思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2019/6/30『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第122回 図書展示「新しい趣味を見つけよう!」〜手軽に試せる入門書:札幌東図書館

 5月の出戻り転勤になっているが、前の仕事が完全になくなる訳ではない為、仕事量が増えたままの状態。これは前の転勤(概ね昇進)が反故にはなっていない証拠とも言えるのだが、それはそれ、いずれも中途半端で気が散ってやる気が出ないのはまあ仕方がない。
 多分、こういう時に「もっと頑張らねば」精神を出すと、出来てないと自分を追い詰める事になって、結果、鬱とかに入り込むのだろうと思う。
 給料分以上の仕事は確実にやっているので、それを超える分は好きなペースでやらせて貰う。という辺りでバランスを取っている。

 とはいえ、気分が乗らないのは確か。
 休みも読み難い為、一日遠出をして疲れて帰って来るのも出来れば避けたい。
 そういう感じで、大通情報ステーションでイベントを探してみる、と。
 札幌東図書館で、「新しい趣味を見つけよう!」〜手軽に試せる入門書なる特集展示を行っている事が分かった。

 ふむ。
 趣味か。
 伊集院光曰く、「ある程度の年齢になると、新しい発見は、嫌いなものの中にしかない」。
 嫌いな物はともかく、新しい趣味を始めるのも良い。
 時間を取らず、手間を取らず、他人の都合に左右されない、そういう新しい趣味(ゲームとかしかないのでは)。

 札幌東図書館は、地下鉄東西線の東札幌と白石の間にある、行った事のない図書館の一つだ。
 札幌市の図書館は、市立図書館や区民センターの図書室など、ほとんどがネットワーク化されており、貸し出し、返却がほとんどの場所から出来る。具体的には、どこで借りても自分の家の近くの西区民センターの図書室で返却出来るという事である。
 お手軽お手軽。

 地下鉄に揺られ、東札幌駅で下車する。
 後はこっち方向にダラダラ歩く。
 車の通りの多い道沿いに歩く。
 方向合ってるよな。
 ご存じの通り、札幌市街は区画が碁盤の目型で、どこでも直角の交差点とまっすぐな道なので、道の形状をランドマークに出来ない。番地が明確であれば発見が早いが、それを知らない場合は逆に時間がかかる。
 トランプの「神経衰弱」で、ある程度ランダムに置くとカードの位置関係で覚えられるが、きっちり整列させられると「何列何行」と数で覚える必要がある、というのと同じである。

 微妙に不安になりつつも、大体大丈夫、と思っていたところで「東札幌図書館」の案内表示が目に付いた。
 よしよし。
 こっちを曲がって……あ、あった。
 手前の公園でどこかの幼稚園から散歩に来ているようで、園児が多数いる。
 図書館の外観を撮りたかったんだが、カメラ出せないな。
 交番も近いし。
 まあいいや、とりあえず入ろう。
 茶色の疑似煉瓦の図書館に入る。

 ロビーのスペースはさほど大きく取っておらず、すぐに書架、その先にカウンターという小さめな作り。
 特集展示のスペースはどこだろ?
 ん?
 はて。
 まあいいや、一回りすれば見つかるだろう。
 右側は――こりゃ児童図書か。
 反対が一般図書。
 ふむ、色々はあるが、小さい図書館という印象はそのまま。
 こっちは文庫で……あ、ブルーバックスがいっぱい。
 へー、ブルーバックス、漫画とかあるんだ。
 一回りしたが、ただの図書館の書架だけだな。
 二階か?
 二階は閲覧室と、「新しい教科書」展とやらがある様子。これはこれで少し見てみたいな。
 と、上がってみると。
 返却用ワゴン一つにいくらか教科書のような物が並んでいるが、その直隣に職員の人? が座っている。なんか気まずいわ、これ。
 遠目に見るだけにする。
 その他、歴史資料のようなものも幾らか飾られているが、閲覧室以外は概ねワンフロアで大して見る物もない。

 また降りる。
 企画展示は一体……あ。
 カウンターの前に、返却用ワゴン二つ分ぐらいに本が並んで、「新しい趣味を見つけよう!」〜手軽に試せる入門書展やってた。
 あまり地味だから見落としたのか。
 まあ、こんなもんだよな。
 重要なのはどんな本があるか、だ。
 ええと……。
 囲碁将棋、アウトドア、アウトドア、野菜作り……ううむ。
 手間のかかりすぎるものや、相手がいないと成立しない勝負ごとなんかはちょっと。
 アウトドアか。ソロでキャンプとかは「ゆるΔキャン」辺り観ると若干惹かれる気はするが、普通に遭難の危険があって怖い。そもそも北海道にヒグマの出ないアウトドアなんてないし、さらでも鍵のかからない場所で無防備に寝るというのは。オートキャンプなら若干安全そうだが、それだとまずは自動車系の趣味から始めた方が良さそうだし。
 と、やらない理由ばかり積み上がっていたが、一つ、手頃そうな入門書が目に付いた。

「大人のあやとり」

 あやとりか。
 のび太の得意な事で有名なそれだ。
 のび太って、全然ダメ人間設定されているが、あやとりと射撃が世界レベルで上手であって、劇場版に拠らずとも人見知りをほとんどしない程のコミュ力があり、友人も相当数おり、運動機能は低くとも何一つ病気のない健康体であるし、学業についても点数は取れないが日常的なコミュニケーションに何一つ支障がない。これを「全てがダメなダメ人間」の設定であると認識する藤子F不二雄の、「実は我々の味方ではない」感が凄い。「能力が極端に低い訳でもないが、怠け癖だけは人一倍なのでパッとしない人間」ぐらいにしておけば違和感がないのだが。ちなみに、これ、「能力が実は高い」にすると、ギャルゲ主人公とかになるヤツだな。

 あやとりか。
 親からいくつかは教わった気がするが、もう大体忘れてるな。
 糸一つあればできるし、意外にきちんと何かを見てやってみたことがない気がする。
 よし借りてみよう。

 貸し出しカードで貸し出し完了。
 今は鬼平読んでいるので、他の本は借りず。

 地下鉄で琴似に戻り、キャンドゥに来た。
 本には元々は糸が付いていたらしいが、貸し出し分には付いていない。
 糸はアクリル系との目が詰まっているヤツが良いとある。
 アクリル毛糸ったらこれか。
 ふむ。
 目が詰まったものはそれほどないので、適当にこの水色っぽいの。
 108円也。

 家に帰り、日を改めてやってみる。
 まず、両手を広げた程度の長さに切って、輪に結ぶ。結び方はテグス結び。
 では、最初に定番中の定番のホウキを作ってみよう。
 なんか小さい頃に見た手順と違う気がするが……が、ん。
 出来ない。
 んー?
 どうも出来ないな。
 ネット検索したら動画が出て来た。
 よし、これで、こう。
 やっと出来た。
 うん、うん、綺麗にホウキだ。
 次に二段ばしご。
 やっぱり動画を見ないと分かりにくいな。
 本の意味がもう大体なくなって来た。
 よし、まあやってみた、まで行ったところで良い。
 元々手先は不器用な方だし、今日の所はこれぐらいで勘弁しておいてやろう。


<出費>
交通費:580円(琴似―290―東札幌 往復)
その他:108円(アクリル毛糸:キャンドゥ)
計:688円



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