思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2020/9/27『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第137回 駅弁、べんべん、べべべん:札幌駅 弁菜亭

 おうちで過ごそう、継続。
 どこかに行きたいそぞろの虫と、習慣が崩れた事によるなまけの虫が拮抗中。

 どこかの店の出前とか、テイクアウトとかもあり得るが、こう、踏ん切りが付きにくい。
 JRで出かけられたら何かしら出来るのに、という辺りの思考からの流れで、緩めの鉄道旅漫画『ぱらのま』(作:kashmir)で駅弁回があった事を思い出した。

 kashmirと言えば『百合星人ナオコさん』だが、廃墟好きのヒロインが出る辺りから、旅好き、線路好きは垣間見えていて、『てるみな』を見た時には何の違和感もなかったが、ブラックな展開を内包する意味も含めたメルヘン風味の為、あんまり好みではなかった。
 『ぱらのま』の方は、同じ鉄道モチーフだが、メルヘン・ファンタジー要素はほとんどなく、謎ニートでブラコンでたまにイケメンな乗り鉄のヒロインが、プランありだったり成り行きだったりで鉄道旅をする、丁度良い温度の日常もの。最初は主人公はぼさぼさが髪だったが、話が進むに連れてパーマでウェーブがかかった系の髪型に落ち着いている辺り、この人は気を抜くと美女美少女に収斂してしまうんだなぁと思う。
 尚、『てるみな』『ぱらのま』は、混同しやすいタイトルである。メルヒェン寄りだと『ぱらのま』の方が適切な気がするが、そこは頭から外して、ダーク感をメインと考えると『てるみな』に辿り着きやすい。今後の展開に大きな影響を与える会話をしている時などには注意が必要。もちろん、セーブが適切に行われていたら復旧も出来るので、アガスティアの苗が売られていたら即購入しておこう!

 kashmirの魅力は、メタっぽい発言の多い血圧の低そうな美少女キャラと、メタっぽい発言の多いアホの子要素のある美少女キャラと、ガチ百合寄りで切れ長目美人でポニテ美少女キャラらが百合ん百合んしたり、ナガノっぽいメガネの兄がおいしいポジだったりする辺りだが、一方ダーク寄りのメルヒェンも作風に含まれる。食い合わない要素だが、後者を終盤に混ぜ込む場合がある。従って、完結させずにダラダラ長期連載して欲しいタイプである。
 固定読者が多そうなのに、きららファンタジアに参戦作が一本もないというのはどういう事だろう。それともそろそろ出る予定になってたりするのだろうか。

 『てるみな』の駅弁回は、フェアで買った駅弁をせっかくなら車内で食べようと、特急に適当に乗って結局遠出してしまうという本末転倒展開であったが、  こちらは逆張り。駅弁を駅で駅で買って家で食べる事にしよう。
 折角日本随一の観光都市にいるのだから、その恩恵に与らねば勿体ない。
 『てるみな』内の知識で、各地の物産展などで販売される駅弁は、現物を輸送するものと、会場で作成するものがある等、品質差が想像される。その意味でも、その駅で買う駅弁には意味があるような気がする。誤差だとしても。

 JR琴似駅から、JR札幌駅へ。
 乗車時間5分で到着ー。
 さて、買うべし、駅弁買うべし(野獣死すべしのアクセントで)。
 札幌駅の構内にあった筈だけど……あ、7月から休業中だ。
 勝手知ったる札幌駅、駅弁屋はこれ一つじゃない。
 西側改札の左に隣接する土産物屋があって、ここでも買える。そしてその隣にも弁当屋のスタンドが……あったあった。

 ここですぐ買って折り返すタイムアタックというのも一つの手だが、まあ、長居しない程度にヨドバシカメラでも覗こう。
 先日ごちうさアニメでジグソーパズル回を見かけ、自分がジグソーパズルをまともに買ったり作ったりした事がないのを思い出し、一つ買ってみようと思っていたのだ。
 ヨドバシはホビーのフロアがあり、ゲーム類の他に、プラモデルや児童向け玩具類など幅広く扱っていた。書籍以外は多分完璧だ。
 ああ、これだ。
 ジブリに、ワーナーに、ディズニー……コレジャナイ、ああ、裏の棚か。
 それなりに好きなものじゃないと作る気にならないし……芸術作品系もさほどのものはない。アニメ系の何かとかでも良さそうだけど、未来少年ではないコナンに趣味はないし、プリキュアとかガチガチの女児向けでもないし、さほどにラインナップはない……あ。
 ピーナッツあった。チャールズ・M・シュルツ、またはスヌーピー。
 これなら作品として好きだし、絵柄もシンプルで好み。世界的な漫画だから品物も多い。
 ピース数による難易度差がよく分からないが、とりあえず、サイズ表示はされているのでそれを目安にしよう。500ピースの『ピーナッツ キャラクターズ』という2000円のヴァージョンを買ってみる事にした。キャラクタのバストアップの原作絵が卒業アルバム風に並んでいるもので、一枚絵としての楽しさはないが、きちんと漫画絵が使われている。ピーナッツはシュルツの線があってのものなので、絶対こっちの方が楽しいと思う。

