手稲の方に一軒あった。

 ていね温泉ほのか

 営業時間は24時間か。
 料金システムが早朝風呂と区切られていて、深夜は浴場が休止する。
 琴似から送迎バスが出ているようだ。
 前から少し目に付いていて、何度かスルーしていたが、今回は行ってみるか。
 早朝の何のというのは面倒なので、午前9時の区切りを狙う事にしよう。
 送迎バスを使うのも手だが、自転車で移動可能な程度の距離なので、今回は自転車で。
 朝食も向こうで食べる事にして、出発ー。

 愛車ぽす太で、北五条手稲通りを西へ西へ。
 ぽす太のペダルが引っかかるようになってしばらく経つが、これは修理が効くよなぁ? 前に自転車屋に行った時、油だけ挿してもらったけど、解消はしていないな。
 ペダルの根元というかクランクとチェーンホイールの辺りがそろそろ老朽化していると言われた事があるから、買い換えもやぶさかではないのだが。
 札樽(さっそん)道を抜け、更に進む。大きいカーブを抜けた後に、看板が見えて来た。
 うん、ご近所という程ではないが、大して遠くはない。
 郊外特有の広大な駐車場を抜けて、裏手の駐輪場に停めて入る。
 靴ロッカーと向かいに受付カウンターがある。同じフロアなんだな。まあ階が違う花ゆづきの方が特殊なんだろう。
 ええと、これはコイン式、ではないな。
 靴をいれて鍵をかけ、受付へ。
「靴の鍵をお預かりします」
 ああ、そういうシステムなのか。
 で、料金は。
「お帰りの精算となります」
 で、ICチップ付きか何かのロッカーキーと浴着とレンタルのタオルを受け取った。
 なるほど、滞在時間で精算するタイプだったっけ。

 ロビーを見回すと、あっちが食堂こっちがゲームコーナー、地下に漫画スペースと仮眠室、それから向こうに浴室、と。
 初めて来るところは色々分かりにくいな。
 鍵は後から精算っぽいけど、自動販売機では現金を使わせるようだ。

 まずは風呂。
 ロッカールームに来て――ええと鍵番号で最初から固定なんだな。
 これだこれだ。結構細いロッカーだな。
 風呂がどっちだ、よく分からなかったな。とりあえず浴着の作務衣っぽいのを着よう。
 それで浴室の入り口は……ああ、そっちか。更衣室の奥ではなくて、来た道を少し戻らなきゃいかんかったか。
 改めて脱ぎ直して風呂へ。

 かぽーん。

 この風呂場で桶を置く時の擬音、高橋留美子由来のようだけれど、内風呂で独りで入っている場面とかでも使われていて、混乱した覚えがある。

 何種類かの浴槽がある。ある、というかひしめき合っているような感じ。
 座ってるところに流れるやつとか、水風呂とか、壺みたいな風呂とか、電気風呂もある。
 浴槽を少し減らして広々感を出した方が落ち着けそうだけど、宣伝はし易いんだろうな。
 まず身体を洗って、と。
 空いているうちに電気風呂へ。

 んー、電気風呂は本当に揉まれる感じがして良いな。
 北のたまゆらよりも花ゆづきばかりになるのは、距離ばかりの話ではない。決め手になり得る。
 身体に良いのかは知らないが、気持ちが良い。
 思うのだが、VR技術をもう少し発展させるなら、この方向ではなかろうか。
 微弱な電流で触感を表現。現在はコントローラーからの振動だけだけど、電気ならばもう少し具体的なものに出来そうな気がする。身体への影響があるから開発まで出来ても商品化が難しいとか、個人差が大きいとかあるのかも知れないけど。

 そっちがメインの浴槽。ふむ。
 どれが温泉でどれがそうでないんだっけ、まあいいや。
 温泉の効能って一体どれだけ信用出来るんだろう。
 何かしらの利権が解消した後ならば、ひじきの鉄分みたいに「実は何でもなかった」とか結論が出る可能性もあるよな。
 大体、肌への短時間の接触でどこまで効果があるか、という事。成分ってそんなに簡単に皮膚の内側に入られるか? 生物の彼我を隔てる壁は、印象以上に高く非常に分厚いぞ? アルカリで角質が溶けるとかは分かるけど。
 こっちは壺湯。
 ハンチョウでやっていた両足を湯から出すポジションにしてみる。
 これが最適解かどうかは分からないが、そこそこ落ち着くか?
 あー、しかし、天井とか壁とか、薄汚れた感というかくたびれた感があるな。

