思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2022/1/31『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第153回 「う!」「ドーーーン!!」:土鍋購入

 年末年始、海外はともかく国内はこのまま収束するかと思われた新型コロナだが、年開けてから何だか急激に感染者が増えてしまった。
 今月、どこかに行こうというタイミングを完全に逸したので、今月を遡って初めてな事を見つけた。

 今年の正月は、お節料理を作った訳でもないが、簡単にそれらの食材の見切り品を買って皿にまとめるぐらいの事はした。
 その中で、紅白かまぼこ、ナルト、伊達巻きのセットを買った。
 実家の母はお節料理を作るが、年によって作らないものや買って済ませるものなど、登板選手の新陳代謝がある。伊達巻きは、かなり幼い頃にベンチからも消えた選手であった。甘い系は酒の肴にもおかずにもしにくい味覚習慣の一家なのだ。

 伊達巻きから離れて30余年、漫画のおうちでごはんを読んでいる時に、温めた伊達巻きというものが出ていた。
 また、ごほうびごはんを読んでいる時には、鍋焼きうどんに入れるという使い方が出た。

 この鍋焼きうどんに伊達巻きというのを少し試してみたくなり、敢えていつもは買わない伊達巻き入りのかまぼこセットをチョイスしたのである。
 尚、このパックは元値で1000円を切るようなものが、更に半額になったもの。年末のぼったくり価格を考えると、日頃売られている練り物と同じクオリティと考えるべきであろう。

 鍋焼きうどんである。
 自分は多少の料理はするので、調理道具は1口コンロの部屋に住む者にしては持っている方だと思うが、使う必要のないものは持っていない(なんか普通の事を言ってる)。
 ざっくり言って熱を使う調理器具で持っているのは、圧力釜、大中小の鍋、大小のフライパン(鉄、テフロン)、玉子焼き器(テフロン)、焼き網(使ってない)、やかん、コンベクションオーブン(トースター)、電子レンジ、炊飯ジャー、辺り。
 そして持っていないものの筆頭が、土鍋である。
 鍋物を作る時は金属鍋を使う。何しろ、重たくて大きくて収納に困る。水気が抜けにくいのも実際に使った後の事を考えると面倒だ。

 だが、独り用鍋なら、ちょっとオシャレな食器感覚で持っていても良いような気がする。
 独り鍋は百均で売っているぐらいのしろものだ。
 気軽に買っても良かろう。
 という事で、元ダイエーのイオンに行く。
 4階にキャンドゥがあるが、正直百均の土鍋は遠慮したい。風評被害かも知れないが、重金属が湧出するのなんのという話も聞いた気がするし、そうでなくても百均商品をコンロの火で炙るのはかなりリスキーな気がする。百均商品は、見た目そのままが使用状況である、物を置く棚や、温度や湿度に大きな変化のない器やカゴなどが安心して使える限度だろう。

 そんな訳で、イオンの台所用品売り場を覗いてみた。
 土鍋土鍋……あった。
 3、4種類のサイズがある。
 この中で一番小さいヤツ。
 うん。これぐらいだと小ぶりで可愛い。
 うどん一人前作るにも良さそうだ。
 無地の白いのと実家にあるのと同じ花三島というデザイン。
 値段が倍ぐらい違うが、花三島でも1200円ぐらいなので、ここはひとつ良い方を買おう。
 土鍋の何が嫌って、水漏れや割れを除けば焦げ付く可能性だ。
 無事に購入して、今日のところはここまで。
 食料品でも見て帰ろうと思ったところ、食料品売り場にはトップバリュの最小サイズの土鍋が400円で売られていた。
 あー、ここまでちっさいのあるのか。でもここまで小さいと、うどんひと玉が入るかは疑問だし、まあ今買ったのぐらいで良いか。

 家に帰ってから、土鍋の使用準備をする。
 確かそういうのが必要な筈、と、ネット検索したらやっぱり出てた。
 米のとぎ汁かなんかだと思ってたが、小麦粉でも良いらしい。
 要は糊状のものを土の隙間に流し込むと考えれば良いのだろう。
 薄力粉と強力粉少し迷ったが、結局強力粉にした。大きいスプーンで3杯ぐらい。
 これで少し煮る。
 煮る。
 あ、吹きこぼれた。
 火を弱めて、よし、こんなもん。
 自然に冷めるのを待ってから、洗い落とす。
 あー、結構糊状でべったりくっついている。
 強力粉を使ったからか、鍋の大きさと使用量が釣り合わなかったからか、こういうものなのか。
 ややゲル状っぽい小麦粉糊を流しに捨てる。この程度の粘度なら、いずれ流れ去るだろう。もしも通りが悪くなったら、その時考えよう。
 きっちり乾いてから使えという事なので、水を切って乾かす。

 翌日。
 鍋焼きうどんを制作開始する。
 まずはご機嫌なヒーロー、
 テーブルマークの麺棒一番、冷凍うどんだ!
 ……1人鍋で鍋焼きうどんをしようってのに、片手鍋を更に1つ使ってうどん下ゆでしてからって、なんか違わないですか。
 ゆでうどん玉は、腰も何にも無くて基本嫌いなんだし、冷凍にしかならんでしょう(逆ギレ)!

 さて。
 冷凍うどんに付属のつゆと、雑煮の残りの汁を、土鍋で温める。一度沸いたら火を消してもすぐには収まらない。土鍋、土鍋。
 冷凍うどんは、具がありそうなパッケージ写真だったが、つゆしか付いてなかった。ネギでも付いてたらと思ったんだけどな。
 さて、うどんはこのままだとつっかえて入らないので、軽く電子レンジで解凍してから入れる。
 更に、なるとスライス、伊達巻きの輪切り、卵を落として、餅は焼くと時間がかかるので、電子レンジで膨らませてから、どん。
 煮込む程ではなく、温まればOK。

 よし、出来た。
 では、蓋をして鍋敷きごとテーブルに。
 蓋を取る、と。
 卵は思ったより固まらなかったが、麺のコンディションの方が重要である。
 では、鍋からそのままいただきます。
 直接口を付けられないので、レンゲなど使いつつ。
 つゆが多少混ざっても雑煮と大体同じ方向性の味わい。雑煮は昆布とかつおと干し椎茸と鶏肉、するめで濃く出汁をとっているので、ちゃんとおいしい。白菜もいくらか入っている。
 うまし。
 卵などをも絡めつつ。
 さて、本題のつゆを吸った伊達巻きは、と。
 まずくはないが大してうまくもない。伊達巻きのクオリティの問題か、自分の料理の腕前の問題か、好みの問題かよくは分からない。伊達巻きを持て余した時の解決法としては悪くないかも。
 あの冷凍うどん玉1つで他の具があまり入らないぐらいの量になったから、最小サイズはやっぱり小さすぎたろうな。
 さて、食べ終わった。ごちそうさま。

 翌日、今度は七草がゆでも、などと思ってコンロを見ると。
 なんだかコンロの表面が剥がれてめくれ上がっている。
 ……かと思ったら、吹きこぼれた小麦粉水が、シート上に固まっているんだ、これ。
 ここまで自己主張するとは、土鍋恐るべし(土鍋のせいではない)。

<出費>
土鍋:1200円 うどん:300円 伊達巻・なると巻き:50(500のうち)円 雑煮:200円(てきとう) 計:1750円


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