思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2022/10/30『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第162回 日帰り出来るがあえてしない方向:登別石水亭

 登別は北海道でも太平洋沿いの町で、温泉街が主な観光スポットである。
 札幌からJRで行く場合、苫小牧を回る必要があるため、それなりの時間がかかってしまい、直通バスと大きく時間は変わらない。
 いずれも2時間ほどで行く事が出来る、日帰り圏内の観光地と言える。
 のだが、この度、友人と2泊3日の旅行で行く事になった。
 大体、「一緒に飲もうぜ」の延長と言えば良い。

 当日。
 13時30分JR札幌駅集合となった。
 ホテルの送迎バスの待ち合わせがここなのだ。
 以前は「鐘の広場」という待合スペースがあったのだが、現在は工事中で定まった場所がない。
 何の工事かと言えば、新幹線の駅を作る工事だ。
 先の事だと思っていたが、2030年だからそこまで先ではないのか。少なくとも、工事が始まる程度には近い訳だ。

 時間になり、受付を済ませてからターミナルへ。
 今回は友人が予約をしたので、こちらは乗っかるだけ。計画はひとり旅の楽しさの8割ぐらいを占めるが、複数人の旅行だと計画の面白味はかなり減るので、手配をしてくれる人には感謝するばかりだ。
 いわゆる普通の観光バスタイプの車両に乗り込む。
 結構な距離をわざわざ送迎するのも凄いなぁと思う。
 実家にいた時、このようなサービスを利用した覚えがない。大都市ならではなのか、時代なのか。
 調べてみると、ブログ記事で2018年のものに、「10年ほど前から増加している」とあり、団体から個人客に切り替わり、車を運転しない女性グループをターゲットにしているという事のようだ。
 その頃はグループで旅行する事はまずなかったので、利用イメージが薄いわけだ。
 無料送迎バスとは言うが、どう考えても宿代に織り込み済みだから得という事もないのだろう。

 バスは市街を抜け、山の中を縦断する。
 紅葉はもう少し先だ。
 パーキングエリアでトイレ休憩を1回とって高速を降りる。
 2時間足らずで登別石水亭に到着した。
 棟が3つで7階、8階、4階という巨大なリゾートホテルだ。

 真ん中の棟から入ると、広いロビーで別館と接続されている。
 ロビーの窓の付き方がビジネスホテルの風景と全く違う、観光ホテルの作り方なんだろうな。
 エレベーターで上がって部屋へ。
 鍵は古いタイプのでかいキーホルダーがついたヤツが2本。
 中に入ると、手前にベッドが2つ、奥に和室の和洋室タイプ。
 3人なんだが、布団と混ざるんだな。

 自分としては温泉街の散策がメインぐらいに思い提案したが、友人達はあまり歩く事に興味がないようなので引っ込めた。
 人がいると協調するので、基本人とは行動したくないんだよな。かなり親しいとまた違うんだけど。
 とりあえず風呂へ。
 大浴場は2つあり、露天風呂があるタイプとないタイプに分かれる。男女の入れ替えの話はされなかったので宿泊中は固定だったようだ。
 まずは露天風呂のない方。
 広々とした湯船と洗い場だな。
 でも、何か捻ったものがある訳でもない。
 お湯で勝負をしているのは分かるが、スーパー銭湯慣れしてると退屈になる。

 風呂の後は食事。
 バイキングなのだが、食堂への入場時間が15分幅で設定されていた。コロナ対策というところか。
 バイキングは握り寿司(ただし3種類)からステーキ、アイヌ料理、その他。デザート類にはソフトクリームもあり、なかなか種類豊富だ。例によって種類を食べる事を目的に少しづつ色々食べた。
 ビールを頼んだが、翌日の観光に差し障りがあるのも嫌なので、結局1杯だけで済ませた。

