思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2019/1/31『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第129回 小樽煽ったる(意味不明):小樽ゆき物語「青の運河」

 門松はメイドと旅してしっぽりっつかめでたくもありめでたくもなし

 正月休みらしい休みは取れない介護系の仕事だが、そういう時の勤務に身が入らないのは世界の法則である。
 念のため、直接介護の職種じゃないので、自分にしわ寄せが来るだけだから、人命を危険に曝しているとかではない(管理業務以外)。最近はすぐ炎上するらしいから気をつけないと――コメント機能一つない、二十世紀レベルのサイトなのに?

 正月営業でバスもすぐに終了になるし、さっさと定時上がりをしようと考えた。
 このまま帰るのもつまらないし、少し寄り道していくか。
 と、軽く調べたところ、小樽運河が青くなっているらしい。
 中国なら青ペンキ事案だが、ここは日本なので、多分ライトアップだ。
 果たしてわざわざ見に行く程のものかどうかは微妙だが、見た事はないものだし、せっかくだからオレは青い方を選ぶぜ!

 業務終わって。
 さて、職場からだとバスで新琴似、それからJRに乗り、桑園乗り換えが通常のルートだが、もう一本、手稲に直接バスで行くルートがある。
 あんまり使わないルートを使うというのはそれなりにワクワク感があるし、距離的には無駄が省けているし、これを試してみる事にしよう。
 土地勘のない人の為に言っておくと、札幌駅から小樽駅は、JRの函館本線が一本で繋いでいる。
 で、札幌駅から西(正確には北西)に向けて、桑園、琴似、手稲、小樽、という並びになる。
 JRの路線は桑園で枝分かれして北に向かうが、これを三駅進むと新琴似駅になる。
 JR新琴似駅は、地下鉄南北線の北の終点である麻生駅の徒歩圏内なので、大体同じもの扱いされる。これは日比谷と有楽町、大阪と梅田みたいな感じ。
 札幌市は緻密な計画で碁盤の目に区画整理されているという認識かも知れないが、琴似側の区画と、札幌駅側の区画は、四十五度ぐらいずれていて、結合部分は三角の土地が出来る。それが最も顕著に表れるのが麻生で、それを無理矢理統合するための五叉路の交差点が出来ている。
 従ってうろ覚えで何となく北に向かう交通機関を使っていたと思ったら、割と東に進んでしまうというような事があり、意外にタイムロスが発生する場合がある。

 時刻を確認し、バス乗り場へ向かう。
 屯田7条12丁目……ええと、この名前の乗り場は複数あるが確かこの通りの……あれ?
 バス停の案内板に、手稲行きの路線がないな。こっちか? いやこっちでもない。ひょっとして、もう一つぐらいあるのか?
 スマホで確認してみるとどうやらそんな気配。東に向かう車線側のバス停が、正解だと?
 時既に遅し。
 ぐぬぬ。
 逃したバスを嘆いても仕方がない。
 別の路線で麻生へ向かう。
 じゃあ、麻生駅の手前で新琴似駅に行って、と。
 正月シフト関係ないJRは優秀だ。これで、雪で遅れず、ホームが寒くなければ完璧なんだが(無茶言うな)。
 今日は……大丈夫だな、時間通りだ。
 やって来た列車の乗り込む。
 電化されてないのが北海道クオリティ。
 車両に乗れば何一つ寒くないのも北海道クオリティ。ストーブはない。
 ガタゴト揺られて桑園乗り換え。札幌まで行って乗り換えるとキセル扱いになるんだっけっか。
 琴似駅で快速に乗り換えて手稲を通り小樽へ到着ー。

 三が日中の夜のターミナル駅とか人がいそうにないが割といる。
 この人達は何をしに来ているんだろう。
 札幌観光を小樽拠点でする人とかがいるのだろうか。冬の小樽だけではあんまり間が持たないだろうし。余市方面の観光という線はあるか。でも正月だと地方は大概休みだろうしな。
 小樽駅の正面の改札前のロビーに、雪だるまモチーフの作品がいくつか飾られていた。
 冬場は何かしらそういうのやるなぁ。
 さて、運河へ向かおう。
 運河への行き方は、小樽駅の正面の道をダラダラと下るだけ。実はシャキシャキ下っても辿り着ける。更にツカツカ下っても行ける。三通りのルートが選べる、お得な道なのだ(唐突なひつまぶし批判。嫌いな訳じゃない)。
 雪はまあまあ路面を覆っているけど、今年はどうも雪が少ないな。
 観光客っぽい人達がぼつぼつ歩いている。
 でもカラオケ屋や居酒屋以外は大概閉まってるから、明るさは微妙だよな。
 緩い坂を下りきって、到着しました、車道の向こうに小樽運河!
 運河!
 運河!
 うがんけん!
 んー。
 青色発光ダイオード? が、運河沿いに少し見えるザマス。
 こんなもんでガスか?

 やや拍子抜けした感じで車道を渡って、運河にかかる橋を渡りかけたところで。
 青い光が運河沿いに星空っぽく灯されていた。
 なるほど、運河の内側がメインで明かりが据えてあるのか。
 小樽ってそういうとこあるよな。インスタ映えつーか、そういう一つの角度だけきっちり。綺麗に見える角度が分かってる女優とかそういう風なものとも言える。
 なるほどそれなりに綺麗だ。
 期待はさほど大きくなかったが、丁度それでがっかりしない程度。
 よし、来た、見た、なんか食べて帰るか。
 商店街は軒並み終了、居酒屋もなくはないが、独りで酒を飲む事もほぼなくなったので選択肢に上がらない。バーガーキングは早仕舞いだし。
 どうしたものかと思いつつ、JR小樽駅まで戻ったところが、バスの出発時刻直前だった。
 乗るか。
 乗り場に行ったが、バスはなし。
 ん?
 あ、こっちも正月シフトでこの時間はもう終了してるのか。
 じゃあJR待ちだな。
 出た直後なので、2、30分はかかるな。
 琴似に戻ってからだと遅くなり過ぎるし、土産物屋でおにぎりぐらいは売ってたからそれ買って食べるか。コンビニは微妙に遠いし。
 おにぎりを3つばかりと、お茶を買って、そこそこ混雑している待合室で、他のグループの言い合いっぽい会話なんかを耳にしながら食べた後、帰った。
 
<出費>
交通費:1,500円(新琴似―860―小樽―640―琴似
食費:700円(おにぎり、お茶) 計:2,200円


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