 買い物を済ませてから折り返し、弁当屋再来。
 何を買うかは大体決めていた。
 札幌駅の定番の石狩鮭めしを選択。カニの食べ比べとか、海鮮ちらしとかあるが、この石狩鮭めしが人気かつ大正から続いている弁当らしい。
、経験はしておくべき。
 1150円也。
 駅弁なら普通の値段……ではないな、高い。いくらとか使ってるからかな。

 手が片方塞がってる状態で長々と歩くのは億劫だったので、帰りは地下鉄を利用した。
 家に戻り、さて。

 食べよう。

 弁当箱にボール紙ケースがかぶっている。ケースが外れないように両側の角が折り返されてロックされている。これはどうやって外せば……ああ、逆に折り返せばただの筒になった(凹をただの四角にする感じ)。
 弁当箱を引き抜くと。
 おしぼりと箸をずるりとはみ出させながら、透明な蓋のかぶせられた弁当が出て来た。
 鮭、イクラ、錦糸玉子で、目に鮮やか。サンプルと寸分狂いがない。
 おかずはかなり控えめ、緑は少なし。
 どれ一口。
 ふむふむ、鮭のほぐし身とイクラだな。たっぷりとかかっている。ごはんは白いご飯ではなく、出汁で炊いたもののようだが、細かい味は分からない。
 漬け物は奈良漬けだろうか。
 おかずは鮭の中骨部分を使った昆布巻き一切れ、かまぼこ一切れ、山フキの煮たのが3、4個。
 うん、うん、うん。
 全般的にしょっぱい。
 ふむ、ごちそうさま。
 大体想定した味。
 ……ハッ!?
 これ海苔を足せば良かったんじゃ。
 鮭と海苔は造物主段階で整合を取らせたと思われる、完璧な相性があるからな。

 値段ほどにうまいかどうかと言えば、それほどでもないが、地産地消、材料の素性がしっかりしていて、駅弁という狭い部分で常温で取り扱えるもので、独自デザインで、という風に条件を重ねていくと値段相応になるであろうか。

 思い返せば、駅弁を車内で口にした事があるのは、両親の実家に帰る時の新幹線内、具体的には幼稚園〜中学生までの夏休み時期、隔年のスパンだ。神奈川住まいであったから、家族で横浜や東京にお出かけはしばしばあったが、旅行まではなかった。泊まりがけは、親戚の家ぐらいだが、これも横浜市だったので移動は自家用車。つまり旅行中の食事で「車中で駅弁」を選択する事は、数えるほどしかなかったのではなかろうか。
 これつまり、三十年前の話か。
 あの時、ほとんどの場合、おにぎり弁当があればそれを食べていた。印象に残っているのは、浜松のうなぎ弁当で、これは旨かった。昨今の輸入ウナギ蒲焼きは、皮が分厚くグニャグニャしていて、少し過剰なぐらいにパリッと焼き直さないと気持ちが悪いが、魚焼きグリルがないのでやれていない。スーパーの寿司類に入っている時、そこらの処理が全然無頓着なものがあるが、あれは残念な気分になる。

 今後旅行が再開された折には、遠方より来たる友に一つや二つお勧め出来る駅弁を知っているのも悪くない。この先、定番どころぐらいはチェックしておこうか。海鮮ちらしと、定番幕の内
 気が向けば。

 ああそうだ、ジグソーパズルは午後一杯から夜までかかって完成させた。38cm/53cmでテーブルをはみだしかけたので、段ボール箱を畳んだのの上にクリアファイルを4枚並べて作った。
 ピーナッツはツルコミック版で2、30冊ぐらい持っていたので、キャラクタの名前がそこそこ分かるから組み立てるのが楽しい。あのコミックスは、キャラ紹介のページでその巻に出演していないキャラまで載っていたから、余計に覚えているのだろう。
 サリーだけ2つ載っていたようだが、まあサリーだからな。
 子供でも作れるような配慮なのか、目安になる色や印がとても多く、大きく詰まる事はなかった。慣れた人はもっとずっと早いのだろうけれど。
 糊が付属していたが、一回で固めるのはちょっと勿体ないから、崩して箱に戻した。また作るより、施設にあげる可能性の方が高いかも。
 
<出費>
食費医 1,150円 石狩鮭めし
交通費 500円(JR琴似―250―JR札幌 さっぽろ―250―琴似) 計   1,650円

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