 部屋に戻ってから、湯上がりの延長だった事もあり、その日は寝た。

 翌日、朝イチで今度は露天のある風呂に入る。
 見晴らしはなかなか良い。
 朝風呂は旅の宿感が出るな。
 部屋に一度戻ってから朝食バイキングへ。
 旅館の朝食風の魚や卵の他に、明太子にいくらを混ぜたものがあり、多めに取った。
 後、その場で盛り付けてくれる場所で、サーモンアボカド丼があったのでこれも食べた。
 朝食の方が質が良い気がする。

 食事を終えて、観光に出る。
 バスは9時発、ホテルの前から出ている。
 これを逃すと結構なロスになるので、ここらが丁度良い頃合いだ。
 バスは市街へ降りていく。
 ここから先は、行った事がある場所ばかりだ。

 登別駅で降りて、水族館のマリンパークニクスへ歩く。
 旅行プランとセットになっているので、ここで入場料の支払いはない。
 やっぱりここは、最初のエスカレーターが一番の見所って気がする。ちょっと怖いし、スマホ落としそうになるけど。水槽を見下ろして一番絵になるのはやっぱりエイだなぁ。
 コロナも一段落、タッチプールも復活していた。
 その後、ショーをまわる。
 イルカ、オットセイ、アザラシ、ペンギンの行進、となかなかの見応えがあった。
 昼食のタイミングでレストランに入るか話したが、朝から時間が経っていないとして、軽食のスタンドで甘いものだけ食べた。
 自分が頼んだのはアップルパイ。温かいのは良いが、ぐずぐず崩れてしまった。温め直しなのだろう。

 一通り見終えて、伊達時代村へ。
 バスだと本数が少なく時間が空くので、タクシー移動。
 到着してチケットを買う。
 2900円もしたっけ。美術館感覚だと少し安くなるんだな。
 入り口では子供ボーカルのにゃんまげの歌が流れ続けていて、実に胡散臭い。
 時代劇って結局漫画チックだよな。
 中の江戸っぽい風景は、前に来た時とさほど変わらない。
 客が少ないのも大体同じ。いや、前よりもなお少ないか。
 ショーを狙って動こうと、まずは花魁ショーを見る。
 観客から選ばれた「旦那」をステージに上げて、花魁遊びを行う様を見るものだが、今回は外国人の人だった。
 司会の「太鼓持ち」役の人がかなり上手く回していた。
 その後、うっかりにゃんまげのシアターを見たせいで、順番が狂い、忍者ショーは見損ねた。あれが狭い空間のアクロバティックで迫力があったのだが。

 ホテルに帰り、風呂に入ってから夕食へ。
 昨日と内容はほぼ変わらない。
 天ぷらは揚げたてがすぐに食べられたか、ぐらい。全部とは言わないけど、間違い探し程度の差しかないよな。
 こういうのは、連泊者向けに曜日替わりにするもんじゃないのかな。
 今日もビールは一杯。
 明日のバスで酔いが残っても困るし。
 まあ考えてみると、旅行中に深酒する意味ないし、そもそも旅行でなくても飲まなくなったな。若い頃よりも断然残るしな。

 翌朝、また風呂に入ってから、朝食バイキング。
 やっぱり質が高いなぁと思いつつ食べ終え、土産物屋を覗いて、貰っていた買い物チケット分きっかり土産物を買って引き上げた。
 精算を済ませると、程なくバスの発車時刻で、帰りの便の出発となった。
 送迎バスって、お得な感じはするけど、滞在時間全然取れないから、実は損な部分も多いな、などと思いつつ、2時間ほどで札幌駅に到着し、解散となった。

 改めて感じるが、旅行を楽しみたい時はひとり旅だな。
 この宿を、ひとり旅の途中で使うとしたら、随分面白く過ごせる気はする。
 友達と遊ぶというのと、全く別のものなんだよな。

<出費>
交通費:260円(琴似―260―さっぽろ)
宿泊料:30,000円(登別石水亭2泊3日 ※マリンパーク入場料込み)
精算 :3,000円(ビール、入湯税など)
入場料:2,900円(登別伊達時代村)
交通費:2,000円(登別市内、バス、タクシー、概算)
交通費:260円(さっぽろ―260―琴似)
計:38,420円


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