思い立ったが随筆


 日々思う由無事を書き連ねています。



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2023/11/30『思えば遠くへ来た……のかなぁ』第175回 天翔龍閃のモデル(多分):天橋立

 友人達と京都旅行に行く事になった。
 独り身の上、一人旅派なので、誰かと同じ部屋で泊まるのはストレスにしかならないため、1日前乗りする事にした。
 前乗りの1日で、天橋立に行けるかなぁと思い、プランを立てる。
 新日本海フェリーで舞鶴から天橋立、というルートを前に考えた事があったのだが、いかんせん、輸送業向けの便なので使いにくく、またピーチの安さに抗えず、飛行機利用となった。
 関西空港行きの便を最安値に合わせると、大阪到着が23時ぐらいになりそうだが、まあ翌日はほとんど列車移動なので、良しとしよう。
 などと思っていたら、ピーチから便の時間が変わるという連絡が入った。
 中止や変更がノーリスクで出来るという事だったので、行きの便を早めた。本来値段の高い昼過ぎの便にできたのはラッキー。これで、翌日に疲れを持ち越さない移動が出来そうだ。
 その後、2回ぐらい変更の知らせが来ていた。少々ごたついているようだ。

 当日。
 11時40分発に合わせて、9時ぐらいに出発した。
 地下鉄の新さっぽろからJR新札幌駅乗り換え、快速エアポートで後は1本。
 到着。
 勝手知ったる新千歳空港、雪ミクなど見つつ、駅ローソンで早めの昼食としておにぎりを買い、保安検査場をくぐる。
 出発ロビーは、乗客がごった返している。
 新型コロナピークの頃とは比べものにならない混雑具合だ。これが、本来の状態だったかな。ちょっとした感慨無量(矛盾)。
 少し離れた場所のカウンター席でおにぎりを食べ、スマホなどいじり、時間を潰す。この席はテーブルが使えて充電もしやすく、他の人が視界に入らないので時間つぶしに丁度良い。
 後30分ぐらいのところで、出発ロビーに向かう。20分前には来い、という決まり事なので、時間がありそうでなかった。
 この部分がなければ、飛行機の移動時間は圧倒的に短いんだけどもな。

 微妙に遅れ、案内時間となった。
 通路を進んだ先は、連絡バスだ。
 通常駐機している場所ではなく、ずっと奥の区画に飛行機が停まっている。ここから乗るのは初めてだな。
 複数回の時間変更の影響が出ているのだろうか。
 飛行機の前でもう少し待たされてから、タラップの階段を上がって乗り込む。
 結局、予定より30分程度遅れてから、飛行機は動き始めた。

 ひとっ飛びして関西空港に到着した。
 行く時も帰る時も、明るい時間に着くと得した気分になる。時間ギリギリだとこう、翌日のリソースも使った気分になるものだ。
 JRに乗り込み、天王寺駅へ。
 宿は大阪駅近くなのに、何故降りるかといえば、あべのハルカスの展望台を見たかったのだ。
 タワーは押さえておくというのは、いつ頃からかやっているが、あべのハルカスがその手のものだという認識がなかった。ナントカタワーって名前にしてくれないと、タワーマニアが来ないぞ。その意味では、タワーレコードは羊頭狗肉と言える。
 天王寺駅に到着。
 あべのハルカスは……ああ、あれか。高いビルだな。ランドマークタワーを思い出す。
 受付階まで上がり、1800円で展望チケットを買い、エレベーターへ。
 エレベーターには窓のようなガラス面があるが、外は見えない。外の壁に設置されたランプの光が、ハイパードライブ風に流れるのを眺めるだけである。
 ハイパードライブ特攻だけは許してはいかんと思う。あれが許されるなら、スカーレット中隊は特攻機1機でデススターを屠れた筈だ。特攻機まで作らなくても、ハイパードライブ機能搭載の無人魚雷で充分だ。
 あれを成立させるためには、何故今までこれが使われなかったか、という合理的な説明をしなければいけない。
 例えば、ハイパードライブの到着誤差は非常に大きく、ピンポイントで当てないと全くズレた位置になる、これをフォース持ちなどを結集し、大半のクルーの緻密な調整の末、多大な死者を出しながらギリギリのところで当てるとか。裏切り者が仕込んであって、誘導ビーコンなどが設置されており、本来は通常のミサイルをぶち込む予定が、ミサイルが不具合を起こした故に特攻したとか。なんかこう、あるだろう。

