思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2023/3/30『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第167回 いのちさずけよー:アニメイト 札幌店

 20世紀末期。
 雪の街を、一人の受験生が歩いていた。
 ほとんどの店が閉まる21時前、ようやく商店街のアーケードに辿り着いた。
 地下へ至る通路から漏れる光。
 それこそが。
 アニメイトであった。

 ような気がする。
 受験で札幌に来た時、雑誌の発売日か何かで、ホテル近辺に売っている店がなく、結局狸小路のアニメイトまで歩いたのだ。
 ひょっとしたら、受験ではなくその後の部屋探しだったかも知れない。

 大学入学後は、主に単行本用の透明カバー目当てで、本屋代わりに利用していた。
 こいつがあると、ブックカバーを付けたままでもストレス無く読めるが、ブックカバーの端を栞代わりに挟み込ませる事が出来ない上、アニメイトロゴがあるので非ヲタを装えないという諸刃の剣である。
 あのカバーまだあるかと思って傍らの本棚の「完全復刻版デビルマン」を見たら、ばっちりアニメイトブックカバーだった。あんまり頻繁に読まない本って事もあるが、30年近く経った今でも紙のカバーはピカピカである。
 凄いな、そんなに長持ちするのか。
 プラスチックが環境問題になる訳だ。

 20年後、再び札幌に来てみると、アニメイトはなくなっていた。
 代わりに、狸小路の近くにとらのあながあったので、ここが行き付けになった。
 アニメグッズよりも漫画や雑誌を買うのが主だったので、むしろとらのあなの方が都合は良かった。
 そして、2021年にとらのあなは閉店した。
 後はメロンブックスを見る日々だが、電子書籍を利用する事も増え、行き付けというには疎遠になっていった。

 そして、現在。
 今月も当企画の行き先を探していた。
 諸々の値上げの事もあるし、あまり遠出をする気分でもなく、地図を見ていたところ。
 札幌に「アニメイト」の文字が。
 あれ?
 あったの?
 場所を確認すると、メロンブックスに隣接したビルだった。
 あれ?

 調べてみると二度の移転を経てこの場所に店舗を構えていたのだそうだ。
 2階なので、あまり意識していなかった。
 じゃあ、今月はそれで。

 受診ついでに札幌駅近辺に行き、その帰りの足で立ち寄る。
 途中、スルガ銀行ATMで記帳もする。
 このスルガの口座、デビットカード狙いでずっと昔に作ったもので、クレカを持つようになった今は、使う事もないんだけどな。公共料金系の支払いも、ポイント還元目当てで支払い全部ヨドバシのカードに移したし。
 でも何となく分けておくのも意味があるような。集めすぎるとペイオフとか(そこまでよく分かっていない)? まあ、投信と株に分散してて、ペイオフ枠超えるような額、1口座には入ってないけど。

 さてアニメイトだ。
 勝手知ったる元とらのあな。その間近にメロンブックス、の隣り。
 ああ、なるほど、アニメイトの看板だ。
 そこはかとなく見覚えはある。ヲタ系ショップの雑居ビルという感じなので、何となく特化型店舗のイメージがあって、目が滑ってたという感じだな。
 では、入ってみよう。
 ベタベタ告知ポスターの貼られた階段を上がる。アニメショップ系らしい感じ。
 上がるとすぐに入り口で、右にガチャガチャが並ぶ。
 ガチャガチャ、ガチャポン、ガシャポン、商標だかなんだかでごちゃごちゃしててどう呼ぶべきなのか良く分からん。ウィキペディアでは「カプセルトイ」と出て来たが、それだとあのカプセルに入ったもの1個が置いてあるイメージになるな。カプセルトイ筐体辺りなんだろうけど、微妙にしっくり来ないな。まあ昭和世代のコスモスのアレと同じ物かというと、スマホとザウルスぐらい違うから、違和感は出て当たり前か。

 店内に入る。
 右がコミックスやラノベ、左がグッズ。
 基本、電子書籍になったので、紙の本もあまり買わんわな。そういう目では、そこまで惹かれる感じでもないよな。グッズの方は、そこまで詳しいものもないか。あ、ウマ娘系はある。そりゃああるか。
 グッズの種類は、サポカ画像使ったクリアファイルか。オリジナルじゃないのか、とは思うが、逆に完全オリジナルでも雰囲気が変わってしまうか。
 ほうほう、大きいと印象が違うな。スイーピーのSSR、フジがいたんか。サポカサイズではちっとも気付かなかった。少し欲しくなったが、買ってもキリがないので買わず。ゲコゲコ。
 しかし、店内混雑してるな。今日、平日の筈なんだけど……ああ、春休みか。
 道理で若者が多い。
 で、やっぱり、というか分かってはいるけれど、女性比率が異様に高いんだよな。
 ヲタクというと、宮崎勤のイメージのせいで男性の中年イメージが付けられたけれど、そもそもヲタク文化的なものは女性の方に土壌があるからな。キャプテン翼とかシュラトとか、ああいう辺りの話。これを辿れば平安時代の紫式部や清少納言に行き着くから、ヲタク女子の系譜の方が由緒正しい。
 当時の「真面目な文章」は漢文だった訳で、今に合わせると絵文字とかギャル文字で書かれた、ケータイ小説やなろう小説みたいなものだろう。
 そうすると、土佐日記はおじさん構文で決まりだな。当時のヲタク女子は、「本当のギャルはこんな事言わないし、首にチョーカーなんか付けないんですけど、マジウケル、チョーMK5、インコム搭載」みたいに苦笑いで読んでいた事だろう。

 しかし、スマホは学生にも普及しているだろうから、電子書籍への流れは変わらないだろうけれど、グッズ類はやっぱり需要があるんだな。小物が多いグッズ類は、「手に取ると欲しくなる」力があるので、やっぱり店舗販売に向く。
 この先は、本や映像メディアは実店舗で扱わず、ひたすらグッズが並ぶ事になるのだろうか。だが、そうなった時、細分化する好みに合わせ、リスクを背負って仕入れるのは割に合わない。商品単位、数量単位のグッズ版権を小分けに売るなどして、半公式化した同人グッズを置く、フリマボックスのような場なら、末永く商売していけそうな気もするが、さてさて。

 その後、業務スーパーに寄って、切り干し大根とか買って帰った。マヨネーズが175円なので買ってみたが、どうなんだろ。しかしイオンの値上げが深刻だな。玉子って、100円で売る事あったよな? 1、2年前には。焼売を値札に隠して1個減らすという、えげつない行為も、いともたやすく行われるようになったし。
 まあ結局、グラムで材料買って自分で作れという話になるのだが。

<出費>
交通費:210円(琴似―大通):JR北海道バス
交通費:250円(大通―琴似):札幌市営地下鉄
計:460円


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