 最後に露天風呂。
 檜の浴槽……なんか剥げてるな。
 こういうものだったっけ? いや、それはなかろう。

 上がるか。
 さてさて朝食にしよう。
 レストランスペースはこっち……。
「朝食の時間はテーブル席のご利用をお願いします」
 掘りごたつ席までは手が回らないのか。

 案内される事もなく席に座る。
 店員さんを呼ぶボタンの下に、「食事が終わったら置いておいて下さい」というカードが用意されている。
 つまりい、なんか適当に来て座ってダラダラしても良いし、オーダーしても良いというタイプのテーブルな訳か。
 メニューを開く。
 ふうむ、色々ある。
 かなり種類が多い。

 色々迷うが、まずは時間限定で食べられる朝食の定食にしよう。和食と洋食あるが、せっかくだから和食にしよう。
 ノンアルコールビールも付けて、と。

 ここは精算時支払いなので、ロッカーキーを読み込ませて終了。
 まずはノンアルコールビール。
 うんうん。
 ドライゼロは後口が良い、というか、マズいよりは味がない方がマシ理論で商品の質を上げているパターン。
 少しづつ飲みながら、待つ事暫し。
 ちなみに、この「待つ事暫し」は、伊丹十三のエッセイ内の言い回しからの剽窃。確か生ハムメロンを頼んだエピソードだったと思う。日本で頼んだら、マスクメロンが付いていて「これじゃあ甘すぎるんだよ」みたいなオチを付けていた。

 あ、定食来た。

 ご飯は小盛りってぐらいだな。確かおかわりなし。ごはん単品での追加注文は可能だが、そこまでしなくても良いか。物足りなければ、またどこかで何か食べても良いし。
 味噌汁に、生卵、納豆、つけもの、サラダは刻みキャベツ、大根おろしの付いた鮭、卵焼き、切り干し大根。
 これに海苔とごはんのお替わり付きだったら、旅館の朝食って感じだ。
 卵小さいな。専用の契約養鶏場とかで作るんだろうか。
 納豆が出ていたのは意外。震災後(実際に行ったのは、震災から一週間程度後)、まだスーパーの棚にはあまり納豆がない状況なのに。
 鮭は、これは骨なし魚だな。このグレードの場合、どっちでも大きなこだわりはないので問題ない。本格的に分厚くて皮もパリッと焼いてくれるようなのだったら、骨付きの方が云々言うけど。
 よし食べた。
 品数もあってなかなか満足感がある。
 食後のコーヒーだけおかわり自由だが、休日にまでコーヒーをがぶ飲みする趣味はないので一杯に留める。

 何なら甘い物でもデザートに食べようか、とも思うが、ドライゼロも飲んで割と腹がふくれているので、次のお楽しみにしておこう。
 アイスクリーム類ばかりだし。

 朝食が終わり、ロビーに戻った。
 ゲームコーナーはクレーンゲームと少しのメダルゲームぐらいのもので、見るべきものはない。
 地下に漫画コーナーがあるとか聞いたので、そこで少し過ごすか。
 階段を降りる。
 ドリンクスタンドがあって、こっちは仮眠室か。男女分かれてる。
 自由に使える貸し毛布があって、少し覗くと、マットが並んだ暗い部屋になっていた。
 あー、こういう感じか。
 なるほど、つまるところ簡易宿泊施設なんだな。
 そう考えると、漫画スペースがあるのも納得だし、24時間営業もさもありなん。

 結構客がいる。
 どこに座っても誰かしらの隣や前になりそうな感じ。
 かといって仕切りがある訳ではない。
 んー、これはあんまり居心地が良くなさそうだから、良いか。
 一通り見た後、もう一風呂、は、流石に入る気にはならなかったので、ロッカールームに戻った。
 あ、洗面台に髭剃りと歯ブラシもあったのか。
 歯は磨こう。
 使い捨てながら毛先は細く見えるが……歯間には入り込んではくれない。システマがどれだけ有能だったか分かるな。

 それから、身支度整えてから、精算して帰った。


<出費>
入場料:900円、タオルレンタル200
食費 :980(朝食セット680、ドライゼロ300)
計  :2,080円


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