 60階到着。
 さて、どんなだろう。
 おおっ、見晴らしが良い。流石標高300m。土地勘が希薄なのでどれが何、と細かくは分からないが、良い景色だ。
 下の階にも行けるんだな。
 食堂メインになっている。
 吹き抜けでコタツが設置され、鍋料理やってる。発想は面白いが、ガチで寒いところにいても、鼻とかズルズルになるから味分からん事になるんじゃないかなぁ。
 一通り見たので、大阪に行こう。

 大阪駅に到着した。
 想定はしていたけれど、混雑しているし通路は入り組んでいる。
 案内表示は所々にあるが、欲しいのはよく分からない建物名ではなく、現在地の記載された地図なんだが。
 歩くうちに、どこだかのデパートに出た。
 大阪の混乱を助長してるのは、阪神と阪急が混ざってるところだよな。2文字だったら最初が一緒じゃ駄目だよ、見分け付かないよ、札幌と野幌を見習うべきだ(暴論)。
 このデパートの前、なんか警備員がいるな。
 阪神優勝記念セールなのか。
 ああ、確かにマックちゃんのサポカが出てたな(情報入手の順番がおかしい)。
 子供の頃、優勝のお祝いしてるのを見た気はする。あれから30年以上優勝してなかったのか。なんか優勝してた気がするけど。っと、ああ、日本シリーズの話か。フジ三太郎が顔を切り裂かれた原因だな。
 うろつくうちにパンのフェアをやっていたので買った。けど、高いな。基本400円って物価のせいか? 違うか。どんぐりとか、今いくらだろう。
 何だかんだするうち、スマホの地図と照らし合わせ、何とかランドマークにしていた成城石井に辿り着く。
 宿に着いたらどうせ外出する気はなくなるので、夕食になりそうな弁当など買う。
 慣れない土地での外食って、落ち着かんよな。
 満腹してからホテルまで歩くっていうのが、考えるだけで鬱陶しい。飲酒は尚のこと。
 シャワー浴びて、ご飯食べて、後はゴロゴロするというのは一連の流れだろう。
 宿は……この先。
 あ、この区画、ホスト屋とか無料案内所とかゴロゴロある、いわゆる風俗街、繁華街の類だ。
 値段が安い(平均1泊5100円)と思ったら、そういう事か。
 ここ……じゃなくて。
 迷ってウロウロしてたら、不良に絡まれそうな場所だな。
 ああ、こっちか。
 ここだな、ホテル関西。
 周囲はともかく、ここ自体は普通の小綺麗なホテルだ。

 中に入ると、ロビーの脇に自動チェックイン機が置かれていた。
 なるほど、こういうタイプか。
 じゃらんで予約した情報を打ち込むと、支払い済み情報と共に、カードキーが出て来た。
 近くで控えていた職員の人が注意書きを渡してくれ、エレベーターの場所を教えてくれる。
 カミソリや歯ブラシ、浴衣などのアメニティはフロントから持って行くスタイルか。
 このシステムは合理的だな。
 無駄がなくなるし、部屋のセッティングの手間も省ける。
 エレベーターはこっち、別館だな。
 奥の区画にコインランドリーと自販機、電子レンジが見える。一通り欲しい設備はある。
 時代を感じさせる、やや古びた小さいエレベーターに乗り4階へ。
 番号を見て、と。
 ここか。
 ICカードなので、スロットを滑らせる必要はなく、受信機付近にくっつけるだけで開く。
 設備の古ぼけた感じとアンバランスだが、使いやすくて便利だ。
 ドアについた「喫煙」の文字が昭和感あるが、こういう宿は初めて見た気がする。

 部屋の中は――。
 カードキーを挿す電源スロットとかはない。
 ベッド、ベニヤを繋いだテーブル、冷蔵庫、何か台。そして、ユニットバス。棚がくっついて、テレビ。エアコン。
 狭いな。
 そして窓をすっかり塞ぐ板戸。
 やや圧迫感もある。
 タバコの臭いが染みついてそうだ。これは承知の上ではあるが、やっぱりちょっと嫌だな。
 ふむ。
 まあ値段相応だし、問題なかろう。
 カプセルホテルよりは遥かに広いし、必要なものは揃っている。

 シャワーを浴びて、リラックスしたところで夕食にする。
 お茶はないので、白湯を沸かして、成城石井で買った弁当類を食べる。
 おにぎりとからあげセット、そして五目? おいなり。
 唐揚げは温めれば尚良いが、面倒が勝る。真っ白いおにぎりは、もちもち感があっておいしい。おいなりさんは関西風になっているかと思ったが、関東でも味わう程度には甘い揚げだな。どこでも喰えそうなものだけれど、3泊4日、先は長い。まずは休む事が重要だ。
 旅疲れに任せ、さっさと眠った。

 翌日、4時頃に目が覚め、昨日買ったパンで朝食をとる。
 意識高そうな豆が2粒ぐらいめり込んだパンと、アンパン、成城石井のアンパン。デパートのアンパンおいしい。成城石井のアンパンの方は、餡子控えめ。アイデンティティは。
 最低限の荷物にして、余裕を持って天橋立観光のため、出発する。
 カードキーは持ったまま外出出来る気軽さがある反面、なくしたら、という厄介さはあるよな。
 さて、どういう道だったか。
 来た道を戻るだけだが、あっちこっち迷っていた上に、朝は風景が変わっているので分かり難い。
 でもまあ、方向性は何となく分かってるし、そもそも大阪駅を目指せば良いので――JR駅が複数混ざるな。案内表示がどうも分かりづらい。

 何だかんだで到着。
 6時43分発の福知山行きに乗車する。
 一日券でもあればいいのにと思うが、昨今は減っている気がする。
 ICカードに集約する流れだろうか。
 支払う認識なく支払わせるには丁度良いのだろう。
 街中を抜け、すっかり山の中になった。
 日本海側に直行する事もあるが、思った以上にすぐに人家が途切れるものだ。
 8時57分に福知山到着ー。
 いやぁ、結構時間かかった。
 1時間近く待ち時間があるため、駅周辺でダラダラする。ふむ、蒸気機関車があるのか。回転台が本体かな。
 その後10時1分発の京都丹後鉄道で、宮津へ。
 そして宮津で乗り換えると、間もなく天橋立に到着。
 10時28分。
 やっぱり1日潰す事になるんだな。高速バスという選択肢もあったが、本数が今ひとつ少なかったし、鉄道の乗り心地の良さは代えがたい。

 じゃあ、天橋立に行こう。
 ――嘘だ!
 天橋立ビューランドに行くのが正解だ。
 サンリオピューロランドみたいな名前だが、天橋立がビュー出来るランドだ。
 まずはビューしてから、現地に行くという冷静で計画性に満ちた行動である。
 観光客も結構いるな。
 日曜日なので、近隣の人も多いのだろうか。
 外国人観光客も散見される。
 徒歩で10分しないぐらいの距離に、天ビ行きのリフト&ケーブルカー乗り場はあった。
 人がかなりいて賑やかだ。
 窓口でチケットを買う。
 入場料と運賃がひとまとめになったもので、850円。展望台と考えればお手頃だろう。
 さてどうやって上がるか……ケーブルカーを待つのでなければ、リフトか。
 リフト……。
 このリフトか。
 スキー場仕様の1人乗り椅子形だ。
 落ちたりしないんかね。
 調べてみると、スキー場の統計では、乗ってる最中の受傷もゼロではないが、降りるタイミングが圧倒的に多いとか。
 じゃあ安心だ。
 そうか?
 高い所は人並み程度に怖いんだけどもねぇ。
 まあ、仕方なし。
 多少のリスクは呑み込もう。

 リスクと言えば、昭和の遊具を懐かしむ連中の、「過保護過ぎる」という意見には承服しかねる。あの遊具の問題は、それ自体の危険性や子供の危機察知能力以上に、同調圧力だ。
 危機意識が稚拙なリーダー格の子供が、危険を感じてやらないタイプの子供を「臆病」と蔑んで強要する構図が起きる。
 これの延長が、マット殺人である事は言うまでもない。最低でもゆっくり傷つき、大人が気付く時間を持つべきなので、回転力で瞬時に首を折るタイプの処刑具は、禁じられて当然だ。実際、「遊んでいた」と片付けられたもののうち、強要または暴行、殺意そのもののある殺人だった例も少なからずあるんじゃないかな。

「そこに立って下さいね」
 案内されるままに丸印の中に立つ。
 後ろから来る椅子に座ると、有無を言わせぬパワーで進み始める。
 動いた。
 足が浮いてる。
 けど、比較的低い場所にネットがあり、怖さは薄いな。
 振り返ると……ああ、見える。
 バッグからスマホを出して撮影とかすると、物をぶちまける未来が何となく見えるので、やめておく。李下に冠を正さず(多分違う)。
 昇る角度は急になっていき、そしてようやく天橋立ビューランドに降り立った。

 振り返ると。
 おう。
 天橋立だ。
 天橋立とは、海にかかる砂洲で、日本三景の1つとされている。観光スポットとしても人気だ。
 それが一望出来るのがここ、天橋立ビューランドである。
 砂洲は、海に不自然に緑の橋がかかっているようで、何とも不思議な光景だ。
 それでは。
 昼食にしよう。
 若干早いが、喰える時に喰う、出せる時に出すが旅の鉄則。
 混雑し始めると、入る気もなくなるし。
 案内表示に従い、レストランに入る。
 テーブルが5つぐらい? 学校の教室よりひとまわり狭い程度。
 店員さんが説明してくれる。
「うちの店は!」
「完全セルフサービスとなっております!」
「メニューを選んだら!」
「注文して下さい!」
 叫ぶ詩人の会の人でなければ、怒っているのだろう。
 いつ怒らせたのだろう。
 生粋の浜っ子としての振る舞いが、京都の習慣を無視したようだが、京都風の嫌味をぶつけられるよりずっと信頼出来るやり取りかも知れない。
 地元のものっぽいあさりうどん(650)と、エネルギー追加で焼きおにぎり(300)を注文する。
 怒っている割には、きちんとオーダーを受けてくれた。
 フードコートの音が鳴ってバイブレートするやつを渡される。
 待つ事暫し。
 あ、他の客が来た。
「――うちの店は!」
「完全セルフサービスとなっております!」
 あ、単にそういう話し方ってだけか。
 朗報、怒ってなかった。
 学生風の慣れてない感じの人もいたから、指導中なのかも知れない。
 こういう人は、「何で怒ってるの?」というと、「声が大きいからそう思われるけど怒ってない」って言うんだ。でも、声は小さくする努力は全くしないし、偉い人相手には標準音量なんだ。僕は詳しいんだ。
 さて、うどんだ。
 ふむ。
 うどんにアサリの剥き身がのっている。
 こういうので、殻ごと付ける場合があるが、こと麺類においては、喰えない物を入れるのは邪道だろうと思う。
 伊勢うどん以外で、時間がかかるようなギミックは何一つ必要ない。
 見た目が豪華だろうが、麺が伸びるものは敵だ。
 カップラーメンにお湯を入れた時にかかってくる電話と同類だ。
 味は、と。
 ふむ。
 アサリの味がイマイチ分からない。
 嗅覚が鈍っているだろう。
 きちんと分かる時は、あの違和感を伴う貝の風味が感じられる筈だ。
 うどんは特段の特徴のない、コシの大してないうどん。海一つ渡るだけで、どうしてこう、うどんクオリティが下がるんだろう。
 まあこういうのは気分、気分。
 焼きおにぎりは熱いが、パリッと感は大してないので、レンジ解凍かな。
 観光地である事を考えれば、良心的な値段だし、それらしい道具立てなので上等上等。
 よし、食べた。
 出よう。
 長居は禁物だ。
 また怒鳴られかねない。

 店の外に出て、ベンチのような台を見かける。
 これは股覗き台だな。
 股を覗くのではなく、上半身をぐっと曲げて、自分の股の間から天橋立を覗くものだ。
 股を覗くのは、ジュリアナ東京とか、コミケとかそういう所のアトラクションだ。
 ひっくり返ったものは彼岸に属するとか何とか。
 上下がひっくり返り、空に上がる龍に見える、「飛龍観」という見方になるそうな。
 ふむ。
 まあ、ひっくり返った感は特にないな。
 20回ぐらいやって、三半規管をぐらつかせたら或いは飛ぶ龍と、頭への衝撃と、空中から自分を見る体験などは出来そうだが。
 何であれ、やった、という事実が大事だ。
 後は、観覧車やら高い所を通る自転車風の乗り物などがある。これが「ランド」の辺りだな。いちいちお金を取られるのも何だが……あれは無料だな。
 飛龍観回廊。
 階段を上がって、高い場所の通路から天橋立を眺められるのだ!
 アトラクションの全部が「もっと高いところから天橋立を見よう」に収斂してるな。
 手すりはあって、足元はピッタリ塞がってるけど、これは怖いなぁ。
 よし、高い所からも見た。
 何だかんだ、独特で実に見応えのある景色だ。
 任務完了。

 取材の意図も結構あるから、割と仕事寄りだ。
 写真は直近で使おうと思うが、いずれオカルト系の記事にもしよう。スピリチュアル方面で使っても良い。
 天橋立は、そこに立って伊弉諾と伊弉冉が国作りしたって伝承もあるので、そっちにこじつけて色々広げられる。

 下りのリフトは怖そうなので、ケーブルカーに乗る。
 そこそこ行列出来ていたが、比較的すぐに来て乗れた。
 よしよし。
 大きい窓から、なんと!
 天橋立が見えるのだ!
 いやぁ、正直、これ1本でよく引っ張るな。
 まんまと引っ張られた側が言うのも何だけど。

 地上に降りて、天橋立を目の高さで見よう。
 だが、時間は気にせねばならない。
 地方の常として、列車の本数は少ない。
 今の時間で戻っても16時を過ぎ、後は1時間刻みだ。
 ああ、見えて来た。
 蛇行しつつも、真っ直ぐ感のある砂洲に、太い松が大量に生える。
 レンタル自転車も多いが、ほどほど歩いて引き返すか、どうするか。
 ふむ、途中に神社もあるんだな。
 トイレもあるのか。
 微妙に曲がっているので、先まで見渡せる程ではない。
 自転車は走るけれど、舗装されていないんだな。
 中ほどを過ぎると、あんまり人もいなくなるな。
 渡り切らずに引き返す人も多いのか。
 でもここまでこれぐらいで……残り1km程なら歩いてしまうか。
 太い松だな。
 と――。
 渡り切った。
 トータルで40分といったところ。
 こっちは住宅街だ。
 こっち側にも、何か展望台的なものがあった気もするが、明日は友人と動くため、消耗は避けよう。
 連絡船の乗り場が見えるが……あ、丁度出発時刻だ。
 乗るべし。
 連絡船は、カモメにたかられつつ、10分ほどで対岸に到着した。

 その後、予定より1本早い列車で帰り、17時ぐらいに大阪に到着できた。
 夕食は何にするか成城石井の品を見たところ、おばんざい弁当というのがあったので買い、ノンアルコールビールとポテチ、豚汁、大福を足して必要カロリーを満たした。
 食後、洗濯のためコインランドリーを使おうとしたところ、前の客の洗濯物が入っていた。「洗い終わりを残していたら職員が取り出す事がある」という注意書きがあったので、フロントにお願いした。
 袋に入れて、ホテル名義で注意書きビラを貼るという形で、なるほどこれなら客の間のトラブルにはならないな。利用料は300円で微妙に高いが、こういう気遣いは良い。場所柄や客層からいって、何かあれば暴力沙汰になりやすそうだし。

 翌日は、友人と京都で合流後、大原、八坂神社、伏見稲荷と回り、夕食はうぐいすという居酒屋で食べた。個室で料理も良い感じ、値段も程々に収まった。しかし、京都市街は相当混んでる。予約を入れて正解だな。

 その翌日、朝食に成城石井で買っておいた、チョコデニッシュといもデニッシュとピーナツバターサンドを食べ、関西ホテルをチェックアウトした。
 11時発の飛行機のため、どこに寄る余裕もなく、関西空港に直行した。早い昼食がてら、エアロプラザのローソンでおにぎりとシュークリームを買い、ロビーにあるテーブルで食べた。
 ここは案外穴場で、第二ターミナルに行く前に、テーブルがあるところでゆっくりしたいなら丁度良い。第二ターミナルに行くと、かなり設備が限られコンビニもないので、そこそこお勧め。

 その後、連絡バスで第二ターミナルに行き、さっさと保安検査場を通り、時間を潰していると、スタッフの人が空港利用のアンケートを依頼して来た。
 パッドを渡され記入したが、日本語入力のところ、デフォルトで中国語とかになってて、少々難儀した。
 その後、行きとは打って変わって滞りなく飛行機は出発し、無事に新千歳空港に辿り着いた。追加料金が嫌で座席指定しなかったが、行きも帰りも窓側になり、そこそこ快適な空の旅だった。
 チェックイン時刻とか、早いのが良かったんだろうか。


<出費>
交通費: 2,480円(往復:琴似―360―新さっぽろ 新札幌―880―新千歳空港)
交通費:20,790円(ピーチ)
宿泊費:15,300円(ホテル関西 3泊:エコプラン)
滞在費:25,500円(概算)
計:約64,000円


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